市場に聞け!?
08年11月18日
No.994
“市場のことは市場に聞け”と物知りげに“経済通”はよく言ってきた。今回の金融危機は市場が作り出したようなものである。市場システムが壊れ始めているのに、“経済通”といわれる人々はまだ同じことをいうのだろうか。市場がいかなるメッセージを発しているのか、というくらいはせめて正確に伝えて欲しい。
表現は適切でないかもしれないが、株価はデジタルにハッキリと出る。それに対する経済通の解説はいつもアナログである。株価が上下した原因をズバリとなかなか言わない。いや言えないのかも知れない。もし上下した原因をハッキリと言えるのならば、株価の動向もハッキリと予測できる筈である。経済通の言うことは、“後で言うのは福助の頭”という感がする。
「昨日(11月14日)の日経平均株価は、+223円75銭であった。土・日を挟んで月曜日(11月17日)の東京株式市場はどう反応するのであろうか。ニューヨーク株式市場に追随するというこれまでのパターンから言えば、月曜日はかなりの下げとなる。果たして当たるかどうか?」と土曜日(11月15日)の永田町徒然草で書いた。その前提として「20カ国の首脳が集まっているのにNYダウ平均は-337.94 ドルで終わった。前日は+500数十ドル、史上3番目の値上がりであった」ことを指摘しておいた。
11月17日の東京市場は激しく乱高下したが、日経平均株価の終値は+60円19銭であった。珍しく(?)これまでのパターンと違う反応だった。大したものだと感心したが、これに反してNYダウ平均は-223.73ドルで終わった。まもなく東京市場が開く。昨日政府は景気後退を“正式”に認めた。為替相場もドル高で終わった。こういう条件下で、日経平均株価が上がるようなら東京市場も大したものであるのだが・・・。
それでは、また。