自由な社会、それとも?
12年04月22日
No.1545
最近私は、ニュース報道番組を注意しながら、できるだけ多く見ている。そして、現状を非常に危惧している。言うまでもなく、現下の最大の政治問題は、野田政権が狙っている消費税10%を許すのか、それとも、これを阻止するのかである。現状のニュース報道を見ている限り、消費税10%アップに断固反対という流れが起きていない。いくら不条理・不合理であれ、時の政権が強引に増税しようという場合、これを阻止するためには、国民の強い反対行動が必要なことはいうまでもない。
まず、多くの国民は消費税の10%アップに反対しているが、消費税10%を容認している国民も、かなり多い。これは、権力があらゆる手段を使い、消費税の増税が必要であることを画策しているのに起因している。自公“合体”政権の時も、民主党政権になっても、財務省は一貫して、消費税の増税を画策してきた。民主党が財務省側に寝返った現在、政治の側でこれを阻止しようという勢力は、残念ながら非常に少数なのである。
もうひとつは、消費税の増税に反対する理由が、残念ながらあまり強くないからである。政治の世界の戦いにおいては、それぞれが掲げるスローガンの強弱が、戦いの帰趨を左右する。私はこれまで、野田政権の消費税10%アップを安易に容認することになれば、わが国はとんでもない重税国家になると指摘してきた。重税国家は、それ自体が反自由主義的である。私は、一人の自由主義者として、重税国家に断固として反対する。
消費税10%アップに賛成する者は、有体にいえば、財務省に
どのような政治を行うかは、いつも政治の最大の争点である。どのような政治を理想とするかという政治の本質を解しないこの首相に、私は、嫌悪感を通り過ぎて反吐を吐きたくなる。この首相に追随する民主党の面々にも、同様な感情を抱かざるを得ない。政治評論家やコメンテーターも、同じである。政治の根本は、どのような社会(国家)を築くかである。そのメルクマールは、自由な社会(国家)か、それともそうでない社会(国家)か、である。
今回の消費税を10%にアップすることの是非は、
それでは、また。