小さな予兆を注視せよ。
09年07月16日
No.1228
昨夜、私はイライラしてテレビを見ていた。自民党の両院議員総会の開催を求める署名が128人集まったのかを確認したかったからである。NHKの午後9時の「ニュースウオッチ9」では、そのことがハッキリ確認できなかった。テレビ朝日の『報道ステーション』で確認できると思ったのだが、昼間の暑さの疲れからであろうか、見逃してしまった(笑)。その後、チャンネルを変え続けたのだが、結局は確認できなかった。先ほど、日本テレビの『おはよん』で開催要求の署名が128人を超えたと報じていた。私が『おはよん』を見るのは、このようなことがまゝあるからである。
「今日から各政党の各政治家の一挙手一投足が注視される。こういう局面における言動は、非常に重要である。調子に乗って浮かれるとトンでもないことになる」と都議選の開票日の翌日に書いた(永田町徒然草No.1225「戦いすんで、そして…。」参照)。
これは大切なことである。マスコミは都議選の民主党躍進を華々しく伝え、政権交代はもう確定的だという論調を張っているが、私はそれほど楽観的になれない。
今回の戦いは、政権交代しなければ勝ったとはいえない。勝敗が決するのは、総選挙の投票箱が閉まった時である。わが国で開票の不正操作はまさか行われないであろう。投票箱が閉まるまで、戦いは続くのだ。浮ついた話や楽観論は厳に慎まなければならない。闘いに関するあらゆる情報には、最大限に神経を尖らせなければならない。「各政党の各政治家の一挙手一投足が注視される」とは、そういう意味なのだ。
“各政党の、各政治家の一挙手一投足”は、それ自体が重要な政治的ファクター(事実)なのだ。マスコミがその事実をどのように伝えるかも重要な政治的ファクターなのだ。『ニュースウオッチ9』の報道の順序も、バランスも明らかにおかしいものだった。今朝5時の『おはよう日本』の報道も明らかにおかしなものだった。トップに「自民党内のせめぎあい激化」とはあったが、肝心な事実の報道はほとんど無かった。これはもう明らかな偏向報道である。もうNHKは明らかにおかしくなった。
私は両院議員総会の開催要求の著名が128人を超えたのか確かめたかったので、あっちこっちに電話した。その中には民主党の議員もいた。彼らは問題意識すらもっていなかった。「そんなことは、もうどうでもいいことじゃないですか」という雰囲気だった。本当にそうだろうか。両院議員総会の開催をなぜ求めているのか。そこのところを考えなければならない。両院議員総会の開催を要求しているのは、「地方選挙でなぜ敗れたか」を話すためじゃないのだ。その先を読まなければならない。
総選挙の日程がまだ確定した訳ではない。ましてや民主党をはじめとする野党が総選挙で勝った訳でもない。どんな小さな動きにも関心をもたなければならない。「各政党の、各政治家の一挙手一投足」は、重要な政治的ファクターだからである。自公“合体”体制は、これまでのどんな政権よりマスコミをシッカリと掌握している体制なのだ。だから、マスコミの報道自体が、重要な政治的ファクターなのである。そういう目で日々の報道や政治家たちの動きを注視してもらいたい。民衆革命の難しさが分かってくる筈である。
それでは、また。