げに数字はおそろしい。
09年09月18日
No.1292
新しい内閣が誕生した場合、最初の支持率というのは非常に大きな意味をもっている。私が目にした最初の数値は共同通信社の“72%”であった。まあ、自然な支持率であろう。ところが、この数字が事態を動かすことになる。げに数字は恐ろしい。吉となるか、凶となるか。それは誰にも分からない…!?
鳩山内閣支持率72% ──小泉、細川に続く高水準
共同通信社が16、17の両日実施した全国緊急電話世論調査によると、16日発足した鳩山内閣の支持率は72・0%に達した。発足直後としては宮沢内閣以降で小泉、細川両内閣に続く3位の高水準となった。民主党の支持率も前回の調査から6・5ポイント上昇し、過去最高の47・6%を記録した。
鳩山内閣を支持する理由は「政治改革に期待できる」が29・2%で最多。次いで「経済政策に期待できる」(16・4%)、「首相を信頼する」(12・1%)―の順。「脱官僚内閣」を掲げる鳩山由紀夫首相の姿勢が世論の高い支持につながり、新内閣は順調なスタートを切った形だ。不支持は13・1%だった。(後略) <2009/09/17 18:09 【共同通信】>
引用は共同通信が配信した記事の一部である。引用した短い文章のだけでも多くのことが示唆されている。なぜ小泉、細川内閣発足の時よりも低いのか。革命的な政権交代によって誕生した内閣であるにもかかわらず、小泉・細川内閣発足の時より低いのだろうか? この辺が意味深である。民主党の支持率は47.6%だという。いっぽう自民党の支持率は18.8%なのである。ぜひ全文を読んでもらいたい。
これから各メディアで次々に支持率が発表されるであろう。それらはお互いに連動してくる。数字が数字を動かすのである。数字は人の心まで動かすのである。大衆の心を動かすだけだったら可愛いものだが、政治家の心まで動かしてしまうのである。テレビに映り出される民主党の政治家の顔を見ていると、もう微妙な変化がありありと窺われる。その微妙な変化が国民の心を大きく動かす。げに政治はおそろしいのだ。
それでは、また。