オリンピックも終わり秋が来る
16年08月20日
No.1861
リオ・オリンピックも、もう僅かだ。リオデジャネイロと日本の時差は、マイナス12時間である。だから、ほとんどの種目で実況中継を見ようと思うと、未明か早朝が多かった。そのため、寝不足となった方も多かったのではないか。リオ・オリンピックで、私が実況中継で是非とも見たかったは、女子卓球と100m・200mなどの陸上短距離競争だった。
卓球女子シングルス準決勝における福原愛選手の敗退は、残念だった。せめて、銅メダルは取って欲しいと念じたが、残念ながら、それも叶わなかった。福原愛選手は、4~5歳の時からいつも、わが国の卓球界で話題になっていた。20年以上も話題の中心になるのは、凄いことだと思う。団体戦で、日本チームが銅メダルを取れたのは、本当に良かった。心からお祝いする。
もうひとつ、私が注目していたのは、ウサイン・ボルトだった。100mと200m、400mリレーで優勝した。オリンピック史上初の、3連覇だ。ただ、感服するばかりである。しかし、一昨日と昨日のNHKニュースでは、女子レスリングの吉田沙保里選手が4連覇出来なかったことなどで大半の時間を費やされ、ボルトの3連覇は、2番目の扱いであった。他国のオリンピック報道は、おそらく違っていたと思う。わが国のオリンピック報道が極めてドメスティックであったのが、印象的だった。
オリンピックは、国家の争いではない。人類の限界への挑戦と平和の祭典である、と私は思っている。そうだとしたら、このような報道姿勢はないだろう。わが国の選手の活躍ばかりに、偏り過ぎているような気がする。少なくとも、これまでのオリンピック報道とは明らかに違っている。わが国は、4年後にオリンピックを開催するのだから、もう一度オリンピックの精神に思いを馳せる必要がある。そのことを、関係者一同に求めるものである。
7月は、参議院選と都知事選であった。8月は、リオ・オリンピックで、何となく慌ただしかった。夏の暑さはまだ続くであろうが、やがて秋が来て、平常な時がくる。政治も動き出すが、こちらの方の状況は、あまり芳しいものではない。しかし、日本国民の生活は、営々と続くのだ。広く世界の有り様に思いを寄せながら、私たちの生き様にも、思いを致さなければならない時が来る、と私は思っている。
それでは、また。