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白川・上柳 放送対談中の表情写真

ごごばん! デイリースペシャル 〜法律クリニック〜 2011年7月12日 火曜日 (第23回)

テーマ
「別居中の生活費の請求は出来ますか?」

話者名話の内容
上柳ラジオの前のあなたの法律問題について、お話を伺ってまいります。「ごごばん! 法律クリニック」のお時間。スタジオには、白川勝彦法律事務所、お馴染み白川勝彦弁護士です。今日も、宜しくお願い致します。
白川宜しくお願い致します。
堀・
増山
宜しくお願い致します。
話者名話の内容
上柳それでは早速、今日の相談内容ですね。今日は、匿名の女性の方からのメールです。
増山
私は今、夫と別居中です。小学生と幼稚園の子供二人は、私が預かっています。離婚も考えていますが、お互いに両親への配慮などもあり、今はまだそのつもりはありません。ただ、夫は別居をする時に生活費を入れてくれると言ってくれていたのですが、ここ数カ月支払われていません。私もパートで働いていますが、さすがに子供二人を抱えて厳しい状態です。離婚ではない、別居という状況の中で生活費の請求はできるのでしょうか?
上柳これは、男の責任っていうのはしっかり取ってほしいと思ってしまいますが…。白川先生、これは、法律的に色々とお話あると思うんですが、どうでしょうか?
白川そんなに簡単じゃないです。みんな、女性はそういう人がいるんですけどもね。これを考える条文は、二つあるんです。じゃあ、この二つをちょっと読んでくれませんか?
増山『民法第752条   夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない』。そして、760条が『夫婦はその資産、収入・その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する』。
そうなんですよね。だから、女の人に収入があると、男の人はあれですよね…
白川要するに、夫婦というのは原則、同居義務 ─ 同居するのが普通ですよね。それから、お互いに協力しなくてはいけないということですよね。普通、昔は男性に収入があったりしたから、民放760条の関係で夫が出すという関係なんですけどね。そもそも、別居というのは、ある面では結婚生活の一番中心である同居をやめるということです。それをやめていながら、婚姻費用は当然もらえるという事の、バランスの問題と考えています。
どちらが先に家を出たかとか、原因を作ったかということも。
白川それも大事ですけどね。ただし、一方ではですね、正式に離婚しない以上は、婚姻は結婚状態にあるわけですから、婚姻費用の分担はしなきゃいかんわけですね。 しかし、そもそもは同居するのが 大原則で、それが何らかの理由で別居した、と。別居したって夫婦が払うのが当然でしょ、というほど話は簡単じゃないことは、頭に入れてもらいたいんですよね。
このご質問を見ますとね、どういう理由か分かりませんが、別居するときに生活費は入れてくれると言っていたということですから、ある面では、別居する事についての合意で別居したってことでしょうか。それで別居すれば、今までのプラスアルファでかかりますよね。じゃあ、それはいくらいくら面倒みましょうと ─ 別に契約じゃないけども、当然分かるわけだから、ある程度払わなくちゃいけないのは常識的にはもらえるんじゃないですかということですけども。
ただし、契約書とか無いわけですから、払ってくれなかったらどうするか、と。
そういう場合は、もちろん話しづらくても、合意づくの別居ならば、払ってよと言うのはしょうがないんじゃないかな? もし払ってくれなかったら、家庭裁判所に婚姻費用分担の調停申し立てというのがありますから。家庭裁判所に行けば、あえて弁護士を頼まなくても、書記官が書類等を作ってやってくれてますから。
でも、この人別居中からこれだったら、例えば、離婚して慰謝料、養育費を払わなきゃいけないってなっても、払っていかないタイプですよね。
白川わかりませんけど…。私は、“夫婦喧嘩は犬も食わない"というくらいで、離婚事件ってやったことないんですよ。弁護士だけども。
そうなんですか!
白川私、夫婦生活のプロでもないですけど、そうかといって犬も食わないもんだから、自分ではしようとは思わないで、なんだかんだで30年間、結婚生活を続けていますけどね。あんまりプロじゃないんです。
こういうのを専門にする人もいますけどね。ただそこでは…。
ちょっと話を変えてみたいと思いますが、別居をするにいたった理由ですよね。たとえば、DVなんかの場合で、とても一緒にいたくても一緒にいられないというような場合は、ある面では暴力を振るう、例えば夫が原因だとしたならば、実力的に別居をするのはしょうがないですから、その場合は逆に、当然のことながら別居をしたのはお前のせいだとは言えない。原因は夫にあるわけだから、夫に払いなさいというのは、裁判所が認めてくれると思うのですよ。
例えばその逆に、奥さんに不倫関係があった、と。それが原因で夫婦関係がおかしくなった、と。このままではいずれ離婚するかもしれない、と。その女性が家庭内別居だから、本格な別居だってことで外に出て、『私は子供も一緒にいて生活費もかかるんだから、払いなさいよ』と、言われたら、そのご主人さんは割に合わないと思わない? そりゃ、いくら女性だからといったって、基本的には無理だと思います。そういう裁判例もありますしね。
ただ、質問にありますが『生活費は請求出来るのでしょうか』─これは、ケースによるわけですよね。どういうケースでそうなったのか、と。
ただし、子供さんの養育費…もちろん、小学生と幼稚園の子供さんというから、教育費もある程度かかりますよね。教育費を含めた養育費というのは、これは婚姻費用の分担の一部ではありますけども、普通の生活費とは別なんです。夫婦関係が破綻したりしていれば、もう生活費の請求は出来ないわけだけども、たとえ離婚したって、親子関係は破綻したわけじゃないですから。当然のことながら、実際にこの方が面倒を見ているのであれば、養育費だとかそういうようなものはもらえるという ─ これもまた、家庭裁判所に申し立てれば、そんなに難しくなく常識の範囲内で、だいたい…
でも、払わないっていう男の人は、払わないですよ。
白川その場合は、家庭裁判所で調停して払いなさいと。あるいは、審判もしますから。その場合は、給料から差し押さえしますよ。
でも、自営業だったら無理ですよね。
白川普通はね。そこから先はなかなか、売掛金をなんとかするのは難しい。ずいぶん堀さん…。
私、二回離婚してますからね。養育費も慰謝料も、もらってないですから。詳しいんですよ、私。
上柳色んなケースを、ちゃんと、家庭裁判所は見てくれることは見てくれる、と…
白川だから、条文がどうのこうのというより、結婚・離婚どちらの事も書いてありますけど、その間のことなんて、別に法律に書いてあるわけじゃないので。さっき言ったみたいな、この二つの条文を頭に入れながら、常識的にどう考えるか、と。
上柳泣き寝入りとかは、する必要ないということですね。
白川そうですね、とれるものは頂けますよ。家庭裁判所は、親身になって相談に応じてくれますから。
上柳なるほど。分かりました。ということで、お時間でございます。白川勝彦弁護士でした。
ありがとうございました。
白川どうも、こちらこそありがとうございます。
堀・増山ありがとうございました。

上柳昌彦氏・ 増山さやか氏 = ニッポン放送アナウンサー / 堀ちえみ氏 = タレント曜日パートナー (文中敬称略) | 第22回 | TOP[t] | 第24回

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