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白川・上柳 放送対談中の表情写真

ごごばん! デイリースペシャル 〜法律クリニック〜 2011年12月13日 火曜日 (第44回)

テーマ
「債務整理には、いくつかの方法があると聞きました。どのような方法があるか、教えて下さい」

話者名話の内容
上柳毎週火曜日は、ごごばんリスナーのあなたの「法律の問題」についてお話を伺う、「ごごばん!法律クリニック」。スタジオにはお馴染み白川勝彦法律事務所所長、弁護士歴39年の白川勝彦弁護士です。こんにちは、宜しくお願い致します。
白川宜しくお願い致します。
増山
・堀
宜しくお願い致します。
話者名話の内容
上柳では早速、今日のご相談内容です。今日は匿名の男性、45歳の方のこのメール…
増山
現在、いくつかの消費者金融に借金があり、債務整理を考えている段階です。そろそろ弁護士に相談をと考えているのですが、先に少しでも知識を付けたいので、質問があります。債務整理にはいくつかの種類があるようですが、どのような基準で債務整理を選択すればよいでしょうか。アドバイスをお願いします。
上柳債務整理の種類ということで、白川弁護士がいつもお持ちになっている小冊子がありましてね。『どういう種類の債務の整理があるのか、マメ知識を』という質問を今日も頂いておりますが、早速、白川さん、宜しくお願い致します。
白川いつも、今日みたいに体系的に話したことないですが…債務整理というのは、3つの方法があると話をしていますね。これは、法律上の言葉ではないのですが「任意整理」と私どもが呼んでいます。
上柳法律の言葉ではないんですね。
白川法律上は、こんな言葉はないです。ただ、それに対して「民事再生」とか「自己破産」は、法律上の用語です。「民事再生」も「自己破産」も裁判所が関与します。が、「任意整理」は、我々弁護士が関与しますが、裁判所は関与しません。専門的なことは後に話をして、それぞれ「任意整理」をやれば、月々支払っているのがどのくらいになるのか、結論から言ってみましょう。「任意整理」─ 今は法定金利の所がだいぶ多くなりましたので、大体2分の1くらいになるかな、と。しかし、ほんの数年前までは…違法金利が横行していた頃は、3分の1とか4分の1になりました。
上柳月々返している額が、そんなに…。
白川0になって、過払い金が返ってくるケースも多かったです … 数年前までは。今は法定金利が多くなりましたから、少なくなりましたね。「民事再生」の場合は、業者に支払っているお金が3分の1から4分の1くらいまでなります。それから「自己破産」の場合は、弁護士事務所によって違いますが、弁護士費用が40万から50万くらいですが、それを一年くらいで返せばいいということですから、割ってもらえれば分かりますね。
上柳弁護士費用のみを返せばいい、と。
白川結論はね。債権は、0にしてもらうわけですから。弁護士費用と裁判所に払う手数料くらいで … それは軽くなりますね。
上柳それを一年くらいかけて、分割で返すと。
白川どうしてそうなるかという話ですが、「債務整理」というのは、借金を整理するということですよね。借金を整理するというのはどういうことかというと、債権者から請求が来なくなるということが、自分から見たら、借金が整理したということになります。
ですから、債権者が請求する額を全額払えば、もちろん問題ないですよね。それを払えればいいんですが、払える金がないから我々弁護士の所に、なんとかならないかと相談に来ます。「自己破産」の方は『とても苦しいから、返せないから、0にして欲しい』という、裁判上の手続きですよね。借金を0にしてもらうという手続きです。
では、「任意整理」というのはどうかというと、債権者の請求金額というのが、昔のように違法金利を取ったりすると、高いんですよ。だから、法律上払わなくちゃいけない金額は本当はいくらなのかというのを、我々弁護士と相手の間で、まず交渉します。そして、それについて『苦しいから、金利を付けないでよ』ということで … 将来利息のカットとか、言いますね。
それから、長期分割です。金利を付けないで長期の分割というのは、金融業者にとってはキツイ話ですが、これは話し合いですから。応じてくれない業者も中にはいますが、殆どの業者は応じてくれます。
上柳取りっぱくれるよりは、返してくれるというなら、そっちでしょうがないか、と…。白川さんもうまいなぁ〜、なんて言いながら。
白川要するに、和解契約なんですね、民事上の。
例えば、会社からの借金をそういうことをすると、会社にバレますから、これは除くとか。車のローンをすると、車を引き揚げられたりするから、これも除いて欲しいとか … というようなことです。
それから、現在は法定金利でも、かつて高い金利を払っていた場合は、現実には、法律上払わなくちゃいけない金額は少なくなりますから。
そういうことを含めて、我々弁護士が債務を調査して、そして金利を付けないでね、と。そして、3〜5年の長期の分割で頼むよというのを「任意整理」と言います。
上柳交渉を色々しなくちゃいけないから、弁護士さんの腕ですね。
白川それに対して「民事再生」というのは、「任意整理」をいくらやっても、借金が減らない。とても返せない場合は、裁判所の力を借りて、借金そのものを圧縮してもらう、(その)手続きが「民事再生」と言いまして … これは、かなり劇的なんですよ。500万以下の場合は、100万円に圧縮してもらうんです。
上柳500万円が100万円になるんですか。
白川それから、500〜1500万も、一律5分の1にします。1500〜3000万は、300万にします。3000万〜5000万は、10分の1までと決まっています。「自己破産」は0ですが、借金を10分の 1にしてもらえば、0と似ているんじゃないでしょうか。かつ、それを3〜5年の分割で支払うということなんですが、ただ、それを勘違いしてもらいたくないのは、裁判所が『これは払いなさい』という金額を決めたら、それをその通り払ったら、『残りは免除してあげるよ』という制度なんですね。
上柳責任はちゃんと果たしなさいよ、と … 少なくなっても。
白川最後に。メリットの話をしてきましたが、デメリットは? と言われるんですが、デメリットというのは「民事再生」と「自己破産」の場合は、官報に掲載されます。それ以外の場合でも、信用情報センターというところに載ります。これは、金を借りられなくなるということじゃなくて、これから金を貸す人が被害に合わないようにということですから、デメリットと言えるのかは、私は、わかりません。
上柳と、いうことで、今日はお時間になりました。白川勝彦弁護士でした。ありがとうございました。
増山
・堀
ありがとうございました。

上柳昌彦氏・ 増山さやか氏 = ニッポン放送アナウンサー / 堀ちえみ氏 = タレント曜日パートナー (文中敬称略) | 第43回 | TOP[t] | 第45回

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