ヘッダバイパス[j]ump
liberal-shirakawa.net 白川勝彦 Webサイト (HOMEへ)
白川勝彦へメールを送る
永田町徒然草を閲覧しています
自薦論文を閲覧します
白川文庫を閲覧します
フォトエッセイ即写一言を閲覧します
永田町徒然草
自薦論文
白川文庫
フォトエッセイ 即写一言
プロフィル
リンク

 

テロ支援国家・指定解除!?

08年06月26日

No.851

自宅に帰り、『報道ステーション』(テレビ朝日)と『ニュース23』(TBS)をみる。日付が変わるとNHKの『ニュース&スポーツ』を観る。そうするとその日の報道の大体が分かる。それから何を永田町徒然草に書こうかを考える。その前に書くテーマが決まっていることはあまりない。まぁ、デタドコ勝負といえばデタドコ勝負だ。だから永田町徒然草などあやういものである。

さぁ、永田町徒然草を書こうかという時間帯になると、いまはウィンブルドンが始まる。この前に書いたように私は司法修習生の時に同期生に硬式テニスをやる人がいたので、誘われてちょっとやった。私は新潟地方裁判所に配属された。1年8ヶ月間新潟市に住んだ。裁判所の構内にテニスコートがあったので、2シーズンはテニスに興じた。もちろん冬はできなかった。私は下手の横好きであったが、楽しかったので一応お付き合いをした。その後はテニスをまったくやっていないが、そんな訳で柄にもなくウィンブルドンをみるのが楽しいのである。

だから、ウィンブルドンのテニスをテーマに論ずる程の力はない。男子シングルスはこの5年間スイスのフェデラーの独壇場だ。6連覇なるかどうかが注目されている。女子シングルスの方は戦国時代のようだ。新しいスターが次々と登場する。シード第一位のスロバキアのイワノヴィッチなど私が知らない選手であった。数年前まではスロバキアの選手などあまり聞かなかった。セルビアの政情が安定したためなのだろう。いまそのイワノヴィッチが戦っている。昨未明は、シャラポワが戦っていた。セクシーなウェアが印象的だった。テニスも時代とともに変わってくる

さてニュース報道についていえば、やはりアメリカの北朝鮮テロ支援国家指定解除の動きであろう。この問題は非常に微妙でありセンシティブである。テニスの試合を見ながら書くにしては重すぎる。だから直接論評することはしないが、私はこの報道に接するとき、佐藤内閣の頭越しに米中国交樹立がなされたことを思い出す。わが国はアメリカの提出した3分の2条項に最後までお付き合いしたのに、頭越しに国交樹立をされてしまった。あの時の佐藤栄作首相は遣る瀬無いものがあったと思う。佐藤首相の後継者といわれた福田赳夫氏が首相になる目は飛んでしまった

清和会は伝統的に右翼的潮流の人が多いグループである。小泉純一郎首相が北朝鮮を突然訪問したのは、政治的流れからいうと奇異であった。国民は歓迎したようだったが、拉致問題がうまくいかなくなると反北朝鮮感情を煽る方に傾いていった。安倍首相の北朝鮮政策は、本来の清和会の政治的潮流に忠実なものだった。福田首相の中国政策やアジア政策は、清和会の流れからいえば異質である。加藤紘一氏などが福田康夫氏を擁して安倍路線に対抗しようとしたのは奇異であった。アメリカのテロ支援国家指定に勢いづく勢力に私は与しないのは勿論だが、政治的信念に基づかないアジア政策や中国政策にも与することもできない

いつも言っているように、外交政策には信念と歴史的価値観がなければならない。そもそも北朝鮮と国交がないことが異常のである。拉致事件は国交がないことも関係している。「すくなくとも7件10人の拉致事件は北朝鮮が行った疑いが極めて濃厚である」と国家公安委員長として初めて国会で答弁したのは私である。私は反北朝鮮感情を掻き立てるために発言したのではない。警察庁警備局が地道な捜査を積み上げた結果をありのままに述べたのである。北朝鮮政府が拉致を行った事実をまさか認めるとは思っていなかった。

近隣国家との外交は、天命のようなものである。いかなる理由があるにせよ、所詮まやかしはできないのである。事実を事実として認め、それを前提に付き合い方を決めるしかない。当時野党に対する配慮から「拉致事件は北朝鮮の犯行の疑いが極めて濃厚である」と国家公安委員長が発言することには、大きな抵抗があった。私は警察庁警備局幹部の説明を詳しく聴きその確信が持てたので、その旨答弁することを決めた。私の答弁はマスコミからも自民党からもほとんど注目されなかった。その当時、拉致議連なるものはなかったような気がする。

拉致問題が解決しなければ国交正常化はありえない、との考え方に必ずしも私は与しない。“拉致問題の全面解決とは何か”を明確に示してもらえなければ、答えようがない。政局に外交を使うことなど邪道である。近隣の国同士だから、いろいろな問題が生じるのは当り前である。お互いに言いたいことは山ほどある筈だ。それを一つひとつ解決するのが外交である。他国の威光や意向に頼ってはいけない。尊敬と畏敬の念をもって相手民族に対することが、外交の基本である。

それでは、また。

  • 08年06月26日 03時16分AM 掲載
  • 分類: 3.国際政治・外交

白川勝彦OFFICE   白川勝彦へメール送信 ]

Valid XHTML 1.0 TransitionalValid CSS!Level A conformance icon, W3C-WAI Web Content Accessibility Guidelines 1.0

Copyright©K.Shirakawa Office 1999-2016 - Web pages Created by DIGIHOUND L.L.C. All Rights Reserved ©1999-2016
Powered by Nucleus CMS. Page designed by James Koster.Ported to Nucleus by Joel Pan. Re-design and adjusted by DIGIHOUND L.L.C. © 2006-2016