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2兆円ばら撒きの本当の理由

09年01月28日

No.1066

昨日、2兆円の定額給付金を含む平成20年度第2次補正予算が成立した。日を跨いでの両院協議会であったが、結局は何も起きなかった。いつものとおり衆議院と参議院の結論が違う場合、衆議院の議決が優先するというものであった。そんなことなら両院協議会など開催する必要もないし、両院協議会など意味のない制度となる。このようにわが国の制度は次々と硬直していく。

まず定額給付金について述べよう。これは国民に2兆円を支給しようというものである。国民に利益を与えるものだ。そうであるにもかかわらず、国民の7割近くが反対しているのだ。こういう内容の問題について国民の7割近くが反対するというのは珍しい。驚愕にさえ値する。財政難の中、これをやめれば国は2兆円支出しなくて済む。それなのに自公“合体”政権はどうしても2兆円をばら撒くというというのだ。ここがどうしても分からないところだ。

定額給付金に賛成する者も、自らの主張に説得力がないことは痛感している筈である。説得力がない発言というのは、どこかおかしいのだ。どこかに嘘がある。本当のことを正直にいっていないのだ。だったら私が率直にいってあげよう。公明党・創価学会がどうしてもやって欲しいと要求しているからである。自公連立が危うくなるほどではないが、自民党と公明党・創価学会との間に隙間風が吹く。選挙を控えている現状では公明党・創価学会の要求を断る訳にはいかないのだ。それが本音である。

だったら、そういえば良いではないか。だが、それは間違いなく自公“合体”体制の問題性を国民に気付かせることになるであろう。それが怖いから嘘をいっているのである。マスコミだって同じだ。まともな記者でこんなことが分からない者はいないであろう。しかし、記事にそのことを書かない。キャスターも評論家もコメンテーターもこのことを口にしない。マスコミを懐柔しているのが自公“合体”体制の特質だ。でも、ほとんどの国民はもうそのことに気付いている。定額給付金の支払いの通知が届けば、多くの国民は給付を求めるであろう。だからといって、『自公“合体”政権、よくやった」とは言わないであろう。自民党や公明党を支持することにもならないであろう。

2兆円の定額給付金は、壮大な無駄使いである。昨年の道路特定財源の暫定税率の10年間延長も30兆円という壮大な無駄使いを許容するものであった。こちらの方は、白昼堂々の30兆円の強奪という暴挙でやってのけた。この他にも自公“合体”政権は数々の無駄使いをする体制だった。そもそもその端緒は、地域振興券であった。私が自公連立に強く反対するのは憲法20条に違反するからであるが、憲法に公然と違反する体制は国民の富を公然と奪うことも平気でやってのけるのだ。

憲法は国民の人権と利益を守るために存在する。憲法に基づいて存在する諸制度は国民の人権と利益を守るために機能しなければならない。両院協議会もそのひとつだ。俗に“ねじれ”国会という現状でこそ、両院協議会はその役割を果たさなければならないし、やり様によってはその役割を果たせる筈である。今回の自公“合体”政権の態度は、そのような気がまったくないことを示すものだった。彼らは「“ねじれ”国会、“ねじれ”国会」と事ある毎に強調するが、少しも深刻には考えていないのだある。しかし、それもあと半年足らずだけなのだが、血迷った彼らには半年後のことを考えるのは無理なようである。

それでは、また。

  • 09年01月28日 09時02分AM 掲載
  • 分類: 5.憲法問題

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