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永田町徒然草

─古文書蔵─

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5月28日(月)

No.155

再び、道路特定財源について

 昨日の『サンデー・プロジェクト』に与野党の政治家がでて、道路特定財源について論じていました。基本的には、前号で述べたことに付け加えることはありません。もし、道路特定財源を一般財源化することが、改革だとか革命だとかいうのであれば、小泉内閣や民主党のそれは、相当いい加減なものだといわざるをえません。このことに関する私の意見に対して、かなり多くの方から、批判的なご意見もいただきました。それにいちいちお答えをすることもかないませんので、ここに私の考えを補足します。

燃料給油口=銭の消え行く穴 (四輪駆動車用語辞典ヨンクショナリーより) まず、世界一高いといわれているガソリン税などを払っている国民の意識は、どうなんでしょうか。当然のこととして甘受しているのか、それとも負担感を持っているのかということです。一向に構わないよといっている人は、そんなにいないと思います。海外に行く機会が多くなり、どうしてわが国のガソリンはこんなに高いのだろうかと感じている人が多いのではないかと思っています。若い人などは、車のローンとガソリン代で、給料の大半を使っている人もかなりいます。

 5月24日に行われた「インターネットを使った政治と選挙について」の意見交換会に出席された高橋さんが、いみじくもいっておられました。「私たちは、高いガソリン税を払っているのではなくて、取られているのだ!」 まさに、こういうことなのです。世界一高いガソリン税を払っている国民にしてみれば、これを変えてほしいということが、第一の要望だと思います。そして、それは正しいことなのです。そのかわり、道路整備のペースはこれまでよりも若干スローダウンすることを国民は甘受しなければなりません。でも、私はこの点に関しては、ほぼ合意はできていると思います。

 環境税に使わせてもらいたいという主張に関しては、一部は賛成できるところがあります。自動車が環境にかける負荷を取り除くために、税金を取ることは理由もあるし、このことは国民も理解すると思います。従って、ガソリン税などを軽減する際、このことを新たに目的に付け加えることは、税の理屈に十分かなうことです。でも、環境対策ならば何でもいいというものではないでしょう。私は、自動車の排気ガスや道路や廃棄自動車の処分が、環境にかける負荷に対する施策に関連するものとすべきだと思います。そのために当面必要とされる金額は、道路特定財源に比べれば、ケタがひとつ少ないものではないでしょうか。

 ガソリンを安くしたら、みんなが排気量の大きい車に乗りまた車を多く利用するために、環境が破壊されるというご意見もけっこうありました。しかし、それは税の問題ではありません。また、ガソリン税を高くしているのも環境を守るためにそうしているわけではないのですから、それはぜんぜん別な議論です。現在の環境に対する意識は、そんなに捨てたものではないと私は考えています。この点は、国民を信頼するしかないと思います。仮にそうなったら、別に対策を立てればいいのであって、それが筋というものでしょう。

 財政再建のためには、仕方がないじゃないかというご意見もけっこうありました。私も財政再建は絶対に必要だと思っています。しかし、それはそのことを正面からちゃんと訴えて、財政再建税というようなものを作るしかないと思います。そうしなければ、これだけふくれあがった財政赤字を整理することはできないでしょうし、今回と同じような過ちを将来しないためにも、ちゃんと理解と協力を得て、そのようなものを創設すべきでしょう。このことを国民は必ず分かってくれると私は信じています。

 もともと理屈っぽい私ですが、道路特定財源について特にこだわるのは、“税は政治のもっとも大切なテーマ”だからです。議会制度が誕生したルーツは、税でした。税のことをないがしろにするということは、議会制度をないがしろにすることにつながるでしょう。冷静になって、この問題を考えてほしいのです。

「カエサルのものは、カエサルに返せ」

 道路整備を急ぐために特別に設けられた税なのですから、その必要性がなくなったのならば、またそのペースをスローダウンしてもよくなったのならば(私はこの立場に立ちます)、「世界一高いガソリンを安くするために、道路特定財源を半分に軽減すべき」と、もともと考えていたものですから、この問題が噴出してきたのを好機にあえて主張し、これを実現したいと考えているのです。

