去華就実
09年01月04日
No.1041
1月4日、日曜日。明日は仕事始めである。官庁や会社勤めの人は、12月27日(土曜日)から休みに入り、今日まで丸9日間の休暇という人も多かったのではないか。年末年始の休暇として贅沢だとは思わないが、いまや勤労者の3人に1人は“非正規”労働者だという。“非正規”労働者にとって休みは必ずしも嬉しいものではないという。何故かと訊ねると、「休みの間は賃金が貰えないから」との答であった。
そういわれると中小零細企業も同じだ。営業していてこそ収益がある。白川勝彦法律事務所もそのような零細企業である。仕事をしてなんぼの零細企業である。このような中小零細企業は多いのだろう。明日の仕事始めの日に注文がいっぱいある企業は果たしてどの位あるのだろうか。不景気で仕事が大分減っているという。こういう状況だから今年の正月はいつものような明るさがなかった。わが国の経済のサイクルは怪しくなっている。
自公“合体”政権や官僚たちは、このような状況が分かっているのだろうか。経済は数字だけでは語れない。経済の基幹は労働であり、生活そのものである。生活とは“生きる”ということだ。昔は“生きる”ということが大変だった。労働生産性が低かったということもある。労働生産性が低ければ、それだけ長い時間働かなければならなかった。わが国の労働生産性はそんなに高くなったのだろうか。製造業の労働生産性はそれなりに高いのだろう。しかし、サービス産業における労働生産性は、そんなに高いのだろうか。わが国の産業はいまや7割近くがサービス産業なのである。
今年の年賀状は「去華就実」とした。「いい加減なことやどうでもよいことを排し、確かで信じられることに就くことが肝要である」と書き流した。これは消費活動を想定した物言いだが、消費面だけではないような気がする。労働面においても同じようなことが言えるのではないか。特にサービス産業といわれる分野には“去華就実”という洗礼を受けなければならないのではないか。弁護士の仕事などサービス産業の最たるものである。私も質の高い仕事をするように心掛けなければならない。
それでは、また。