小正月に思うこと
16年01月09日
No.1805
成人の日がハッピーマンデー制度で1月の第2月曜日になってから、もう17年になる。ハッピーマンデー制度であまり評判が良くないのが、この成人の日である。それ以前は、1月15日であった。その日はまた、多くの地域で“小正月”とされていた。小正月には、各地で伝統的な行事が多くあった。私が生まれた新潟県十日町市でも、小正月はやはり“正月”であり、大事な日であった。
12月23日の天皇誕生日とクリスマスイヴ、そして、クリスマス。12月28日の仕事納めから、正月三箇日に、ハッピーマンデー制度におけるこの、“小正月”。これらによって、日本の年末年始は昔とすいぶん“趣が違う”ものとなってしまった。それでも、わが国では一年の大きな区切りを“正月”としている。だから、正月には人も団体も国も、決意や抱負を新たにする。
しかし、世界の国々では必ずしもそうでないのであろう。キリスト教の国々では、クリスマスか復活祭(イースター)なのだろうか。中国では正月ではなく、春節(旧正月)なのであろう。イスラム教の国々では、いったい何なのだろうか。従って、日本でいうところの新しい年が、“異常・激動・狂”の年であったとしても、昨年の連続としたら、そんなに大袈裟に考える必要はないのかもしれない。
それにしても、“新しい年”となって私が「これは重要だぞ」と感じたことは、まず、サウジアラビアとイランの対立の激化であった。両国とも、中東の大国である。この両国が対立を激化させた場合、中東のみならず、イスラム圏全体において対立と混乱が深刻となるのは間違いない。その根底に宗教的な対立があるとすれば、両者の和解は極めて難しいものとなる。
インターネットで“イラン”を検索して、読んでみた。ほとんど、私の知らないことばかりが書いてあった。ペルシャとイランは、基本的には続いているのであろう。ペルシャは紀元前から存在しており、地域に大きな影響を及ぼした国である。現在起こっている諸問題の大元は、その歴史にあり、根っ子は深いのである。
次は、世界的な同時株安である。株価は所詮株価であり、一喜一憂する必要はない。しかし、今回の世界的な株安は、その原因が深刻だからである。ひとつには、中国経済の低迷が予想されるからだ。わが国の経済にとって、今や、中国経済はバイタルな影響を及ぼす。ヨーロッパの国々の混乱も、世界的には大きな影響を与えているのであろう。
アメリカ経済は、比較的順調に推移しているのであろうが、アメリカの好景気だけで世界経済を持ち上げるのは、もう無理なのではないか。政治的・軍事的なアメリカ一極支配は、もう終わった。それが、経済面でも起こっているのではないか。“日米同盟”で何でも解決できると思っているわが国の風潮を、可及的速やかに改める必要を感じている。
三つめは、北朝鮮の“水爆実験騒動”である。どうも水爆ではないようである。そうでないとしても、“北朝鮮問題”にわが国だけではなく、国際社会が本気モードで取り組まなければならない段階に来たようである。北朝鮮問題とは、いったい何なのであろうか。軍事的側面だけが意識的かつ声高に叫ばれるが、問題は、そんな皮相なことだけではない筈だ。
最後に、国内情勢に触れよう。4日から国会が始まった。時間があれば国会中継を見るようにしているが、以上述べたような問題意識からすれば、あまりに皮相であり、論評する気になれない。野党が本気で安倍内閣の暴走をストップしようとしているのであれば、早急に戦略と戦術を練り直さなければならない。それにしても、安倍首相が舞い上がり過ぎている。異常である。
今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。