00:30東京の寓居にて

白川勝彦

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5月24日(木)

No.154

ちょっとおかしい道路財源見直し論

 道路財源の見直し論が起きてきました。このこと自体は、けっこうなことだと思っています。でも、議論の方向は明らかに誤っています。こういう時に、政治家や政党が、原理原則や基本を弁えているかどうか判って面白いと思っています。

 道路特定財源は、整備が著しく遅れていた道路整備を急ぐために、昭和29年に特別に作られたガソリン税と同46年に導入された自動車重量税です。道路を利用する自動車の利用者から、特別の税金を払ってもらい道路整備に充てようというものです。そして、この特定財源を得ることにより、道路整備が著しく進んだことは事実です。そういう意味では、けっして間違った政策ではなかったと思います。

 この税制が創設されたころを考えてみて下さい。日本の道路は、まだ舗装もされていないものがいっぱいありました。また、自動車の普及率はまだまだ低く、特にガソリン車などはごく裕福な人しか持てない時代でした。ですから、国民一般からみれはかなり限られた人にかけられる特別の税だったわけです。これを払う人も、それなりに納得したところがあったのだと思います。

 しかし、現在はどうでしょうか。ほとんどの人が運転免許をもち、自動車が必要な人はほとんど手に入れることができ、利用しています。そして、道路もかなり整備されてきました。地方で生活していても、舗装がされていない道路を通ることは、月に一回あるかないかです。ですから、車の通らない無駄な道路を作っているという批判もでてくるようになりました。でも、たとえ通行量はわずかであっても、そこを通る人にしてみれば、便利な必要な道路であるわけです。それを他の人から無駄な道路だといわれると、冗談じゃないということになるのです。

 無駄な公共事業ということが民主党などから公然といわれるようになり、そのひとつにこうした道路整備もあげられるようになりました。そうした中で、これに便乗するかたちで、道路特定財源の見直し論がでてきました。一見、正論のように受け取る向きもあるようです。でも実は、これまでも道路特定財源の見直し論は、一部から執拗に主張されてきたのです。どこからかというと財源難におちいっていた大蔵省からでした。でも、その都度、反対にあって押しつぶされてきました。その反対を押し切ってこれを見直すというので、小泉首相の勇断と国民は受け取っています。

 でも本当にそうでしょうか。道路特定財源は、いまやほとんどの国民が払う税金なのです。もし、道路整備のためにこれだけ多くの税金をとる必要がなくなったのなら、これを廃止するなり、軽減するのが本筋の話なのです。「カエサルのものは、カエサルに返せ」です。

 しかし、せっかく国民が素直に払っていてくれる税金なのだから、それはそのままいただくことにして、その使いみちだけを変えようというのはいかにも役人らしい姑息な考えなのです。小泉首相は、旧大蔵省=現財務省のいままでの言い分に従っているだけなのです。なぜ、国民はこんな簡単なことに気が付かないのでしょうか。それとも、世界一高いガソリンを買うことは特に構わない、いいじゃないかと思って下さっているのでしょうか。

 それなら私もどうこういうつもりはありません。具体的にいえば、ガソリン税を半分にしたらガソリンは30円くらい安くなります。地方に作る道路を無駄な道だといわれるから、地方の人は怒るのであって、ガソリン税を半分にするといえばいちばん助かるのは、地方の人ではないでしょうか。公共交通機関が整っていない地方では、いまや自動車はほとんど必要不可欠な交通手段なのです。ですから、ガソリン税をやむを得ずいちばん払わなければならないのは、実は地方の人なのです。マスコミは、なぜこんな単純なことを指摘しないのでしょうか。だから、マスコミはアバタもエクボだ、と私はいうのです。

13:30東京砂防会館の事務所にて

白川勝彦

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5月20日(日)

No.153

久々に自宅に泊まりました

 5月18日、白川勝彦後援会上越地区活動者会議に出席するため、上越市に帰りました。2月4日の決起以来、3回目の帰郷です。せめて新潟県6区内の26市町村で、一回は集会をもちたいと思っておりました。しかし、スケジュールの都合がつかないので、今回は上越地区20市町村の代表者に集まっていただき、来るべき戦いの戦略と具体的なお願いをする会でした。

