お茶ばなし
07年05月18日
No.429
友人から2ヶ月くらい前に“ジャスミン茶”をもらった。中国からの土産で上物だという。でも私はこれまであまりジャスミン茶を飲んだことがない。飲んだことはあることはあるが、中華料理店に行ったときなどである。ジャスミン茶は香りがいいといわれているが、私は香りはダメなのである。蓄膿症(正式には副鼻腔炎という)のせいであろう。昔から臭いには鈍感なのだ。というより嗅覚はほとんどないのである。ましてや香りをや。
36歳のとき、私はついに蓄膿症の手術をした。その直後には、嗅覚が戻っていた。食事のとき、子供のころ感じたような嗅覚があった。感激だった。しかし、タバコのせいであろうか、しばらくするとまた嗅覚はなくなってしまった。友人から嗅覚がなければ料理は味気ないだろうとよくいわれる。そうなのかもしれないが、それでもけっこう楽しんでいる。美味しい物をいただくことは、私の人生の大きな喜びである。タバコをやめるとよく太るという。食事が美味しくなるからだという。それは嗅覚のせいなのだろうか。私はタバコを楽しみながらかつ料理も楽しんでいる。まだタバコをやめる気にはなれない。
昨晩は珍しく早く寝た。今朝は4時20分ころに目が覚めた。友人からいただいたジャスミン茶を入れて飲んだ。いい香りがした。ああ、これがジャスミン茶の香りなのかとはじめて感じた。熟睡し、長時間タバコを吸っていなかったためであろう。タバコを吸った後には、あのほのかな良い香りを感じることはできなかった。私はジャスミン茶の香りについて書こうとしたのではない。ジャスミン茶の色について書こうと思ったのだ。私があまりジャスミン茶を好まなかったのは、その色のせいである。
私はお茶が大好きである。しかも濃いお茶が好きなのである。日本茶の場合、濃いお茶というのは色も濃くなっている。ある程度の色がついていないお茶では美味しさを感じることが私にはできないのである。ときどきほとんど色のついていないお茶を出されることがあるが、それはダメなのである。いい香りはしているのかもしれないが、香りが感じられないのであるから出がらしのお茶と同じようにしか感じられないのである。雀荘では、渋い濃いお茶のことを“しぶ茶”という。私は、“新鮮なしぶ茶”とわざわざいうことにしている。そうしないとシッカリと色のある“しぶ茶”が出てこないからである。ちなみにブラックのアメリカンコーヒーは“アメブラ”という。私は薄いコーヒーが好きなので、“番茶のようなアメブラ”という。
閑話休題。ジャスミン茶というのは、香りは良いのかもしれないが色は濃くならないものとばかりこれまで私は思っていた。しかし、せっかく頂いたものを飲まないのも失礼だから飲むことにしたのだが、やはり色のないものではお茶を飲んだ気にならない。そこで私はジャスミン茶を熱い湯にシッカリとおいてみた。そうするとジャスミン茶もチャンと色が出るのである。また渋さもチャンとでてくる。私は色と渋さをだすために、わざわざ布巾のタオルで急須を覆うようにした。そんなことで頂いたジャスミン茶は、さっきなくなった。これからは、同じ友人から頂いたウーロン茶に挑戦するつもりである。ウーロン茶にはカビがはえているから、最初入れた湯を捨てなければならないのだそうだ。
それでは、また明日。