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白川・上柳 放送対談中の表情写真

 ごごばん! デイリースペシャル 〜法律クリニック〜  2011年4月5日 火曜日 (第10回)

テーマ 「東日本大震災と法律問題について」

話者名話の内容
上柳さて、ラジオの前のあなたの法律の問題についてお話を伺う「ごごばん!法律クリニック」の時間がやってまいりました。スタジオには白川勝彦法律事務所、白川勝彦弁護士です。今日も宜しくお願い致します。
白川こちらこそ宜しくお願い致します。
堀・
増山
宜しくお願い致します。
話者名話の内容
上柳目の前に、なんかこう弁護士の方がいろいろと…震災法律問題研修会のお知らせという…。
白川この前話した通り個々の問題じゃないですから、弁護士会としても、やっぱり弁護士自身も一回きちんと勉強した上で、色んな面でお手伝いしようって事だと思います。
上柳そうですか、そんな流れの中で、今日はどういうお話になりますか?
白川まず、これだけの人が亡くなり、数十兆円という損害…財産的な損害が出たんですから、ありとあらゆる法律問題が出てきます。この前話していた通り、基本的には財産上や死亡に伴う事とというのは、いわゆる民法の大原則で処理するというのが、どこまでいっても大原則なんですね。
ただ、それがあまりにも可哀相そうだという場合に、特別立法とかそういうのがありますね。まぁ、それはそう思ってて下さい。ただ、基本は、『今まである法律をどこまで最大限拡大解釈して救えるか』とか、そういうことが基本だと思うんですが。
まぁ、そういう難しい問題に入る前に、先週NHKでは東北関東大震災 ─ 上柳さんのほうは東日本と…。これ、NHKが降参しましたね。
上柳あー、こだわってたみたいですね、なんかね。
白川だけど、私がこの前言った、桃子なのか桜子なのかなんてどうでもいいんだけどね … 名前がバラバラじゃダメなんで。この件は一件落着で、民放が分かったと。
政府がどうなるか分かりませんが、もうここまできたら、少なくとも教科書では東日本大震災と呼ばれるでしょうね。
ところで上柳さん、東日本大震災というのは今、どういう被害があると思ってます?
上柳やっぱり、海岸線が長い距離…500数十キロくらいの津波ということと、それから、ニッポン放送が聞こえるエリアで言うと、千葉ですとか茨城の方も大変。そして、福島の原発は先が見えないという、非常に苦しい中にいらっしゃる。そして、風評被害もある。ちょっといついつまでにってのは、分かんない……
白川大きく言うと、東日本大震災は今、3つの面で、多くの被害とかで国民を苦しめてるわけですね。1つは、まさに文字通り地震そのもの。そりゃあ、もし内陸で起きたら津波は起きなかったでしょう。しかし、マグニチュード9でしたっけ? それはもう、それ自体がものすごい大地震であることは間違いないわけです。
ただし、そのマグニチュード9.0の地震が起こした大津波という、これがまた地震そのものとは別の意味で、大災害を与えていますよね。
そして、福島第一原子力発電所の事故ですが、これも地震によって被害を受けたことは事実なんだけども、これが人工物なんですね、人が作ったものだから。
やっぱり地震・津波というのは自然現象ですから、天を恨むことがあったとしても、損害賠償の対象にはなりませんよね。だけど、原子力発電所ってのは人工物ですから、それによって引き起こされている被害は、ちょっと通常の損害賠償 ─ 民法で言う不法行為に基づく損害賠償という、その大法輪によって処理されることになるんですね。
要するに東電が加害者なんですよ。それで、いま退避している人とか風評被害にあった人は、その原発の被害者。だから、加害者はやっぱり東電とみなされちゃうんですね。ですから、大変な額になると思います。
上柳そうでしょうね……
白川それで、原発に関する法律ではまず、一時的には事業者がいまして ─ すなわち、東電に損害賠償義務がありますよ。しかしそれがダメな場合は、責任もって国が財産上の保証をする、と。
これはあれですか、皆さんこう、大勢で訴えたりとかするもんなんですか? それとも、個人個人でやっていかないといけないもんなんですか?
白川実際上は大きな被害ですから、一種の行政がやるようなカタチで損害賠償とかすると思いますよ。ただ、どうしても争われるものもあるでしょうね。そういう場合は、場合によって裁判になるかもわかりません。
そういうことで、適用される法律が違うっていうことなんですね…原発事故に基づく被害については。
大地震と大津波については、もう天を恨むしかないんですが、これは、誰かのよっぽど特殊な例を除いては、一時的に損害賠償しなきゃならんってのは出てきませんね。ただし、保険の問題があると思います。この場合は、まず地震保険ですよね。亡くなった方は当然死亡保険がもらえますけども、地震保険っていう問題が、今回の場合大きくなります。
上柳そうでしょうね。
白川昔は非常に加入者が少なかったのですが、今はかなり地震があちこちでありますから、普及はしてきたと思うんですが、どうでしょうか。全被害者のうちの、とても半分までは、実は地震保険入ってないと思います。
高いイメージがありますしね、地震保険。
白川それが、いったん起きるとですね、ものすごい額になっちゃうわけですね。ですから、地震保険の場合は、政府が、再保険と言いまして、保険会社が仮に払えなくても政府が再保険をしている関係で、これはもう100%出ますから、安心していいと思うんです。
ただですね、津波の場合は、一家全部がやられたり、そうすると、その保険金はどこに行っちゃうんだって話 ─ ただし、これは相続の対象になりますから。ですから、もし一家が全員亡くなったとしても、その人の相続人ってのは必ずいるわけですから、その人に対して払われるということになりますね。
上柳なるほどー。
白川それから、私の債務整理の問題で言いますと、いろんな方が亡くなっていて、その関係で相続だとかいろんな関係が起きるからいいんですけれども、ただ、この際ですね、もし東北の方々が聞いておられてたら、あるいは知っておられる方がいたら、このことだけ言ってもらいたいと思います。
例えば、自分のお父さんだとかご主人さんが亡くなられた、と。そうすると、相続の問題が起きますよね? お父さんやご主人さんが財産を多く持ってるんだったら、それは最終的には、後でもなんともなるんですが、例えば多額の借金を持っていた、と。あるいは、無くても現実的には色んな被害があったでしょうが、賠償義務がある場合もあるかも分かりませんから、その場合の債務を相続放棄をしていないと、引き継ぐことになりますから。前にちょっと勉強しましたね。
上柳ありましたね。
白川3ヶ月以内に家庭裁判所に申し出ておかないと、大変な被害にあわれ、被災をされたうえに、なおかつ亡くなられた方の債務まで引き継ぐことになったら大変ですから。その辺は、まだ3ヶ月以内でいいんですが、相続放棄の手続き ─ さらには戸籍謄本も、なくなったりということもありますから、そういう場合は国が特別立法かなんかしてでもいいですから、とにかく債務をですね……大きな被害にあわれたうえに、さらに債務まで引き継がれたんだったら、それこそ大変でしょ? そういうことは、頭に入れていてもらいたいなって思います。
上柳いやー、現実問題、本当に色んな問題があるでしょうね。
白川弁護士会の方もね、真剣になってやってますから。
上柳そうですよね。研修を皆さんでやられるということでございました。はい、ちょうどお時間になりました。白川弁護士でした。どうも、ありがとうございました。
白川ありがとうございました。
堀・増山ありがとうございました。

上柳昌彦氏・ 増山さやか氏 = ニッポン放送アナウンサー / 堀ちえみ氏 = タレント曜日パートナー (文中敬称略) | 第9回 | TOP[t] | 第11回

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