タイトル画像(小)クリックしてください。HOME | 主張 | 略歴 | 著書 | NEWS | 政教分離を貫く会トップページ

「自自公を批判する」─「政教分離を貫く会」を設立
第一刷第二刷の内容比較─ 

第1刷版(平成12年2月発刊)

4.「政教分離を貫く会」を設立

 平成一一年一〇月五日、自自公連立内閣は私たちの反対にもかかわらず発足しました。しかし、この連立内閣に対する国民の批判は強く、しかも、それは時とともに高まっています。私たちは、このことに強い危惧を持ち先に掲載した「公明党との連立内閣に関する意見書」に署名をした議員を中心にその後も議論を深め、新しい事態の中で私たちの信念を変えることなく「政教分離を貫く会」を設立することにしました。

 自公連立問題は、総裁選挙でも大きな争点となり、加藤紘一候補、山崎拓候補の予想以上の健闘の背景に自公連立への批判があったといわれています。私もそう思います。私たちは、総裁選挙の一カ月後くらいから、時折集まるようになり議論を重ねるなかで改めてそれぞれの意思を確認し、平成一二年二月「政教分離を貫く会」を正式に設立しました。ここに「政教分離を貫く会」の趣意書を掲載します。今後、この会の会員を募り、同志を拡大して私たちの所期の志を必ず果たす決意です。


政教分離を貫く会
趣意書

 自由民主党と公明党との連立については、憲法の政教分離の原則にてらし疑義があり、わが党の党員党友・識者・とりわけわが党を一貫して支持してきた宗教団体等から、強い反対があったところである。
 十月五日、公明党を加えた連立内閣が発足して二ヶ月が過ぎた。しかし、これに対する国民の批判は根強く、わが党の存立の基盤すら危うくなっている。また、自由にして闊達なわが党の良き伝統が急速に失われつつあることを、私たちは深く憂うるものである。
 私たちは、自由民主党の立党の精神に立ち返り、憲法が定める政教分離の原点を常に踏まえ、政治のあり方を考え、かつ、果敢に行動してゆくことを確認し、自由民主党に対する国民の信頼を回復するために、ここに「政教分離を貫く会」を設立する。

平成十二年二月吉日


 創価学会=公明党や私たちを心よく思わない向きから、自公連立に反対ならば自由民主党を出ればよいじゃないかという攻撃が盛んになされています。しかし、それは自由主義政党や自由主義社会というものを少しも理解していない攻撃です。それは、昔社会主義者や共産主義者に対して、「ソ連や中国に行けばいいじゃないか」といったこととほとんど同じたぐいの攻撃です。

 私たちの考えは、現在のところ自由民主党のなかでは少数意見です。したがって、党の執行部が自公連立を組んだことは認めざるを得ません。しかし、それは党のためにもならないし国のためにもならないとの私たちの考えは変えていません。必ず私たちの意見が多数意見となることを信じています。そして、そのために活動することは自由であると考えます。それを許容するのが自由主義社会であり、自由民主党です。現に、私たちの活動は党内で何ら問題になっていません。

 この当然の理を理解できない創価学会=公明党は、やはり自由主義とは大きく離れている団体といわざるを得ません。このような政党と連立を組んでいると、自由民主党の体質までおかしくなっていくことを私は恐れています。

 現に、その徴候は随所にあらわれはじめています。要注意、要注意!

ページの先頭へ

第2刷版(平成12年3月発刊)

4.「政教分離を貫く会」を設立

 平成一一年一〇月五日、自自公連立内閣は私たちの反対にもかかわらず発足しました。しかし、この連立内閣に対する国民の批判は強く、しかもそれは時とともに高まっています。私たちは、このことに強い危惧を持ち先に掲載した「公明党との連立内閣に関する意見書」に署名をした議員を中心にその後も議論を深め、新しい事態の中で私たちの信念を変えることなく「政教分離を貫く会」を設立することにしました。

 自公連立問題は、総裁選挙でも大きな争点となり、加藤紘一候補、山崎拓候補の予想以上の健闘の背景に自公連立への批判があったといわれています。私もそう思います。私たちは、総裁選挙の一ヵ月後くらいから時折集まり始めました。三ヵ月間くらい議論を積み重ねるなかで私たちは、「政教分離を貫く会」を設立することを決め、平成一二年二月一七日に正式に設立しました。そして、翌一八日に記者会見を行い、このことを内外に明らかにしました。ここに、「政教分離を貫く会」の趣意書と一〇名の代表世話人の氏名を掲載します。私も、代表世話人の一人として名を連ねております。


