“腹心の友”の意向を忖度すれば、依頼を受けたと同じこと。
17年07月24日
No.1923
今日は、仕事を全部休んで、衆議院予算委員会・閉会中審査を丁寧に見ることにした。安倍首相は“丁寧に説明する”と強調していたので、言葉使いそのものは確かに少し進歩があったが、今回の眼目は、そんなところにはなかった。「“腹心の友”である加計孝太郎加計学園理事長から獣医学部新設の依頼」があったかどうか、ということである。
多くの人が、関係者が安倍首相の意向を“忖度”したかどうかを重視しているが、安倍首相自身が、加計孝太郎加計学園理事長から獣医学部新設の意向を“忖度”することがあるのである。安倍首相は「李下に冠を正さず」という状況があるケースなので特に細心の注意をした、と述べた。そうだとしたら、時々でも、ゴルフや会食をしてはならないのだ。会ったり、面談すること自体、疑われても仕方がないのである。
もし、どうしてもゴルフをしたり、会いたいのであれば、加計学園理事長か希望する獣医学部設立を諦めてもらうしかないのだ。それが、政治家の身の処し方なのだ。この本質を、安倍首相も本件関係者も、全然理解できないのである。与党関係者の質問や安倍首相側の関係者の答弁は、安倍首相から一切指示や働きかけがなかったことに腐心していた。安倍首相から見たらそれで良しだが、それにはあまり意味がない。彼らが安倍首相の意向を忖度することは、もう国民の常識だからだ。
明日もまた、参議院予算委員会・閉会中審査があるので、これ以上は書かないが、安倍首相も自民党も、そろそろ覚悟を決めた方が良い。真っ黒の疑惑の中で新しい獣医学部を作っても、果たして教育の発展に繋がるのか。こんな状態で安倍内閣が存続できると、自公“合体”政権や日本維新の会は考えているのだろうか。両方を望むのは、まず無理だ。いや、ひとつだって無理かもしれない。
野党も国民も、
腹を決めなければならない。それが、政治的決断というものである。今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。