インターネットを使った政治・選挙
についての意見交換会
5月24日、東京の新党・自由と希望本部内にてインターネットを使った政治・選挙についての意見交換会が開かれました。
白川サイトBBSでおなじみの方々やネットの専門家も交え、活発な議論が行われました。
新党・自由と希望はインターネット政党を標榜しており、その斬新な戦略について様々な意見が出され、またいよいよ選挙直前という雰囲気も高まって来ています。
さる5月24日に、党本部において表題の意見交換会が行われました。
当日は、平日の夜であるにもかかわらず、約20名の出席でした。
議事録ということではありませんが、どのような意見交換がされたのか、みなさんにも知っていただきたいと考え、内容の一部をアップいたします。
(党本部事務局)
・白川勝彦
代表 あいさつ
・「インターネットを使った政治、選挙について」
1982(昭和57)年頃からC&C(コンピュータ&コミュニケーション)という概念はありましたが、当時は異なるメーカー間のデータ互換性が問題となっていて、なかなか進みませんでした。インターネットが日本において実用的になったのは、みなさんご存じの通り1995(平成5)年頃からです。
私が聞いた話によると、
- 元々米軍のサブマリン(潜水艦)の複雑な機能のマニュアルが膨大な量になって、艦内に入らないためにデジタル化されたのが元になっている。
- 大学の図書館の検索システムが元に発展してきている
ともいわれていますが、要はインターネットは実社会においてどれだけ実用に耐えるものなのでしょうか。
「インターネットを利用した政治・選挙のメリット」
政治の世界においても、将来的にはインターネットで投票などの事が可能であると思う。
心配される代理投票についても、現在でも投票券を持っている人に身分紹介をしているわけではないので、インターネットだけの問題ではありません。
それよりも、わざわざ休日に投票所に行くことから解放されるメリットの方が大きいと思います。
また、政治家の広報手段としては、現時点でも極めて有効であると思っています。
政治活動において、最も費用のかかることは、広報活動なのです。この点においてインターネットはもっとも安く、また早く不特定多数のに広報する手段として有効であります。
つまり、政治の側からは、
- 情報伝達コストの削減
- 情報伝達速度の迅速化
などがあり、また国民の側からは、
- 政治家への国民からの直接の提言
などが考えられます。当面は、これらの点がインターネット利用のメリットであると思われます。
さらに将来的には
- 投票行動の簡易化
ということも現実となるでしょう。
もちろん政治活動について、既存のメディアも使いますが、インターネットは今後ますます政治家にとって重要なツールとなっていくでしょう。
・「インターネットを利用した政治の現状」
私はインターネットを始めて1年半位ですが、前回の新潟6区での衆院選では、インターネットが直接的に票に結びつくとは思っていませんでした。目的は他の所にあって、私のメッセージを全国に向かって発信するのが目的でした。
次の参院選では、3分の1くらいの票はインターネットで掘り起こせればと思っています。
これからの政治家は、有権者との双方向のやりとりが必要となってくるでしょう。
私としては、現時点でやれることをどれだけやることができるのか。
私はwebサイトの更新を頻繁に行っていますが、このことは他の党のサイトや政治家のサイトではおこなわれていません。
大政党といえども、インターネットの専門家、インターネット担当の政治広報がいないのです。
まだまだ政治家なり政党なりが、インターネットのもっている可能性を理解できているとはいえませんし、当然のことですがインターネットを有効に活用しているともいえないでしょう。
さて私がサイトに文章をアップするときにいちばん悩む問題は、何を書くかということです。
書くことが決まってしまえば、そんなに苦ははいのですが、政治の世界で文書を書くというのは、そんなに簡単な事ではないのです。例えば自民党が野党になったときに、「自民党と新進党はここが違う」というパンフレットを作成することになりましたが、誰も書けなくて私が書き作成しました。このパンフレットは3000万部はけました。いままで自民党内でこれほどの人気のあるパンフレットはありませんでした。
しかし、印刷製本などの製作日数と製作コスト、製作した印刷物の輸送コストと輸送日数、さらに配布するための人員や時間など、さまざまな面でそのコストパフォーマンスは、インターネットにくらべるとあまりにも良くないものであったと思います。
私はこれから、日本で初めての本格的なインターネット政党を立ち上げようとしています。
今すぐインターネットで全ての問題が解決するとは思いませんが、パイオニアとして常に先頭を全力で走りたいと思っています。
インターネットを使った選挙・政治活動が新しい政治の道をつくるものであると信じます。(拍手)
・自己紹介
(省略させていただきます。)
・政府答弁について
政府は18日閣議で決めた答弁書で、「携帯電話のIモードや、6月にサービスが始まる固定型電話のLモードなど、電話のディスプレーを利用した選挙運動は、公職選挙法違反にあたるとの見解を明らかにした」
民主党の島聡代議士の質問主意書に応えたもので「ディスプレー上に表れた文字等を用いた意識の表示は、公職選挙法で規定する文書図画に該当する。文書図画を不特定または多数の人に発信する行為は(違反とされる)頒布にあたるとした。」
