袖摺りあうも他生の縁
08年10月24日
No.
東京は昨日の午後から雨となった。今日の夕刻くらいまでは雨だそうだ。10月は本当に秋晴れが続いた。「拝啓 錦秋の候、益々ご健勝のこと云々」と書き出すのに抵抗がなかった。手紙の書出しと言うのは本当に難しい。私などは書出しの数行を書くのに全体を書くのと同じくらいかかることがある(笑)。
今週の白川勝彦法律事務所は、事務所開設の挨拶を兼ねた著書出版のお知らせの手紙を出すことで大忙しだった。手紙の発送は昨日の午前中で全部終わった。今日の午前中には全国のほとんどの地域に私の手紙は届く。最近宅配業者がやっている“メール便”(これはある宅配業者の商品名か?)の書状や書籍などを頂くことが多い。しかし、元郵政政務次官の意地として私は原則として郵便を使う。速さと確実性はやはり郵便である。
今回の一連の作業の中でいちばん不安だったのは、かつて白川勝彦政治事務所で使っていたコンピュータで宛名印刷ができるかどうかだった。昨年7月、『いまリベラルが問う』を出版した時に同じ作業をしたのだが、その際は非常に苦労した。昨年の年賀状のときも同じであった。しかし、今回はなぜか意外(?)にスムーズにできた。過去2回の作業が難航したので、せっかく名簿を整理していても使えない虞があったので、名簿の整理をマメに行ってこなかった。今後はその都度マメに訂正等をやっておこうと決意している。コンピュータで名簿整理をする場合、この作業を怠るとその価値が半減する。
この落穂拾いの作業で昨夜も遅くまでかかった。多分これからもかなり時間の時間を要すると思う。しかし、私はこの際ちゃんとやっておこうと思っている。“袖摺りあうも他生の縁”というではないか。一期一会である。ひとたび縁をもった人とのお付き合いは可能な限り大切にしたいと思う。永田町徒然草の読者も私にとっては大切な方々である。メールを頂き住所が書いてある場合は名簿に登録するようにしているが、そうでない場合は私の方からは連絡がとれない。そこで、今回お送りした手紙をここに掲載して送付に代えることをお許しいただきたい。
拝啓 錦秋の候、ご健勝でお過ごしのこととお慶び申し上げます。ご無沙汰しておりますことお詫び申し上げます。
幸いにも私は毎日元気に過ごしております。大きな変化は、今年の5月から東京・西新橋に法律事務所を開設したことです。今年の誕生日で私は六三歳になりましたが、年金暮らしをするにはまだ少し早いと思いまして、弁護士の業務を改めてやろうと一念発起した次第です。
私は法律事務所を始めるに当たり決意したことがふたつありました。近年理不尽な権力の行使が目立つようになりました。横暴な権力行使を見逃すことは、リベラルな私にとって譲れない信念です。もうひとつは多重債務に苦しむ人々の手助けをすることでした。多重債務問題の根底には、政治の貧困に起因する生活破壊があり、長い間政治に携わってきた者として責任の一端があると考えていたからです。
理想に走り過ぎて結果は無様だったことが多かったので、直ぐにご報告申し上げなかったのですが、半年間が過ぎお陰さまで所期の目論見どおりに推移しております。謹んでご報告申し上げる次第です。お近くにお出かけの折には是非事務所にお立ち寄り下さい。
そうは言っても、私はやはり政治的人間です。インターネットを通じて私の政治的所信を毎日発信しております。もう2年になります。いまでは毎日10000万人を超える方々からアクセスを頂いております。これが政治的人間としての白川を支えております。
解散総選挙が目前に迫っております。私が無関心でいられる筈がありません。このような政治情勢を踏まえて私は10月に2冊の著書を上梓しました。
『自公連立解体論』はすでに発売済みであり、『政権崩壊』は10月23日頃から全国の主な書店で発売されます。『自公連立解体論』はご案内のとおり私が10年間取り組んできたテーマです。最近多くの人々がこの問題を改めて取り上げております。
『政権崩壊』は白川勝彦Webサイトで、私が毎日書いております「永田町徒然草」を単行本にしたものです。『政権崩壊』が3000部完売できれば、今後出版を通じても私は自らの所信を世に問うことができるようになります。
なんとしても3000部を完売したいと切望しております。同封のチラシで書店を通じて申し込みいただければ販売戦略上も極めて有効です。意のあるところをお汲み取りいただき、お力添えのほど伏してお願い申し上げます。
厳しい政治情勢・経済情勢は避けられないようですが、益々のご繁栄をお祈り申し上げます。
敬具
平成20年10月吉日
東京・西新橋にて
白 川 勝 彦
それでは、また。