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白川・上柳 放送対談中の表情写真

ごごばん! デイリースペシャル 〜法律クリニック〜 2012年1月17日 火曜日 (第48回)

テーマ
「友人から、お金を貸してほしいと言われました。キチンと契約してもらうのに、書面等はどうしたら良いでしょうか?」

話者名話の内容
上柳毎週火曜日のこの時間は、ラジオの前のあなたの「法律の問題」についてお話を伺う、「ごごばん!法律クリニック」の時間です。スタジオにはお馴染み、白川勝彦法律事務所所長、弁護士歴40年の白川勝彦弁護士です。宜しくお願い致します。
白川宜しくどうぞ、お願い致します。
増山宜しくお願い致します。
話者名話の内容
白川それにしても、寒いですね。
上柳寒いですね。本当に、冷蔵庫の中にいるみたいになっております。では、そんな中ですが、早速今日のご相談内容です。今日は、匿名の男性、48歳の方からの、このメールです。
増山
自営業をしている昔の友人から、お金を貸して欲しいと言われています。今はそれほど付き合いはないのですが、以前お世話になった人なので、なんとか協力したいと思っているんですが、お金の問題なので、利息も付けてきちんと返済をしてもらえる状況を整えたいと考えてます。個人でお金を貸す場合、利息などはどうすればよいのでしょうか? 公式な文書などは、どのように用意すればいいんでしょうか?
上柳世話になったとはいえ、基本的には貸したお金は返ってこないかもよという考えの方がいいんじゃないかと思うんですが。何かを信じて、しかも、利息をということを個人対個人で…。
白川上柳さんから、結論を言われてしまいました。今日の質問は、実は、簡単なようだけどすごく難しい問題。言いたいことが、いっぱいあるんですね。質問を、二つに分けてみたいと思うんです。
貸すことにしました、どうしたらいいのでしょうかというのが、後半の問題ですよね。『個人でお金を貸す場合、利息などはどうすればいいんでしょうか』と。『公式な文書などは、どのように用意すればいいんでしょうか』という、やり方の問題ですよね。その問題についていうと、私たち弁護士に言わせれば極めて簡単で、要するに、なんでもいいですよということなんですね、結論から言いますと、どうでもいいことですよと。後日のために、借用書とかくらいは残しておいた方がいいでしょう。その様式なんかは、何でも構いませんよということです。
上柳法律的な、これじゃないとダメという決まりが無いんですか。
白川特にないですね。というのは、結局、文書を残すというのは証拠ということですよね。
ところで、増山さん。証拠というのは、なんでしょう? 何かあった時のためのもの、ですよね。ところが、親しい友人の場合 ─ 例えば、仮に約束通り返さないとしても、裁判を起こすかどうかというのがそもそも、普通、なかなか起こさないでしょう。裁判だから、証拠が必要なわけだから、親しい人の場合、トラブルが起きたとしても、直ちに裁判とまではいかないことが多いと思うので、証拠というのも、そんなに意味があるんですかという意味で、大した問題じゃないと言ったんです。ただ、一応書いておくことは、親しき仲にも礼儀ありで、けじめとして必要だと思うから、書いた方がいいと思いますが … そこにどう書いてあるからといって、返してもらえぬものが返して下さるというわけじゃないから、私たちに言わせれば、どうでもいいということなんですよね。
ですから、前半の問題なんですが、利息を付けてきちんと返してもらいたいと言ってますけど、そもそも、元金を返してもらうことだって、実は、いったん金を貸すと、それがなかなか大変なんですよ。困っているからといって、金を貸した。自分も、それがないと困るからといって催促をしたりすると、なんか気まずい感じになる、と。自分も困ってるのに、悪いけども返してくれと言っても、かえって気まずい感情になるようなことが、実際、世の中には多いんですよね。
ですから、今までの番組の中でも、特に法定金利だとか違法金利だとか過払い金だとか、金利の話をしてきましたよね。だから、高い金利をとる金融業者はけしからん、と。悪の根源なんだ、というような趣旨の話もしたかもわかりませんけども、なかなか、それが難しい問題なんですね。お金を貸したら、利息はおろか、元金も返してもらえないというケースはいっぱいあるわけです。
私たちは、そういう人たちのためになんとかしてやろうと日々してますから…。
金融業者というのは、お金を貸して、利息を頂いて、かつ金利を返してもらう、と。元金も、返してもらう、と。それが、そもそも仕事ですよね。しかし、お金を貸した以上は、利息も貰えない、元金も返してもらえないという危険性が、常にあるんだ、と。これは、当然のことですよね。だから、利息というのは、元金も返してくれない人が、例えば100人いたら、そのうち何%かは、そういう人も必ずいるわけですよ。100%、返してくれる人ばかりじゃないです。だから、返してくれなかったらそれは損ですよね。それは、業としてやっているから、大勢に貸すうち、返せない人の分は、他の人からもらう金利で穴埋めをしなくちゃいけないわけです。だから、金利には、そういう危険をカバーする意味も含めているわけですね。
上柳お金取れなかったものを、ちょっとここに薄くのっけておこう…みたいな。
白川貸した人の中には、一定の率で必ず返してくれない人がいるわけですから。そういうものの、ある面では担保というか、危険カバーの費用でもあるわけですよね。
上柳リスク料ですね。
白川おっしゃる通りです。だから、私、人間の場合はこの人が本当に返してくれるんだろうか、返す資金があるんだろうか、余裕があるんだろうか … あるいは、どういう財産を持っているのかは、親しい同士なら知っていると思うんですよね。だったら、この人は信用もおける人だし、返してくれるんだと言うならば、お貸しすることも、僕は一概に否定するもんではないです。
ただし、金利を含めてというのは、もらえるものならそれに越したことはないけども、商売ではないので。
これからが、私の見聞きした長い人生経験の中で言いたいことなんですが、どんなに信用出来る人でも ─ 特に、商売をしている人の場合。商売をしている人なら、普通はお金を貸せる人もいるし、借りる人もいるわけですよね。それが、借りられなくなって、全然関係ない人間になんとか都合してくれないかというのは、そうとう苦しくなっているということなんですよ。
上柳借りられれば、銀行に行って借りてるわけですもんね。できないから、個人の所にくるんですよね。
白川金を貸すことを商売にしている人もいるわけですから。そこで、特に注意したいのは、商売をしている人のお金というのは、サラリーマンとは単位がひとつくらい違うんですよね。ですから、商売人にとっては、400万なんていうのはある面でたいした金じゃないかもしれないけど、サラリーマンにとっては、400万は大変ですよね。
だから、人から金を貸して欲しいと言われた場合は、もし、それが返してもらえないと、自分も大変なことになるというようなお金は、そのことを考えて。僕は、恩義のある人ならば、その分くらいは差し上げる、と。貸したお金は、返してもらえなくても仕方が無い、と…。
上柳それが、自分の生活にものすごい影響を与えるような額じゃいけない。
白川いくら恩義があっても、差し上げられる範囲となると、おのずと限度が出てくるんじゃないでしょうか。
上柳ご相談の方、今日のお話を是非参考にされて下さい。なかなか、深い話でございました。白川勝彦弁護士でした。お時間でございます。どうも、ありがとうございました。
白川どうも、ありがとうございました。
増山ありがとうございました。

上柳昌彦氏・ 増山さやか氏 = ニッポン放送アナウンサー (文中敬称略) | 第47回 | TOP[t] | 第49回

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