一方、電話で有権者に投票を依頼する運動は広く行われている。島氏は、質問主意書で「電話をする感覚でメールを送っているものが違法だというのは、通常人の感覚とずれている」と政府の見解をただしていた。答弁書を受けて、民主党は同日、「インターネット選挙」を認めるための公職選挙法改正案を衆院に提出した。(以上、朝日新聞より)
●白川代表:
以上が政府答弁に関する内容ですが、「メールの発信は文書図画の頒布にあたる」のは明らかなので、島氏の質問の仕方では、問題点が明確になりません。質問者として明らかに勉強不足であると思います。
Webサイトとメールを一緒にして話をしているのでは、それこそ話になりません。
Webサイトは、有権者が見ようと思って自分の意志でアクセスしなければ見ることができないのです。
したがって、候補者側の意志で見てもらうわけではありません。
例えば選挙期間中、選挙事務所に有権者が来て、資料を持っていくのは「頒布にはあたらない」のです。これと同じようにWebサイトの場合も有権者の意志でアクセスするのであって、候補者が能動的に有権者に向かって働きかけるものではありません。したがって、Webサイトを選挙期間中更新しても、「文書図画頒布にあたらない」と思うのであります。我が党としては、選挙公示日までに自治省に質問して行くつもりです。自治省とのやりとりは、改めてHP上に発表したいと思っています。
参加者からの意見
(抜粋)
1. |
○ |
アクセス数の確保の為には、「うまい」サイトである必要がある。先生のサイトはまじめすぎるので、ちょっと味付けを考えたらどうだろうか |
|
○ |
「うまい」というのは、別の言葉で表現すれば「便利」「コンビニエント」という要素ということになると思うが、先生のサイトあるいは党のサイトを見たひとたちが、そこから、他にも政治のことがわかるようなところへ飛べるようにリンクをもっと張ったら良いと思う。 |
2. |
○ |
有権者からみて必要な情報があるのかという視点が必要だと思う。 |
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○ |
白川サイト、党のサイトが政治の入り口的な機能を果たすようになってほしい。
自分の興味のある分野があれば、政治家のサイトでももっと見に行くと思う。 |
3. |
○ |
インターネットの特徴は、やはりスピードだと思う。他のマスメディアに比べて情報を早く伝えることができるので、個別の政治的問題を、党なり候補者がどのように考えているか有権者としては知りたい。 |
●白川代表:
私も全部に回答する時間がないのですが、特に永田町徒然草については週2回は更新するようにこころがけています。「誰か私に代わって文書を書いてくれる人がいれば楽になれるのになぁ」といつも思っています。
4. |
○ |
党の事務局はおとなしすぎるのではないか。 |
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○ |
もっと事務局は自分の意見をBBSに書き込んでもよいのではないか。 |
●党スタッフ
常時人手不足であり、時間がなくて申し訳ありません。
5. |
○ |
党のBBSについて、入り口が少ないのではないか。 |
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○ |
もっとテーマを分けてほしい。 |
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○ |
しょっちゅう見ていないと、何の話題についてかかれているのかついていけない。 |
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○ |
テーマが別れていれば、入りやすいのではないか。 |
6. |
○ |
もっと白川氏の露出度を高めなければいけない。 |
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○ |
白川先生の対談をアップしてはどうか。週刊白川のようなコーナーができないだろうか。 |
7. |
○ |
地域性を持たせた書き込みというのはどうだろうか。 |
8. |
○ |
リンクフリーにしてはどうだろうか。 |
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○ |
アメリカでは、トラブルが起きたときに、リンクしていたがために捕まった例がある。 |
9. |
○ |
インターネットから参院選の候補者の候補を推薦してはどうか。
(面白いという意見多数あり) |
10. |
○ |
党員の意見を党のサイトに乗せたらどうか。 |
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○ |
なぜ、新党を支持するに至ったのかいろんなひとの考えを知りたい。 |
11. |
○ |
女性に対するアピールについて。 |
12. |
○ |
シルバーエイジに対する政策について。 |
これらの他にもさまざまな意見が出されましたが、意見交換会の様子はおわかりいただけると思います。
7時から10時ころまで、約3時間、みなさんの真剣なご意見をうかがい、党スタッフもおおいに勉強させていただきました。
参加いただいたかたたちには心から感謝を申し上げます。
また、次回、このような企画をもちますときには、さらに多くのかたたちの御参加をお待ちしております。
(党本部事務局) |