右翼反動の対外政策(?)
09年06月08日
No.1190
昨日は一日中あることに専念していた。勘の鋭い人はお気付きのことと思うが、今度発刊を予定している著書に関する作業である。一冊の著書を世に問うというのは、それなりに大変なのだ。本を出版する影響は大きいが、下手な本を出せば著者の評価は著しく下がる。この世の現象は、作用反作用の原則から逃れることはできないのだ。政治の世界も同じなのである。
昨日東京都・武蔵野市で、都議選立候補予定者の応援演説で麻生首相と細田自民党幹事長がとんでもない発言をしたようである。どちらも街頭演説だ。街頭演説というのはどうしても力が入りがちなものであるが、だからといっていい加減な発言が許されるはずなどない。大勢の報道陣がいた中で行われた発言なのであるから、発言の全容は分かるはずだ。ここでは時事ドットコムの記事を貼り付ける。
これまでも“レジーム・チェンジ”などという表現で同様な趣旨の発言する政治家がいた。今回は総裁と幹事長の揃い踏みだ。北朝鮮の政治は確かにおかしい。しかし、自民党の両首脳の発言もおかしい。自民党もどうやら末期症状を呈し始めたようである。いくら作用反作用の原則といっても、これは勘弁してもらいたい。北朝鮮の脅威は、わが国だけのものなのか。地続きの韓国・中国にとってはもっと脅威のはずだ。ロシアだって地続きのようなものである。これらの国々が沈着に対処している理由を考えなければならない。
右翼反動の対外政策(?)を長い間みていると、相手が貧しく弱いときは軽蔑しながら一方で脅威を煽る。相手が力をつけ豊かになるとベタベタと擦り寄っていく。おおよそこういう傾向がある。オバマ米大統領に対しても同じような対応をしてきた。オバマ氏が無名の時や当選が覚束ない時は、これを軽蔑し無視してきた。しかし、大統領になると恥も外聞もなく擦り寄っていく。北朝鮮との国交正常化は、いずれ成されるであろう。その時、イの一番に北朝鮮に乗り込んでいくのは彼らなのではないか。さもしい人たちである。
それでは、また。