局地戦の戦力
09年07月28日
No.1240
ここのところ出張が多かった。昨夜から今朝にかけて、久しぶりに自宅でゆっくり時間を過ごした。夜半に目覚めた時、小気味よい雨が降っていた。かなりの降りだった。いまはもう止んでいる。気象情報によれば、今日も全国的に雨模様のようである。梅雨だと思えば、ごく自然なのであるが…。
ところで梅雨入り宣言や梅雨明け宣言はあるが、梅雨明け宣言の取り消しというのはないのか。関東甲信地域の梅雨明け宣言は、完全に早過ぎたのだろう。しかし、梅雨明け宣言は間違っていました、という報道はないようである(笑)。
全国各地で事実上の選挙戦が激しく展開されてるのであろう。マスコミを通じて報道される選挙戦は空中戦のようなもの、300の小選挙区で行われている選挙戦は局地戦のようなものである。民主党の優勢がこれだけ明らかになると、さすがにマスコミも民主党側の動きも報じない訳にはゆかない。しかし、マスコミは自公“合体”体制にしっかりと掌握されているのである。このことをゆめゆめ忘れてはならない。制空権は依然として自公“合体”政権に握られているのである。
300の小選挙区の戦いはどうであろうか。市町村長をはじめとする有力者などを依然として押さえているのは、自公“合体”政権側の方である。地方議会における民主党などの議席はまだまだ少ない。全国的に民主党を中心とする野党の優勢が伝えられると彼らはこれまでのように動けなくなるが、それでも陰に陽に自公“合体”政権のために暗躍するのであろう。
局地戦は、人対人で行われる。自公“合体”政権側と民主党を中心とする野党側の活動家はどうだろうか。自民党は企業や団体に対する影響力を失ったと言われている。小泉首相登場以来、自民党の政策とパフォーマンスが影響力を失わせてきたというのである。しかし、民主党などは企業や団体に対する影響力をほとんどもっていなかったのではないか。民主党の最大の支援組織は連合だが、連合の組織率は低いしその政治力はそんなに強くない。
小選挙区で立候補している民主党の候補者は、組織作りがあまり得意でないというのが私の印象である。党や後援会の組織作りには人間力が必要なのだが、若い民主党の政治家には、この人間力が欠けている人が多いのである。マニュアルどおりの“お行儀の良い候補者”は多いのだが、そんなことで組織作りなどできるものではない。今回の総選挙を闘う中で、民主党の候補者たちは組織作りをしなければならない。選挙に勝つと同時にそのことが最大の課題である。
いずれにせよ300の小選挙区における戦いが、総選挙の勝敗を決する。小選挙区の戦いに勝てなければ、総選挙の勝利など覚束ない。私があまり楽観的になれないのは、小選挙区の戦い ─ すなわち局地戦における民主党の戦力が、まだまだ不十分だからなのである。永田町徒然草の読者も機会を捉えて、各小選挙区の民主党の候補者の会合や事務所などにぜひ行ってみてもらいたい。たぶん私がここで述べたことを痛感するであろう。
それでは、また。