自公“合体”体制と第四権力
08年09月07日
No.923
最近の私は、日曜日をのんびり過ごすように心がけている。日曜日くらいは心身ともにリラックスしたいからである。人生63年目にしてようやく“人並みの日曜日”を過ごすようになった。だから日曜定番の政治番組もキチンと観ようとは思わない。キチンとみると書かなければならないことが次から次とでてくるからである(笑)。
だから今日の日曜定番の政治番組は、NHKの『日曜討論』の途中からテレビ朝日の『サンデープロジェクト』しかみていない。政治好きな永田町徒然草の読者の中には、見た方が多いのではないか。政治は好きだが、テレビや新聞は読まないという読者もいると思う。しかし、こういう時はテレビも新聞も読まなければならない。どのような記事や番組がマスコミで流されているかは、政治特に選挙を考える上で大事な要素だからである。
私は今回の自民党総裁選を「自民党の、自民党による、自民党のための総裁選」と最初から言っている。わが国のマスコミがジャーナリズムの批判精神をもっていれば、まずこの視点から自民党総裁選を報道しなければならない。今日の両番組をみていれば、そんな批判精神の片鱗も感じることはできなかった。完全に自公“合体”体制の“思う壺”の番組であった。公明党の太田代表を出演させるという“お儲け”まで付いていた(笑)。
政権党は、膨大な予算と人員と情報をもつ行政機構を手に入れているのである。本来は独立であるべき第三権力の司法機構にも強い影響力を行使できるのである。第4権力といわれるマスコミは、自民党単独政権の時代もっとも手薄な権力であった。しかし、自公“合体”政権の特徴は、これまでのどの体制よりも第四権力=マスコミをガッチリと掌握していることである。マスコミ工作に長けている創価学会がそのど真ん中に鎮座しているからである。
今日の両番組はその典型であった。自公“合体”体制は第四権力をいかんなく行使している。これから2週間余、国民は第四権力を使った自公“合体”体制の攻勢に晒されるのである。小泉首相の郵政解散がそうであった。こちらの方は選挙期間を含めるともっと長かった。そして、国民は自公“合体”政権に3分の2を超える化け物のような議席をプレゼントした。このことを私たちは忘れてはならない。だから、私は徹底的に自公“合体”政権の批判をこの永田町徒然草を通じて行わなければならないのである。メディアの力だけを捉えれば、残念ながらその戦いは非常に厳しい状況にある。
それでは、また。