政教分離を貫く会
趣意書

 自由民主党と公明党との連立については、憲法の政教分離の原則にてらし疑義があり、わが党の党員党友・識者・とりわけわが党を一貫して支持してきた宗教団体等から、強い反対があったところである。
 昨年十月五日、公明党を加えた連立内閣が発足して四ヶ月余りが過ぎた。しかし、これに対する国民の批判は根強く、わが党の存立の基盤すら危うくなっている。また、自由にして闊達なわが党の良き伝統が急速に失われつつあることを、私たちは深く憂うるものである。
 私たちは、自由民主党の立党の精神に立ち返り、憲法が定める政教分離の原点を常に踏まえ、政治のあり方を考え、かつ、果敢に行動してゆくことを確認し、自由民主党に対する国民の信頼を回復するために、ここに「政教分離を貫く会」を設立する。

平成十二年二月吉日
代表世話人
衆議院議員     石 原 伸 晃 衆議院議員     江 口 一 雄
衆議院議員     江 渡 聡 徳 衆議院議員     奥 谷  通
衆議院議員     小 沢  潔 衆議院議員     小 林 多 門
衆議院議員     白 川 勝 彦 衆議院議員     自 見 庄三郎
衆議院議員     平 沢 勝 栄 衆議院議員     松 本 和 那

(五十音順)


 これに対するマスコミの対応は、私たちが予想したよりはるかに大きなものでした。翌日の各紙がこぞってかなり大きく「政教分離を貫く会」の設立を報じてくれました。国民の六〜七割が自自公連立を好ましくない、反対だと考えているのですから、当然といえば当然のことなのかも知れません。そして、注目すべきは次のようなコメントが『読売新聞』に載っていたことです。

 公明党神崎武法代表「自自公連立は党と党の合意に基づく連立だ。(「貫く会」の正式発足は)後ろから鉄砲を撃つようなものだ。疑義があるならば自民党を離党して堂々と議論してほしい」

 公明党冬柴鐵三幹事長「貫く会の名簿に載っている議員とは完全に敵対する」

 公明党の両首脳のこのコメントから、公明党という政党がどういう体質の政党かよく解ります。全員一致の一枚岩の政党だということです。反対意見の存在は許さない。反対なら党を出ろ、こういうことです。公明党がそのような政党だということはよく解りますが、これは自由民主党や自由主義者というものを少しも理解していない攻撃です。それは昔、社会主義者や共産主義者に対して、「ソ連や中国に行けばいいじゃないか」といったこととほとんど同じたぐいの攻撃です。

 私たちの考えは、現在のところ自由民主党のなかでは少数意見です。したがって、党の執行部が自公連立を組んだことは認めざるを得ません。しかし、それは党のためにもならないし国のためにもならないとの私たちの考えは変えていません。必ず私たちの意見が多数意見となることを信じています。

 そして、そのために活動することは自由であると考えます。それを許容するのが自由主義社会であり、自由民主党だと思っています。そして、そのために活動することは自由であると考えます。それを許容するのが自由主義社会であり、自由民主党であると考えます。そして、私たちの活動が党内で問題になるなどと思ってもいませんでした。

 ところがです。自由民主党の野中幹事長代理をはじめとする幹部の一部から、
 「(貫く会の)メンバーは公認を辞退すべきだと思う。辞退しないのなら党として公認のあり方を考えなくてはいけない」
 「自自公連立は、党のあらゆる機関で了承を得ている。それでも反対というなら、党に公認を求めたり、選挙区支部長に就いていること自体がおかしい」
 「三二名の『政教分離を貫く会』のメンバーの氏名を割り出せ」
 「連立政権はきちんと党内手続も経たもので、反対するのは反党行為だ」
などの発言があいついでなされました。

 私は、呆然としました。そして、公明党との連立によって、自由民主党の体質がここまで変わってしまったのかという憂いと危機感を強くしました。私が国会に席をおいて二〇年余りになります。この間、いろいろな議員活動をしてきました。わが党の執行部の方針を批判したり反対する活動をしたことも何度かあります。しかし、反党行為だとか公認を辞退しろなどということをいわれたことは一度もありませんでした。

 また、自社さ連立時代もこれに批判的なグループは、いろいろな議員連盟などをつくって自らの信念を主張したものです。なかには、当時の野党第一党である新進党の一部と議員連盟をつくって党執行部の方針を批判したものもありました。そうした活動をした人が現執行部のなかにもいます。自らを顧みてほしいものです。

 いずれにせよ創価学会=公明党は、やはり自由主義的政党とは性格や体質を異にしている団体であることは明らかです。このような政党と連立を組んでいると自由民主党の性格や体質までおかしくなっていくことを私は恐れています。今回のことはその徴候の最たるものだと思います。要注意、要注意


ページの先頭へ
クリックしてください。ページの先頭へ戻る

白川勝彦OFFICE
〒100-8981 東京都千代田区永田町2-2-1-209 議員会館内
katsuhiko@liberal-shirakawa.net
PHONE 03-3508-7705

Copyright© K.Shirakawa Office 2000
Web pages Created by Over Rev Co.,1999