一発勝負は危険である。
08年02月26日
No.719
今日は私の代休日(?)である。この土日を含めて私はかなりハードな日程で働いた。今日は予定がなかったので休もうと思った。永田町徒然草にはもちろん休みはないが、こう次から次と問題が起こってくるとその全貌を私なりに把握するには少々時間はかかる。政治的論評といっても事実関係もある程度は正確に掌握した上でなければ書けない。仕事で外に出ている時間が長いと下らないニュース報道でもみれなくなる。事実関係を把握するのが困難になる。それが問題なのである・・・・。
日曜日にテレビをみていたとき、大島自民党国対委員長が2月28日までに予算案と税制関連法案を衆議院で通過させると息巻いていた。あと2日しかないのだが、ニュース報道をみていてもこれがどうなっているのか一向に判らない。予算案と税制関連法案がいつ衆議院を通過するかは、きわめて重要である。やはり3月上旬の半ばくらいまでは野党に頑張って貰わないと次の段取りが難しくなる。
本当の山場は3月の末である。参議院本会議で税制関連法案を採決するかどうかである。3月末は、3月29、30日が土日となる。土日に本会議はまず開かれないが、月曜日は参議院本会議の定例日である。従って3月はギリギリまで戦わなければならない。3月31日までに税制関連法案(=租税特別措置法改正案)が参議院本会議で採決されなければ4月1日からガソリン税の暫定税率は廃止される。少なくとも現行のガソリン税を消費者から徴収することはできなくなる。
問題はここにある。いったん廃止された暫定税率を租税特別措置法で復活することはできるのかという大問題が起こるのである。かつて大蔵委員会委員だったころ、日切れ法案はたとえ一日でも成立が遅れるとその法律そのものが廃止されてしまうのだから全部がダメになってしまうのだと教わったような気がする。野党としてはこの点をどう考えるのか。ぜひ教えてもらいたいものである。この点に関する見解はいまのところまったくない。
憲法39条で刑罰は遡って課すことはできない。税も基本的には同じであろう。租税を課すことはそれほど重要なことなのである。3兆円もの国民の財産をとることは、一大事なのである。働く場が少ない過疎地で必死に働いている人たちから1年間に10万円近くの税金をとることは、生きるか死ぬかの問題なのである。この使命感をもってこの戦いをしなければならない。政治家が戦うのは、愛する人々のために戦うことである。
3月上旬の半ばころから参議院の審議が始まるとしたら、3月31日までに審議を終えることは日程的に無理である。3月31日の試験の日にいくら頑張ってもダメである。試験で良い成績を上げるためには、その前にシッカリと勉強しておかないと良い結果を出すことは無理である。一発勝負は危険である。万事において一生懸命にやるしかないのである。一日一日が勝負なのである。いろいろな事件は起きるが、ガソリン税をめぐる問題の戦いはおろそかにしてはならない。どうもその動きが伝わってこない。“喝!!”である。
それでは、また。