白川勝彦後援会上越地区活動者会議 300名余りの市町村の代表者が集まったこの会は、午後6時20分から始まりました。私を25年間支えて下さった歴戦の同志に向かって、いまの心境を率直にお話ししました。80数%の支持率を誇る小泉内閣に対する、私の忌憚のない意見・批判もしました。また新潟県ですから、田中外相に関する私の感想も、率直にお話しました。話の内容は、基本的には白川サイトで述べていることですから、内容は省略させていただきます。

白川勝彦後援会上越地区活動者会議

白川勝彦後援会上越地区活動者会議 リベラルの旗を掲げて長年ともに厳しい戦いをしてきた同志の皆さんですから、私も遠慮なく話すことができましたし、皆さんも一つひとつうなずきながら聞いてくれました。政治家は、同志がいなければ政治活動を全うすることができません。田中角栄氏の金権体質を批判したときも、新潟県ですから厳しい戦いでした。また昨年自公保体制を批判したときも、激しい戦いでした。でも、敢然として戦うことができたのは、私の政治の信念を深く理解してくださる同志がいたから。だから、私は所信を貫くことができたのです。

 昨年の選挙以後、同志の皆さんと初めて酒をくみかわしました。あまり酒は呑めない私ですが、この日は久々に深酒をしました。酒席では、昨年の選挙のこともいろいろと話がでました。私だけではなく、後援会幹部にも本当に信じられないような嫌がらせや脅迫があったことも、いろいろと聞かされました。本当に恐い集団だと改めて感じました。だからこそ、度胸をすえてみんなで戦わないと、日本は本当におかしくなってくるのだと、決意を新たにしました。

 1ヵ月ぶりに自宅に帰ったのですが、バタンキューで寝てしまいました。朝6時半には目がさめ、久々にわが庭と対面しました。上越地域は、1ヶ月間くらいほとんど雨が降らなかったそうですが、近所の方が手入れして下さったため、見事な新緑でした。青年部の皆さんの力を借りて、庭を作って14年目になります。けっこう本格的な庭園らしくになりました。これまであまり元気がなかった2本の松も、今年は元気があります。樹齢100年くらいの藤も、いまが盛りといっぱい花をつけています。庭石も庭木もほとんど皆さんからいただいたものですから、庭を見るたびにその方々を懐かしく想いだします。

 去年の選挙の際、夏服は全部自宅に持ち帰っていたものですから、それを車に積んで自分で運転して東京に帰ってきました。楽しいドライブを久々にさせていただきました。運転は好きなんです。けっこう自信もあるつもりなんです。秘書は私の運転をあまり好みませんが…。平成5年に買ったクラウンですが、ちょうど関越道で本庄市を通ったとき、メーターが10万キロをこえました。この車は、東京で使っていた車ですから、あまり走っていなかったのです。参議院選挙が終るころには、だいぶ走っていることでしょう。今日から、また3泊4日の出張です。

07:30東京の寓居にて

白川勝彦

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5月15日(火)

No.152

小泉内閣は、自民党政権の延命策

 相変わらずの小泉フィーバーです。今日、車で移動中、ラジオで衆議院予算委員会での、民主党の岡田政調会長の質問を聞きました。ほとんど小泉首相が答弁していました。いま、私は忙しいので本会議や予算委員会をテレビで見たり、ラジオで聞いたりする時間はありません。でも、ほんのちょっと聞いただけですが、いちばん奇異に感ずるのは、どうして小泉氏はあんなに力んで答弁をするのだろうか、ということです。もう自民党総裁選は終ったのですから、そんなに力まなくてもいいのではないかというのが、私の率直な第一印象です。

 本当に強い犬は、あまりキャンキャンと吠えないとよくいいます。私は犬を飼ったことがないので、細かいことはよく知りません。しかし、小泉氏に本当に改革しなければならないと思っている何かがあるとすれば、いまある問題点を指摘して、すべての政党や政治家に諄々(じゅんじゅん)と道を説かなければならないのではないかと私は思うのです。また、そうすることなしに、国民を味方につけて改革を進めることなど出来っこないと思うのです。少なくとも、私が知っている小泉氏には、かつてはそういうところがありました。

