若い店員の意外な言葉
07年05月07日
No.418
昨日は、連休最後の日であった。この大型連休、私はどこにも出かけず家に篭って締切りの迫った原稿を書いていた。書かなければならない原稿をすべて書き終えたので、昨晩ちょっと渋谷に出かけた。雨はまだちょっと降っていたが、日曜日の夜だというのに若い人で渋谷はかなり賑わっていた。連休でどこかに出かけ、その打ち上げでもしたのだろうか。フランス大統領選のことが気がかりだったので、午前0時前には家に帰ってきた。
テレビのスイッチを入れたが、NHKでもフランス大統領選のことはまったくやっていなかった。午前1時のニュースで、投票が締め切られるのは日本時間の午前3時だという。だったらニュースなどでやっていないのは仕方がない。ニュースによれば未明には新しい大統領が決まるという。未明というのは午前4時から5時ころのことをいうのだろう。接戦と伝えられているのに、そんなに早く結果が出るのだろうか。もっとも先の統一地方選では、まだ開票がされていないのに、当確が出て物議をかもした。フランスでも同じような状態なのだろうか。
しかし、その結果をみてから永田町徒然草を書く訳にはいかない事情がある。連休中に書いておいたものを裁判所や出版社に届けなければならないからである。またどうしても朝早く行かなければならないところがあるからである。サルコジ候補の優勢は伝えられてはいるが、やはり結果や票数をキチンとみた上でなければ選挙結果についての私の考えを書く訳にはいかない。そうすると朝早く出かけなければならないのに、切羽詰った時間の中で書かなければならなくなる。そんな状況でフランス大統領選について書きたくない。従って、まだ結果が出ていない時にこの永田町徒然草を書いて眠ることにする。
昨日私が行っている店で、フランス大統領選挙の結果を見たいので今日は早く帰るといったところ、「女の人に勝ってもらいたいですね」と若い店員がいった。別の若い店員に「おい、フランスでは週35時間労働だそうだぞ。君は週何時間労働なんだい?」と訊いたところ、週72時間労働だという。その店は、24時間営業で2交代制でやっているのだ。給料は多少いいようだが、やはり辛いのだろう。渋谷のかなり景気のいい店の店員が「女の人に勝ってもらいたいですね」と真剣にいっていたのが意外だった。
フランス内務省の発表によれば、81パーセントと投票率が高かった前回よりも今回の決選投票はさらに投票率が高いという。これには驚いた。アメリカの大統領選挙などはこれよりはるかに低い。わが国の選挙もそうだ。投票率が低いのが、先進的かつ文化的な証拠といえないことはこれで確かであろう。フランスを後進的かつ非文化的という日本人はまずいないであろう。わが国でもし投票率が80パーセント以上もあれば、国政選挙で間違いなく自公合体政権は敗北する。この前行われた参議院補欠選挙沖縄県選挙区の投票率は、47パーセント台だった。自公合体政権の候補者は、投票率が50パーセントを切った選挙で勝ったに過ぎないのだ。そう思えは、悲観ばかりする必要もないであろう。さあ、目が覚めたとき、どういう結果が出ているか。
それでは、また明日。