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失敗から学ぶことが肝要

07年11月10日

No.609

昨日、東大豊島寮の同窓会が開かれた。私はこの豊島寮に4年間世話になった。寮委員長も確か2期やった。学生運動で朝から深夜まで過ごした東大駒場寮と違って、ここで司法試験の勉強もしたし、麻雀も教わった。学部も分かれていたし大学院生もいたので、いろいろと教わったことも多い。この豊島寮は、いまや東京で唯一となった“都電”の「庚申塚」という停車場の近くにあるので、この同窓会は「庚申塚を語る会」という名前で行われる。“おばあちゃんの原宿”と呼ばれている庚申塚通りに、「とげ抜き地蔵」がある。ここに4年間も住んでいながら、実のところ私は1回も参拝したことがないのである。私の不信心の程が分かるでしょう(笑)。

「庚申塚を語る会」は午後6時半から地下鉄銀座線の「三越前」駅の近くで行われた。6時ちょっと前に出かける時、今夜遅くから雨になるかもしれないと気象情報がいっていた。雨が降っていなかったが、私は珍しくコウモリをもって出かけた。道行く人も電車の中でもコウモリを持っている人は、ほとんどいなかった。「三越前」駅を出たところで、ちょっとばかりパラついいてきた。これは正解だったと思った。会場は近くなのでコウモリがなくてもそれほど困るという程の降りではなかった。

会は終わりビルを出たが、雨は降っていなかった。ちょっと見込み違いをしたのかなぁと思った。しかし、2次会が終って外に出るとかなりの雨が降っていた。自宅近くの駅を出た時には、土砂降りに近い降りだった。やはりコウモリをもって出かけたのは、“大正解”であった。雨の気配もないのに、このようにコウモリをもって出かけたことは私にとってきわめて珍しいことである。それは昨年「庚申塚を語る会」に出席したとき、かなり雨に降られたことを憶えていたからである。このようにちょっとでも困った記憶があると、人間は用心深くなるのである。今回の大連立についての苦い記憶を民主党も野党も忘れないであろう。いや忘れてはならない。だから今回のことはそんなに心配しなくてもよいのである。

豪腕といわれる小沢民主党代表も未熟さを露呈した。しかし、2007年の参議院選挙を勝利に導いた国民の良識が、小沢氏の未熟さをたしなめ、自公“合体”体制の卑劣な策謀を粉砕した。小沢氏は生き恥を晒しながら、引き続きこの“革命”の先頭に立って戦うことになった。一度骨折したところは、もう骨折しないという。追い詰められた政権が、敵対勢力を懐柔しようとすることは歴史の教えるところである。今回の姑息な工作の失敗のために、自公“合体”政権はこれから懐柔という手段を使うことができなくなった。民主党や小沢代表が負ったダメージはそれほど大きくないと私はみている。

これは依頼された原稿の一節である。大切なことはダメージではなく、今回のことから何を学ぶかということなのである。小沢民主党代表や民主党がこれから心がけなければならないことは謙虚さと包容力だ、と私は思っている。これが備われば、政権交代を懸けた総選挙に必ず勝つことができる。そんなに難しいことではないと思うが、実行するとなるとけっこう大変なのである。民主党・社民党・国民新党の幹事長がさっそく集まって会談するという。結構なことである。共産党ともやればいい。野党との信頼関係をまずしっかりと固めることである

大連立構想に関する素朴な疑問

大連立の話が出て10日余りが経過しようとしています。正直なところ、私の中で今回の大連立の問題は整理されていません。そこで、今回は自公合体政権を倒し民主党を中心とする政権を望む者としての立場から一歩引いて、大連立というものを考えてみたいと思います。

まず大連立構想を自公や大連立を支持する人たちの思惑から考えてみます。この事を考える時に、さまざまなメディアで自公の議員や大連立を支持する人たちが掲げる連立の意義と言うものを検証する必要があるのではないかと考えます。

大連立構想を自公や大連立を支持する人たちは、政治の安定を大連立の大義名分としているようです。具体的には参議院選挙で与野党が逆転し、与党の出す法案が今臨時国会で一本も成立していない事を問題としています。

小泉内閣当時は自公連立政権の下、一つの国会で100以上の法案が制定された実績を下に、今国会の法案の不成立を異常事態だと述べる議員もいます。確かに、政府与党の提出する法律案がすべて成立すれば政府与党としては行政の執行に都合が良いのでしょう。

しかし、テロ特措法のみならず障害者自立支援法など決して国民の利益とならない法律が自公合体政権の手により成立をした事実を見て国民は参議院選挙で民主党を筆頭とする野党を勝たせて、国会のチェック機能を働かせようと考えたのではないでしょうか?

国民には選挙の投票行動を通じてしか政治に参加出来ません。参議院選挙で示された民意を、政府与党にとって不都合であるとの理由により、民主党との連立を党首会談と言う密室で決めようとした内閣総理大臣や自民党には、果たして民主主義というものが理解できているのかな? これは民主党小沢代表についても言いましたが、政府与党や内閣総理大臣と言う職責にある人物に対しては、より厳しくこの事実が問われる事になるのではないか、そう感じるようになりました。

やはり、今回の大連立について福田総理自身にその真意や民主主義との整合性(大連立と議会のチェック機能)について、どう考えているのかを問う必要があるのではないかと考えます。マスコミはこの事に知らん顔ですが、福田総理にも今回の大連立について聞かなければ不公平であると考える、これが今の時点での大連立に関する私の感じるところです。

皆さんはどのようにお考えになるでしょうか?

平成海援隊BBSにおける主宰者ニライカナイさんの書込みの引用である(改行を私の責任で若干行った)。この問題提起に対して多くの人がそれぞれの意見を述べている。これを引用すると長くなるのでぜひ現物をご覧いただきたい。この土日は、皆さんも今回のことについてじっくりと考えてみていただきたい。私がこの1週間に書いた物や森田実氏が『時代を斬る』で書いていることをぜひじっくりと読んでいただきたい。戦いには誤りはあるものである。誤りを行うことが恥ずかしいのではなく、誤りや失敗を反省しないで何も学ばないことが恥ずかしいのである。愚かなことなのである

それでは、有意義な週末を!

  • 07年11月10日 01時42分AM 掲載
  • 分類: 2.国内政治

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