なかなか春爛漫とはいかぬ。
14年04月19日
No.1665
いよいよ、新緑の季節が来る。生気に満ちた平和の日々を皆が願っているのだが、なかなかそうはいかない。韓国の旅客船の事故は、本当に痛ましい。行方不明者の救出は、難航している。私は、毎時毎時のニュースで状況を追っているのだが、救出作戦は極めて厳しいようだ。テロなどを伺わせるものはないそうで、どうも人的ミスが原因らしい。それにしても、その被害はあまりにも甚大だ。
皆、ちょっと忘れているようだが、マレーシア航空機事故に関する情報が、一向にない。オーストラリア北西のインド洋海底にあるとされるボイスレコーダーを懸命に捜索しているようだが、その回収は、極めて厳しいのではないか。ボイスレコーダーを解析しないと、事故原因の解明は難しいのかもしれないが、それ以外にも、航空機事故の原因を明らかにするものはある筈だ。それに関するニュースや報道が何もないというのが、私には理解できない。
ウクライナ情勢も、なかなか厳しいものがある。ジュネーブで開かれていた四ヶ国外相会議は、それなりの結論を得たようだが、すんなりと事態が推移するかどうかは、すべてこれからだ。ウクライナの国内問題では、親ロシア派国民とそれ以外の国民に分かれて争われている。親ロシア派国民がロシア国旗を掲げているのも、私には理解できない。
冷戦時代、わが国でも、アメリカ側で行こうという人々とソビエト・中国側で行こうという人々の政治的な争いは、数多くあった。しかし、どちらの陣営も、アメリカ国旗やソビエト国旗など掲げなかった。あくまでも、わが国の政治路線として争ったのだ。もしアメリカ国旗などを掲げたら、その陣営は一般国民の支持を失ったであろう。それは、どこの国でも同じだと思うのだが…。
ウクライナという国は、かつてソビエト社会主義共和国連邦(USSR)の構成国であった。このことを抜きに、ロシア国旗を掲げる行動は理解できないだろう。USSR時代、私はソ連に何度も行ったが、モスクワとハバロフスクとサハリンだけである。いずれも、現在ロシア連邦にある。チェコスロバキアに行ったことはあるが、ウクライナなどのUSSR構成国には、行ったことはない。ソ連は、私たちに理解し難い国であったが、それは現在でも同じなのであろう。
こんな中、オバマ大統領が4月23日、国賓として来日する。これと言った、特別の課題の訪日ではない。ハッキリ言って、安倍首相が景気付けのために、無理やり国賓としての招待をセットした。それを彩るために、日米はTPP交渉を急いでいるようだが、情勢はわが国にとって厳しいようだ。安倍首相の景気付けのために、わが国の国益を失うような愚は、絶対にしてはならない。
オバマ大統領の今回のアジア諸国歴訪には、韓国も含まれている。わが国の次の訪問が、韓国だ。その韓国は、旅客船事故で悲痛のどん底にある。アメリカとわが国は、これを十分に配慮しないと、初期の歴訪の目的が果たせなくなる。韓国の朴大統領も、難しい接遇を余儀なくされるであろう。そのくらい日本・アメリカ・韓国の関係は、本来強く濃厚なのだ。そこがおかしくなっていることこそ、最大の問題なのだ。
今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。