まさに“地獄絵”である
11年03月13日
No.1463
地震発生から3日目となった。地震発生の日は、事態を掌握し、被害を防ぐのに精一杯だったのではないか。2日目は、被害を掌握し、人命を中心とする救出救命活動を始めることであった。昨日に判明した被害状態は、極めて深刻であった。特に津波に襲われた地域の被害は甚大であった。私にとって初めて目にするまさに“地獄絵”であった。「町全体が、“壊滅”とか“ほぼ壊滅”」などという表現を私は初めて耳にした。
救出救命活動が始まったが、被災地域が広く、かつ被害が甚大なのでマンパワーが圧倒的に不足である。出動する自衛隊の人数は、2万→5万→10万と拡大された。持てる力のすべてを“早急に”投入すべきであろう。
ここで注意すべきことは、被害が深刻であればあるほど、被害者から被害の発信が出来ないことである。被害状況の通知や掌握ができない所ほど、実は被害が大きいのである。津波に襲われた所は、まさにそのような状況なのではないか。これだけ被害が甚大だと被害状況の掌握にさえ自衛隊の能力が必要なのではないか。
福島原発の被害は、日本では初めての経験である。中越地震の時も同じような問題があったのかも知れないが、現実には今回のような話題はなかった。専門家の知識と能力を総動員して、絶対に原子力被害を防がなければならない。これに失敗すれば、今後のわが国の原子力行政は、極めて困難になる。
大きな災害が発生した場合、近年、ボランティアが大きな役割を発揮してきた。今回そのような報道が少ないのは、被害があまりにも甚大だからであろう。しかし、被害が甚大であればあるほど、国民の総力を発揮しなければならない。被災地の中にボランティアが集結できる地域を確保し、多くのボランティアが集結できる交通手段を確保することである。その意味で、高速道路と仙台空港と東北新幹線を利用できるようにするのは、急務である。
今回の『東北関東大震災』は、500年か1000年に1度あるかないかという大震災だという。しかし、現実にそのような大地震が起こったのだ。全国民は、この大震災に立ち向かわなければならない。そして全国民が全力で立ち向かえば、被害を最小限に留め、復興という大目標を必ず達成できると私は信じている。また、そうしなければならない。
幸いにも今回の大震災の被害を免れた人々は、己の幸運を感謝し、己のなすべきことに全力を尽くすべきである。今回の大震災の復興には、多額の費用が必要なのだ。多大の税金を投入しなければならないが、それは国民が負担しなければならないのだ。健康地を固く確保し、それを基地として被災地を支援していかなければならないのだ。建設業などは、大きな力を持っているのだ。総動員すれば、大きな力となる筈だ。とりあえずここまで。
それでは、また。