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新党・自由と希望 結党宣言

新しい世紀を迎えたにもかかわらず、わが国はあらゆる分野で厚い壁に突き当たり、新しい展望を見いだせず、閉塞感に覆われています。しかし、私たちは一つの大きな潮流をハッキリと見ることができます。国民はあらゆる分野で自由にして公正なものを求めていることです。政治的にいうならば、社会的公正を重視する自由主義、すなわち「リベラルな政治」です。

国民がリベラルな政治を求めているにもかかわらず、これと相反する自公保連立政権がこの国を支配しています。この一事をみても、日本の希望を創ることは決して難しいことではありません。私たちは、日本の自由に反するさまざまな障害を取り除くことによって、希望に満ちた日本を創ることができます。

自由を求める国民は大きな力を持っています。これに敵対するものを倒すことなど、実は簡単なのです。加藤紘一氏の決起は、自民党の良識あるリベラル派の決起でした。国民はこれを熱烈に支持しました。加藤氏が自滅しなかったならば、わが国の政治はあの時点で大きく変わっていたはずです。自民党リベラル派は殲滅(せんめつ)され、死滅しました。これは一つの痛恨事です。

しかし、わが国の政治はこの夏に行われる参議院選挙によって大きく変えられます。いや、変えなければなりません。自民党に自由と公正をもはや期待できない以上、私たちはこれと決別し、リベラルの新しい旗を打ち立てなければなりません。そして、リベラルな政治の対極にあり、良識ある自立した国民を抹殺しようとしている自公保連立政権を倒すことに全力を尽くさなければなりません。全体主義的な自公保体制をこれ以上存続させたならば、日本の自由は必ず死滅します。

私たちは日本の希望を必ず創ることができます。国民の良識と能力を信頼し、国民の自由をさらに拡大して、国民の叡知(えいち)とたくましい活力を引き出すことです。あらゆる分野で自由化を推し進めながらも、社会的不公正を防ぐ制度(セーフティ・ネット)を整え、国民が安心して自由闊達な活動ができる社会をつくることです。

一方、国民も自立しなければなりません。この国は自らが担っているという気概をもって、国づくり・地域づくりに積極的に参加しなければなりません。私たちは、このような自覚をもって行動している自立した国民を「リベラル市民」と呼び、この人たちによって、新しい国づくりができると確信して、新党・自由と希望を結成しました。

無党派といわれる良識ある自立した有権者こそ、リベラル市民なのです。このような国民がいまや圧倒的多数であるにもかかわらず、これに応える政党がないため政治は混迷しています。いま最も大切なことは、リベラル市民が自らの力を確信して行動することです。私たちは一つの旗を立てたにすぎません。私たちは、リベラル市民とともに新しい政治の塊(かたまり)をつくり、その先頭に立って迫力ある政治活動を行います。

新党・自由と希望は、リベラルの政治理念に基づき、社会的公正を重視しつつあらゆる分野の自由化・構造改革を押し進め、破綻した日本経済を再生させ、活力にあふれた自由な社会・日本を創ることを第一の使命とします。私たちは日本の自由を守り、拡大します。この立場から、憲法20条の「いかなる宗教団体も政治上の権力を行使してはならない」という政教分離の原則に反する、創価学会に事実上支配されている公明党の政権参加に反対します。

わが党は、自立した市民の積極的な社会貢献活動(ボランティア・NPO活動)を育成して参加型社会を実現し、福祉・医療・教育・環境などに強くある行政依存体質を改め、行政改革・財政再建を断行します。国民が大きな不安を抱いている公的年金については、あらゆる手段を講じ、その給付を保証します。個性と人格を重んずる大胆な教育改革を行い、新世紀を担う人材を育成します。科学的基礎研究と先端技術開発に全力を尽くします。

またわが党は、わが国が長い歴史のなかで育んできた文化・伝統や歴史的遺産に価値を認めこれを現代に適合させるとともに、地方分権を大胆に推進して魅力ある美しい地域づくりを進めます。質の高い安全保障体制を確立しつつ確固とした国際関係を構築して、わが国の独立と安全を図るとともに、国際平和に貢献し、気品と尊厳ある自立した自由な国・日本を築く先頭に立ちます。

私たちは、以上の立場に立って、真に自由を愛する国民を信頼し断固たる決意で立ち上がり、まず本年七月の参議院選挙に向けて私たちの戦いを始めます。

心ある各位の新党・自由と希望に対するご理解とご賛同とご参加を心から呼びかけるものです。

2001年2月22日
新党・自由と希望 代表 白川勝彦