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2001・7・11

総務省との喧嘩の顛末

白川 勝彦

1.
正直いって、私は、久々に怒っています。選挙期間中のWebサイトの更新の是非についての、総務省の見解と対応に対してです。私も法律家のハシクレですから、自分の意見が通らなかったからといって、血が頭にのぼるというほど、単純な人間ではないつもりです。総務省の言い分や根拠が説得力あるものならば、素直に引き下がるのもやぶさかではありません。しかし、そうでないから怒っているのです。これがかつて私が大臣を務めた役所かと思うと悲しくなります。大臣時代、かなり厳しく官僚のあり方を指導したつもりですが、10ヶ月ではやはり内務省以来100年も続いた幣を、そう簡単に変えることはできなかったということです。総務省とのやり取りは、これまでも、当サイトや党サイトなどで述べてきました。詳しくは、こちら
こちらをご覧ください。などをご覧下さい。

 ここで、取りまとめて私の考えと結論を書きます。これまでの総務省とのやり取りで見えてきたものは、ひとことで言えば「顔が見えない無責任体制」そのものです。私はこれまで、インターネット上における選挙期間中のWebサイトの更新は「文書図画の頒布」には当たらないと繰り返し主張してきました。しかし、総務省は昭和20年代、30年代の判例を引っ張り出しては、「文書図画の頒布」に当たると、「だからやめてくれ」と言っています。

 ですが、インターネットを使った選挙に関してはまだ判例がありません。そのことを引き合いに出して、さらに総務省の役人を追及すると、「公職選挙法に抵触する恐れがある」と逃げるのです。

2.
ここで言えることは次の2点です。

 まず第一に、このやり口には官僚の大好きな、法律に基づかない単なる「行政指導」であること。第二には、「前例がない」ことは、「どうしても認められない」という頭のカタさです。裁判官が判決を下すときは、その裁判官の名前において、いわば命がけで出すわけです。もし、下手な判決を一審で出せば、上級審でくつがえされるわけですから。

 ところが、官僚は、そうやって裁判官が命がけで出した判例を引っ張り出して、その文字の羅列だけを見て、「はいこれがあります」じゃあ、その裁判官に対して失礼というものです。それと、インターネットが存在しなかった時代のものを引っ張り出して、無理やりこじつけているのです。]

 ここで見えてくるのも、官僚にある「行政指導」という名の「規制」です。いま、「規制緩和」ということの必要性がこれまで以上に叫ばれています。意欲あるベンチャー企業の参入を妨害してきたのは、こうした顔の見えない官僚たちです。これまでの護送船団方式で、こうした官僚たちがいかに私たちの自由な経済活動を阻害してきたかは、既に皆さんもよくご存知のことと思います。

 こうした旧体制の打破、官僚政治の打破こそが、「リベラル」を掲げる新党・自由と希望の目標なのです。つまり、ここで話をまとめますと「インターネット選挙の自由化」を求める、総務省と私の戦いこそが,実は新党・自由と希望が目指している「諸悪の元凶=官僚機構の革命的改組」に他ならないのです。

3.
総務省と私の喧嘩は、簡単にいうとこういうことになります。私は、どう考えてもWebサイトの更新が公職選挙法の文書図画の「頒布」に当たるという総務省の見解にくみすることはできません。しかし、選挙の担当である総務省の見解は非常に重いのです。これは事実上の政府見解になるのです。

 政府見解がこのようなものである以上、これを無視してサイトを更新した場合、私は起訴され、有罪になる可能性があります。その場合、私は公民権を失い、せっかく皆さんの支援を得て当選しても失職することになります。多くの皆さんの支援を得て戦っている以上、このような危険な賭けを冒すことはできません。従って、私は選挙期間中のWebサイトの更新を断腸の思いで断念し、音声による情報発信をすることにしました。私の置かれている立場をご理解いただき、選挙期間中もアクセスいただきたくお願い申しあげます。

 なお、白川BBSについては、私の文書ではありませんから、書込者が公職選挙法の規定を踏まえて書き込むならば問題はないと思いますので、選挙期間中も閉鎖しないことにいたしました。BBS上の注意書きを良くお読み下さい。        
                               以上

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