 でも、最近の小泉氏の言動には、そのような不動の確信や信念のようなものを感ずることはできません。例えば、靖国神社公式参拝の発言にしても、考えに考えて発言したものではないでしょう。ですから、問題点を指摘されて、後退に後退を続ける発言をして、最後は「総理として、私人として」参拝するという発言になりました。これは、事実上の発言撤回です。「綸言、汗の如し」ということわざがあります。天子の言葉は汗と同じで、一度でたら体には戻らない。天子の言葉は、いったん口にしたら元に戻すことはできないというたとえです。

 憲法9条の改正問題にしても、首相公選論にしても、きっと同じようなものとなるでしょう。それもその筈です。これらの問題は、これまでにも何度もなんども議論されつくし、現在のようになった経緯(けいい)があるのです。そのような問題にあえて取り組むというのなら、それらの経緯を知ったうえで発言し、その代わり、それが容れられなかったら政治責任をとるという覚悟で発言をしなければなりません。度胸をすえて発言しなければならない問題のですから、少なくとも絶叫調になる筈がないのです。ちょっと力みすぎじゃないかと私がいうのは、そういう意味です。

 前にも書きましたが、加藤騒動と小泉フィーバーの違いは、自民党政権を倒すか、それとも自民党の延命政権なのかという点です。小泉・真紀子現象は、中曽根氏にとっても野中氏にとっても、許容範囲なのです。しかし、諸悪の根源は、自民党政権にあるのです。新著『自民党を倒せば日本は良くなる』で、私はこのことを余すところなく明らかにしたつもりです。小泉氏がやるといっている改革を、「小泉革命」などともち上げている一部のマスコミもありますが、小泉氏の役割は、歴史的にいえば、真の改革を遅らせたということになると、私は思っています。

「メーデーに小泉首相」を伝える毎日新聞Webページ 確か、メーデーに参加したときだと思いますが、小泉氏は「政権交代があったのと同じようなものだ」と、自らのことを評していました。こういうのを擬似(ぎじ)政権交代というのです。世界の歴史には、このような例がはいて捨てるほどあります。そして、どの擬似政権交代も、歴史的に評価されるような実績をほとんど残していません。小泉内閣がこのようなものになることは、ほとんど疑いをいれません。政権基盤の大きな変革があった細川内閣との違いもここにあります。マスコミも国民も、物事を冷徹にみる癖をつけなければならないと、私は思います。

00:10東京の寓居にて

白川勝彦

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5月12日(土)

No.151

小泉内閣のアキレス腱

相変わらずの小泉フィーバーです。ただ、いまの報道をみていると、小泉人気の大きな原因として、マスコミの好意的な扱いも挙げられるという感がします。小泉首相と田中外相については、いまのマスコミはほとんどアバタもエクボという感を免れません。どうしてなんでしょうか。80数%という驚異的な支持率に驚いてしまって、どう対処したらいいのか分らなくなったのではないでしょうか。何だか、民主党の若手議員と相通ずるところがあるような感じがします。

似顔絵─小泉首相私は、小泉氏とも田中氏とも、親しかっただけに、またごく身近でつき合ってきただけに──田中氏についてはつき合わざるをえなっかったというべきでしょうか、ふたりの実像をよく知っているので、小泉内閣が今後どのようになっていくのか、ある程度かなり自信をもって予測できます。そして、新著『自民党を倒せば日本は良くなる』で書いたように、小泉内閣を生み出した自民党──自公保体制の本質に少しも変化がないのですから、恐れをなす必要など少しもないのです。

私は、75%の支持率を誇った細川首相と正面から戦いました。細川氏の佐川急便からの1億円問題の追及がなければ、細川内閣の崩壊はなかったでしょう。私は、これを追及しました。この問題は、何も私だけではなく、雑誌などで取り上げられた問題でした。しかし、細川人気に恐れをなし、だれも一歩突っ込んで追及しようとしなかっただけです。私は、遠慮容赦なく事実を事実として追及しただけなのです。細川氏の唯一のセールスポイントが、政治改革──政治倫理の確立というところが逆に仇となったのです。

