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前ページへわが平成革命の戦略と戦術

このコーナーでは、わが戦い─名付けて「平成革命」の理論や戦略などについて、私の考えや参考資料などを適時取り上げて、同志の皆さまの戦いの参考に供したいと考えております。ときどきご覧下さい。

白川 勝彦透明スペーサー


 

第16号

2001/7/7

財界展望8月号表紙月刊誌への投稿は難しいもの・その2

財界展望の連載「白川勝彦日本を切る」の第3回目の連載として、今回は「自由主義の政治の考え方からそれ始めたわが国の選挙制度」のついて、今現在の自分の立場から感じることを書いてみました資料室の掲載誌誌面ページへ。是非お読みください。

白川勝彦


<政界談義> 白川勝彦の「日本を斬る」

自由主義の政治の考え方からそれ始めたわが国の選挙制度

供託金が6000万円

本稿が世に出るころから、参院選挙の関心が高まり、選挙の最中にこれを読まれる方もおられることと思います。

私は、この選挙の当事者でもあるわけですから、どんなに客観的に書いても色メガネで受けとめられてしまうでしょう。ですから、ここは開き直って、選挙にでる当事者の気持ちや苦労をこの際正直に書こうと思います。

参議院比例区の選挙制度が変わりました。拘束名簿式から非拘束名簿式になりました。これは、一般の方々見れば、以前の全国区の制度に変わったのではないかと受け取られていると思います。

また、選挙になれば、以前の全国区のときと同じように、百数十人のポスターが全国の街角に貼られることになるでしょう。

しかし、全国区といわずに比例区といわれる理由は、立候補できるのはあくまでも政党であるということです。白川勝彦という個人は、個人としては立候補できず、政党の一員としてしか立候補できないのです。ここが旧全国区と基本的に違うところです。

しかも、政党であれば何でも良いというわけではなく、国会議員が五人以上いる政党であるか、当該参議院選挙に十人以上の候補者を擁立する政党でなければなりません。私の場合は、前者ではありませんから、十人以上の仲間を見つけて立候補しなければなりません。その際、一人あたりの供託金が比例区の場合は600万円、選挙区の場合は300万円です。私の党の場合は、比例区に十人擁立する予定ですので、6000万円の供託金が必要になります。

個人など相手にしない

6000万円の供託金というのは、個人としてはなかなかの大金です。ですから旧全国区のときのように簡単には立候補することができなくなりました。既成政党を除いて、最終的にいくつの政党が比例区にエントリーするか分かりませんが、そんなに多くはないでしょう。当事者になってみると、
これはもう参議院は個人など相手にしないということを意味します。

このような制度で、参議院に本来期待されている役割を果たすことはできるのだろうかと思います。自由主義社会の政治は、本来個人が基礎単位だと思います。その証拠にイギリスやアメリカには、比例代表という制度はありません。これは、選挙制度の原理・原則の問題です。

衆議院の選挙にも、比例代表制度が導入されました。わが国の選挙は、間違いなく自由主義の政治の考え方からそれ始めていることだけは確かです。ほんとうにこれでよいのか、もう一度考えて見る必要があると思います。

ただ、非拘束名簿式になったため。一部では若干自由主義的になったことは事実です。各政党の当選順位は、名簿登載者の中で個人名の多寡によって決定されるという点です。このことは、政党の責任者として助かる一面もあります。拘束名簿式のように、順位を付けるという困難から厄介な問題がなくなったということです。

その代わり、「あなたを第一位にランクするから立候補してほしい」と殺し文句は使えなくなりました。という殺し文句は使えなくなりました。当初予想されていたように、名前の良く知られた人があまり立候補しない理由はここにあるのかも知れません。かなりの著名人でも、自分の名前をどの位の人々が書いてくれるかというと、以外に自信はもてないのではないかと思います。

著名人の擁立は難しい

「新党・自由と希望」を結成して以来、とにかく有名人から立候補してもらいなさいと忠告を受けてきました。もちろん、そのことを最も願っているのは私自身です。党の代表者である私以上に得票してくださる著名人が現れてくれることを切望してはおりますが、そう簡単にはいかないのです。

有名な人であればあるほど、社会的に大きな責任をもった立場にあります。また、その人が芸能やスポーツなどの分野で有名な人であれば、億を超える収入があるのが普通です。国会議員の年収は、二千数百万です。その差額を補てんする方法は事実上ありません。

以上のべた理由などにより、それぞれの政党とも著名人の擁立は世間が思うほど簡単にはできないと思います。

しかし、有名人であればあるほど、事前の準備活動というものは必要ない訳ですから、公示のギリギリのところで発表することも考えられます。ひょっとしたらたいへんな“秘密兵器”をもっているのかもしれません。それはお楽しみということなのでしょうか。

いずれにしても、比例区には100人はゆうに超え、200人近くの人が立候補することになるようです。そして、百数十人の顔と名前が印刷されたポスターが全国に貼られることになります。街宣者も多く出て、にぎやかな選挙になるでしょう。景気刺激となっていいのではないかという人もいますが、選挙で使うおカネなどは微々たるものです。やはり、意味のある政策論が必要なのです。

何が起きるか分からない

ところで、私の最大の関心は投票率です。午後八時までの投票時間の延長と不在者投票の条件緩和は、私が自治大臣のときに決定したことです。これによって、平成十年の投票率は、58%にハネ上がりました。

今回の投票日は、7月29日と予定されています。これは、自公保体制の執行部が高い投票率を嫌って、この日に設定したと当時いわれましたが、果たしてどのようになるのか、私は誰よりも関心をもっています。

現在小泉首相の人気が非常に高いために、自民党はしまったと思っているかも知れませんが、今さら変える訳にはゆきません。私としては、今回もぜひ投票率は前回並みくらいにはいってもらいたいと期待しています。そうしないと民主主義が死滅すると思うからです。投票時間の延長には、30億円近くの費用がかかるのですが、民主主義の権威を守るために私は決断したのです。もうひとつの関心は、小泉人気で自民党が選挙に勝てるかどうかという点です。私なりの考えはもっておりますが、いわぬが花というものでしょう。私も、小さいといえども一党の代表として、作戦上いえないこともあります。

ただ確信をもっていえることは、選挙だけは何が起きるか分からないということです。国政選挙は、たった一日に5000万人を超える人々が投票所に足を運ぶという国民的な大イベントなのです。それぞれの人が真剣に考えて一票を投ずるのです。

これは、マスコミや評論家や学者の人知を超えるものがあるということです。このような一大イベントに「新党・自由と希望」の代表として堂々と参加して戦い抜く決意です。

以上

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