事態の推移を注視せよ。
13年09月06日
No.1605
アメリカのシリアへの軍事介入を巡って、日々いろいろな事態が我々の眼前で起こっている。軍事行動というのは、行う方も命懸けの真剣勝負なのだ。オバマ米大統領とアメリカという国は、得るものは何もなくとも「化学兵器で多くの人々を死傷させたこと(最低でも1400人以上が死亡)を、黙って遣り過すことはできない」と主張しているのである。この意思と志が、重要なのである。軍事行動に反対する ─ それ自体は間違っていない。しかし、アサド政権が化学兵器を使用して1400人以上を死亡させたのに対して、どのような行動をとるのかを明らかにしなければならない。
アメリカ議会や、G20が行われているサンクトペテルブルクで行われている議論に関わる者の、一つひとつの言動を、我々は凝視しなければならない。各国の指導者が、このような状況の中で何を考えているのかが、そこで明らかになる。このような状況において、具体的にどのような行動をとるのかを見ておけば、その国やその指導者がどのような国づくりをしようとしているかが見えてくる。このような事態は、極めて稀であろう。
最後の結論がどのようなものになるのか、私は、予断をもたずに事態の推移をじっと見つめている。このような事態なのに、わが国のマスコミの報道と、安倍首相をはじめとするわが国の指導者の言動は、いったい何なのだ。オリンピックは、世界の人々に平和と希望を齎すために行うものではないのか。いま考えなければならない問題と、深く関係しているはずだ。そうした想いが、東京オリンピック招致をしている人々の発言にひとつもない感じられないのは、おかしいと思う。
今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。