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奇正之変、不可勝窮也

08年09月17日

No. 933

忙しくなるときは、なぜかすべてが急に立て込んでくるものである。いま私はそういう状況に追い込まれている。長い間国会議員を務めてきた私には、諸事を同時進行でこなしていくことなど何でもないことだが、ニュース報道番組を見られないのがつらい。馬鹿馬鹿しい自民党総裁選だが、これはこれで見る価値がある。自民党の実態、マスコミの実情を改めて確認する絶好の機会であるからだ。

福田首相の突然の辞任・派手な自民党総裁選は、自民党が仕掛けたそれなりの奇襲である。一方、小沢民主党代表の国替え攻撃(?)は、自民党からみたら結構きつい奇襲なのであろう。1小選挙区の攻防では済まされない問題を含んでいる。奇襲と奇襲のぶつかり合い。それが戦(いくさ)というものである。

「戦者、以正合、以奇勝。…奇正之変、不可勝窮也」
(語意) 合戦のばあいは正々堂々の陣を張って戦い、奇襲を受けたばあいには、ただちに応変の処置をとって、これに勝つべきものである。こうした奇正応変の道は複雑多様で、きわめつくせないほどである(参照:永田町徒然草No.921「以正合、以奇勝」)。

「奇正応変の道は複雑多様できわめつくせないほどである」と孫子が言っているのだから、どうすることがベストなのか言うことは難しい。しかし、奇正応変の如何によって戦の勝ち負けは決まる。今回の戦いの勝敗を決する時期は、とりあえず総選挙の投票日とすべきなのであろう。それまでの勝ち負けは、その間の勝ち負けでしかない。一喜一憂することはない。不退転の決意をもって最後まで戦い抜くことが大切なのである。

こんな大事なときに私のパソコンの具合が悪くなった。いまなお難渋している。この永田町徒然草のupdateが遅れた理由もそこにある。今日ある処置をすることになっている。それがうまくいくかどうかは、やってみなければ判らない。しかし、このままでは思うように戦えない。昔の軍隊では、銃の手入れをいつもやらされていた。大事なことなのであろう。これからは電車に乗るときだけでなく(参照「東京の地下鉄事情」)、パソコンの手入れも怠らないようにしよう。ハッカー攻撃というのもあるというのだから。

それでは、また。

  • 08年09月17日 11時08分AM 掲載
  • 分類: 2.国内政治

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