小泉氏は、大胆な改革(小泉革命というマスコミさえあります)を訴えて国民の人気を得ています。しかし、果たして小泉氏や田中氏に革命といわれるような大胆な改革ができるかということです。民主党の鳩山代表や菅幹事長のように、「自民党という利権構造に身を置いている限り改革はできない」などといういうつもりは、私にはありません。自民党というのは、それ程の組織政党ではないからです。私が指摘したいのは、小泉氏や田中氏に何をどう変えるかという問題意識と、変革する思想と政治的力量が果たしてあるのか、という点です。

私は、ふたりをよく知っているだけに、そのような思想や力量は残念ながらないと確信をもっていう自信があります。一時的には、キャッチフレーズやパフォーマンスでごまかすことはできるでしょう。そういう面では、ふたりはかなり手馴れています。しかし、国民は本当の革命を求めているのです。小泉内閣のアキレス腱は、実は大胆な改革というキャッチフレーズを乱発しすぎたことにあるのです。中途半端な改革しかできない革命家は、本当の革命を求める国民によって乗り越えられてしまうでしょう。

00:10出張中の山口のホテルにて

白川勝彦

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5月7日(月)

No.150

「自由と希望の声」(BBS)、今日からスタート

連休が終わり、今日から仕事という方が多いのではないでしょうか。残念ながら、私は休みというわけにはいかず、毎日仕事をしていました。でも、いつもより少しは時間がとれたので、私と同じような事情の方々と、BBSでの議論を楽しんでいました。BBSでお付きあいいただいた方には、お礼申し上げます。いろいろと有意義な楽しい話題を、ありがとうございました。

それにしても、小泉人気はすごいですね。マスコミなどは「野党はどうするんですか」というような論調で、心配するふりをして自民党人気を煽(あお)っているようです。でも私は、長年の経験で内閣支持率というのはあまり気にしていません。選挙で大事なのは、政党支持率なのです。自民党の支持率も確かにかなり上がってはいますが、これは総裁選を通じての露出効果であり、この程度のアップはむしろ当然。そんなに右往左往する必要はないのだと思っています。

それよりも私は、80%を超える支持率をみて、「この国には健全な批判精神というものがあるのだろうか」という気がしてならないのです。別にイチャモンや難癖をいう気はありません。小泉自民党におそれも持ってもいません。そんなケチなつもりではなく、国民の政治を見る視点をいいたいのです。自由な社会の政治は、何ごとにもタブーをもたずに批判することから出発するものだからです。

小泉首相には、いくつかの矛盾があります。例えば、

  • 小泉氏は脱派閥宣言をしましたが、直前まで森派の会長として森首相を支えていたこと

  • 森派は依然として健在であること

  • 加藤騒動のとき小泉氏や田中真紀子氏はこれを鎮圧する側に立っていたこと

などです。まったく、誰も問題にしようとしていませんが、本当にこれでいいのでしょうか。あまりにも忘れっぽいといわれても、仕方がないと思います。

自民党の中にいて、私は、自民党のこういうところがいちばん嫌でした。自民党は日本の縮図ですから、こういう現象がいま世間で起きているのかもしれません。しかし、過去や事実をを冷静に分析し、これを批判的に受けとめることなしに、本当の改革も前進もありません。いまのわが国の現状は、キャッチフレーズや思いつきで解決できるほど生やさしいものではありません。私が、新著『自民党を倒せば日本は良くなる』で指摘しているわが国の政治の問題点は、小泉首相が誕生したからといって、何も変わってはいないのです。


自由と希望の声 BBSホームページ今日から、新党・自由と希望サイトのBBS「自由と希望の声」をオープンしました。これまでも、このサイトのBBS「書込交流広場」に多くの書込みをいただきました。白川サイトがここまで大きく成長できたのも、こうした書込みがあったからです。私が仕事にかまけて更新をしなくとも、一日の休みもなく更新されつづけてきました。厚くお礼申し上げます。ただ、政策的なことをもっと議論する場を設けてほしいとの声が多くありました。それは、新党のサイトでやっていただこうと思っていました。そのBBSがいよいよ今日からオープンしました。いろいろなご意見やアイディアを心からお待ちしています。

07:30東京の寓居にて

白川勝彦

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