薄気味が悪いコラボ
14年12月03日
No.1713
「(公明党が)自民党と連立政権を組んだ時、ちょうどナチス・ヒットラーが出た時の形態と非常によく似て、自民党という政党の中にある右翼ファシズム的要素、公明党の中における狂信的要素、この両者の間に奇妙な癒着関係ができ、保守独裁を安定化する機能を果たしながら、同時にこれをファッショ的傾向にもっていく起爆剤的役割として働く可能性を非常に多く持っている。そうなった時には日本の議会政治、民主政治もまさにアウトになる。そうなってからでは遅い、ということを私は現在の段階において敢えていう。」
少し難解な文章であるが、ぜひ3回くらい読んで欲しい。これは、昭和44年10月に出版された藤原弘達著『創価学会を斬る』からの抜粋である。言うまでもなく藤原弘達氏は、政治学者(明治大学教授)・政治評論家である。年配の人は、藤原弘達氏といえば、ガラガラ声で喋る毒舌を吐く政治評論家のイメージが強いだろうが、上記の文章は、間違いなく一級の政治学者としての論説である。
総選挙が始まり、毎日のように、党首演説や党首討論で安倍首相と山口公明党代表がテレビに映し出されるが、これを見ていると私には、藤原弘達氏の上記論説が思い出されるのだ。“自民党という政党の中にある右翼ファシズム的要素”と、“公明党の中における狂信的要素”の、実に見事なコラボレーションではないか。まさに、藤原弘達氏が40数年前に喝破していた通りである。
特定秘密保護法・集団的自衛権行使容認の閣議決定等は、その内容が極めて右翼反動的であり、進め方は、極めてファッショ的であった。そして、右翼反動的かつファッショ的体制をさらに4年間続けるために、自公“合体”政権はまさに、ファッショな選挙を行っているのだ。ナチスは、選挙であの独裁体制を作った。日本国民も、右翼反動の独裁体制作りに加担する怖れが、十分にあるのだ。
ナチス・ドイツがヨーロッパ全域に及ぼした惨禍は、甚大であった。わが国の軍国主義的独裁体制がアジア全域に及ぼした惨禍も、同じように甚大であった。その中で、多くの日本国民も、言語に尽くせない犠牲となった。覚醒した日本国民は、このことを肝に銘じ、今度の総選挙は、命懸けで戦わなくてはならないのだ。とにかく“スットプ the 安倍”なのだ。
今日の永田町徒然草は、最近では少し難しかったと思う。しかし、戦いの中で政治や社会の現実と本質が見えてくる。また戦いに勝つためには、現実と本質を見究めなければならないのだ。時間のある方は、本稿の理解を深めるために、言論出版妨害事件をぜひ読んで頂きたい。創価学会の問題は、実に根が深いのである。
今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。