私もあなたも取り締まりの対象
──個人情報保護法について
昨29日東京の教育会館で開催された「個人情報保護法」を考える大集会に党を代表して参加し、私の考えを述べました。とにかく分りにくい法律です。もう10回くらい読んでいるのですが、何が一体罰せられるのか、刑罰規定があるにもかかわらず法律家である私が読んでもハッキリしないのです。ですから、ジャーナリストやフリーライターの皆さんがこの法律を何度読んでも本当のところは分らないのではないかと思います。でも、この法律ができたら、取材によって情報を取ることが著しく制約されることだけは、間違いないでしょう。そういう意味で、言論統制法であることは間違いありません。
ただ、だんだんとこの法律が別な意味でもっている本質が分かってきました。3000人くらいの個人や法人の名前や住所や電話番号を書いたデータベース(名簿といってもいいと思います)をもっている人は、この法律でいう個人情報取扱事業者なのです。そして、この法律の規制対象になるのです。私は10数万件の後援会名簿をコンピュータで管理していますから、堂々たる個人情報取扱事業者なのです。ほとんどのコンピュータには、3000件くらいの名簿があるでしょうから、こうした方は、この法律でいう個人情報取扱事業者ということになります。そして、取締りの対象になるのです。
ですから、この法律は個人情報を保護するといっていますが、第一次的には日本にあるほとんどのコンピュータを管理するという法律案なのです。娑婆中のコンピュータをまた官僚が管理しようとしているのです。詳しくは、もう少し時間をいただいて党サイトの方に掲載します。しかし、こういうことがこの日本に閉塞感を生み出し、わが国を停滞させているというのが、私が新著『自民党を倒せば日本は良くなる』でいちばん強調していることです。官僚たちは、もっとも自由であるべきコンピュータの世界を餌食にしようとし始めているのです。これは、危険であると同時に嫌らしいことです。
ところで、私はひとが思うより実は淡白なほうで、自分のことであまりひとに頼むのは好きではないのです。自分の主張はハッキリというが、あとはひとの判断に委ねるという性格です。ですから、新著『自民党を倒せば日本も良くなる』もWebサイトでかなり派手に宣伝はしておりますが、私の方から買ってほしいというようなことはあまりお願いしませんでした。
 それでも、けっこう売れていますので安心をしていたのですが、この本をどれだけ多くの人に読んでもらえるかによってこの夏の勝負が決まりますので、私としても努力しなければならないと思ったのです。出版してくれたアスキー社の担当者が本当に努力していてくれるものですから、私も、これに応えるために何かしなければ申し訳ないと思い、次のようなメールを送らせていただきました。もう忘れかけられていますが、ブッチホーンという流行語がありました。私の場合は、そのうちカツメールの白川という異名が付けられるかも知れません。
拝啓 爽やかな5月も残すところ数日となりました。ご貴台におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
メルマガではときどきお邪魔をしておりますが、このようなメールを出すのは久々のことです。ご無沙汰をお詫び申し上げます。私も、多くの人々の温かい励ましに支えられ、毎日元気でがんばっております。
さて、本日メールを差し上げましたのは、私の新著『自民党を倒せば日本は良くなる』についてのお願いです。この本のことは、Webサイトで述べておりますのでくり返しません。この本は、アスキー社のご努力により、1万5000冊以上が書店にすでに配本されております。これは、政治家の本として実は相当のことなのです。幸いにも、順調に売れているとのことです。
出版社も新聞広告など打ってくれていますが、本の宣伝はなんといっても店頭に並べておくことなのです。いまのところ堅実に売れているため、返品などはないとのことですが、私としてはこの状況を今後とも継続したいのであります。これが、この本を多くの人から購読してもらう最良の方法なのです。これに勝るものはないのです。
すでにご貴台からは、お買い求めいただいたのではないかと思いますが、もしまだお買い求めいただいていないようでしたら、ぜひご購入していただければ幸いです。少し大きな書店ならば、だいたい置いてあるのではないかと思います。どうしてもないようでしたら、書店を通じて取り寄せていただきたいのです。幸いです。それが大きな宣伝になります。
またすでにお買い求めいただいた方には、ご友人の方々に推薦していただきたいのです。もし、ご貴台からご購入していただいた上、ご推薦いただければこれに優る喜びはありません。要は、本が店頭で動くことがいまいちばん嬉しいのです。
マスコミのアバタもエクボのあおりの中で、小泉内閣の異常な人気が生まれています。しかし、これは歴史的使命を終えた自民党の延命の役割しか果たさないと私は思っています。いまほど、冷静な理性と時代認識が必要とされるときはありません。
現在の日本に対する私の熱い思いを、できるだけ多くの人にご照覧いただくことを私は願っています。書名ははなはだ刺激的ですが、異常な小泉人気にもかかわらず、この本で述べたことはほとんど変更する必要を私は認めません。それゆえに、多くの人が手にしてくださっているのだと私は確信しております。
まことに率直かつぶしつけなお願いですが、友情に甘えさせていただき、このようなメールをさせていただきました。真情をご賢察いただければ幸いです。
ご貴台の益々のご健勝をお祈りいたします。
敬具
2001年5月29日
白 川 勝 彦 拝
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○ ○ ○ さま
さっそく多くの方々から、「まだ読んでいなかった。さっそく購読する」、「分った。友人にも薦める」などといったありがたいメールを200通以上もいただきました。私がメールアドレスを知っている人ですから、白川サイトのリピーターであり、私をもっとも深く理解してくださっている方々でも、まだ新著を手にしていなかった方もけっこういらっしゃったのです。ですから、白川サイトの愛読者でもまだ新著を手にされていない方もかなりいらっしゃると拝察し、率直にお願いする次第です。
今度の本は、私なりに自信をもって世に問うたものです。私が考えているいまの日本についての時代認識と平成革命のテーマが分りやすく書いてあります。小泉革命などという活字を散見する昨今ですが、いまの日本にとって本当に必要な革命とは何かを明らかにしたつもりです。この視点からみると、いま問題になっている改革のテーマは、ちょっと違うのではないかという気がしてなりません。ご一読の上、ご高評いただければ、これに優る幸せはありません。
08:30 東京・砂防会館の事務所にて

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