70キロ達成で一区切り
8~10月までの3ヶ月間、私はそれまでの自堕落な生活の延長線として社会との接触を避けてきた。そしていつまでもこうはしていられないであろうが、いまは健康生活の実践に専念しようと考えていた。最初のうちは健康生活の実践といってもかなりいい加減なものであったが、9月の下旬頃から10月いっぱいはかなり堂にいったものであった。健康生活を始めるにあたり当面の具体的な目標としていた70キロに日々確実に近づいていった。日々に成果がでると苦しいこともそれほど苦にならなくなるものだ。苦しいことに悦楽を感じることさえある。しかし体重減も決して一本調子ではなかった。この30年ちかく切ったことがない74キロを割ることはけっこう綱引きがあったように思われる。30年ちかく溶けたことがない氷河(脂肪)が溶けるのはやはり大変なことなのであろう。それまで順調に減ってきた体重が同じことをやっているのになかなか減らないのだ。1週間くらいの激しいバトルがあった。
当面の目標としてきた70キロに達したのは、11月3日だった。私の手帳には体重69.8とある。しかし私はどうせすぐリバウンドするであろうから、70キロを安定して保つためにも67~68キロくらいまでこの際落としておこうと考えた。11月の中旬くらいまでは運動や食事はちょっとペースは落としたがそれでもけっこうやっていた。しかし頑として69キロの壁は割らないのだ。また運動や食事にそれまでの迫力がなくなったのも事実である。
ひとつは主治医の先生があまり無理をしないようにいったことである。まあだいたいこんなところでいいんじゃないですかというような調子なのだ。65キロまでぜひ体重を落としなさいとはいわないのだ。もうひとつの理由は私の同郷の友人で現在日本ダイエットアカデミー協会の代表者をやっている福崎昭一氏から基礎代謝量を割るようなダイエットは体を壊すと忠告されたからである。私の野菜テンコ盛りの食事は、基礎代謝量を割り込むおそれがあるというのである。私はカロリーゼロならそれにこしたことはないと思っていたが、そういうものではないらしい。摂取カロリーが基礎代謝量にも満たないと健康を害することになるのだという。福崎氏いわく、「ダイエットの基本は、決まった時間に腹八分目の食事をキチンととることです」
体重は少なければ少ないほど良いという私の考えはどうも間違っているようである。両人にそう指摘されたことが私の気勢を削いだ。そういわれてみれば確かに強い疲労感を感じることが時々あった。もうひとつは10月の下旬頃から社会との接触が始まり、その関係でインターネットを始めたことであった。1年半ぶりに永田町徒然草を更新したのは2006年10月30日であった。10月26日にコンピュータを設置しインターネットが見られるようになった。するとなぜか夜更かしが多くなってしまった。いま考えるとたとえバーチャルとはいえ社会との接触は新鮮かつ楽しかったのだろう。睡眠不足だと運動がどうしても厳しくなる。11月の中旬頃から例の散歩の回数が減り、12月に入ってからは1回もしていない。今年はお世話になった明治神宮に初詣に行こうと固く誓っていたが、温故の年賀状書きで無理をしたので行けなかった。今年になって例の散歩をしたのは、1月13日が初めてでありまたそれ1回しかない。運動に関してはこのようなのが現状である。