奉祝 天皇即位20年
09年11月13日
No.1342
東京の道は、昔ほど混んでいない。かえって地方都市の方が混んでいることさえある。この前、福岡市に行った時そう思った。大阪にはしばらく行っていないが、東京より大阪の道の方が混んでいるといつも思っていた。巨額のお金と長い年数はかかっているのだが、東京は交通のネックとなっている所を解消するために、何だかんだと言われているが工事をやってきたからである。建設省(現在は国土交通省)の本庁があるところだからであろう。まさに“帝都”なのだ。
警察庁にも同じようなところがある。道府県警察のヘッドクォーターは道府県警察本部と呼ばれているが、東京都のそれは警視庁と命名されている。そのトップは警視総監と呼ばれている。警察庁長官と警視総監は、警察庁の人事では同格と言われている。だから警視庁の“帝都”意識は、特に強い。私は警視庁の警官から2度も職務質問を受けた。それはわが国の警察の本質が象徴されている。私が職務質問を受けたことにこだわるのは、そのような理由からである。
タクシーで行く場合、私は外堀通りの赤坂見附から虎ノ門あるいは新橋を通る。昨日の午後2時頃タクシーで事務所に向かっていたのだが、やけに混んでいるのだ。まさに昔のような混み様なのである。後で気が付いたのだが、皇居で天皇在位20年を祝う記帳が行われていたのである。皇居に向かう人々の車が内堀通りを通ったから、その外縁にある外堀通りの交通が渋滞したのであろう。昨夜は皇居で慶祝行事が行われたようである。一般参観者が参加する慶祝行事が夜に行われることは、珍しいのではないか。
昭和天皇は昭和の時代、天皇としてその任を全うされた。今上天皇は、いまの時代の天皇としてその任を全うされている。伝統を重んじながら、新しい時代の天皇としてその職務を遂行されている。そういうことを、いろいろな場面で感じさせられる。伝統と革新のあり方を考える際の見本が、わが国の皇室にはある。護憲という人々に申し上げたい。日本国憲法の第一章は「天皇」とあるのだ。同じことを、保守という人々にも申し上げたい。
天皇在位20年のお祝いを心から申し上げます。