本卦還り…!?
09年10月23日
No.1324
藤井財務大臣も元大蔵官僚である。“脱官僚”を一枚看板に掲げる鳩山内閣は、意地でも70歳を超えた元大蔵官僚の幹部などに依存してはならないのだ。そのような気概はないのか。このように元大蔵官僚に依存することが、“大蔵官僚神話”を作ってしまうことに加担しているのである。同じようなことは“小沢神話”についても言える。小沢氏を批判しているようだが、いい加減な小沢批判はかえって小沢神話を増幅するだけなのである。。言論とは難しいものである。
これは昨日の永田町徒然草No.1323「神話が生まれるメカニズム」の一部である。疲労困憊の後でまだまだ疲れが残っており、つい筆が走ったようだ。この点について、次のようなメールを頂いた。
郵政人事はともかくとして、藤井さんまで元官僚だと攻めるのはどうなのでしょう。確かにお若い頃は大蔵省でならした方ですが、1976年に退職されてかれこれ四半世紀経っています。細川・羽田の二内閣で、都合二度も大蔵大臣を経験。まさに経験豊富といえば、豊富な大臣だとも。国会議員在職も四半世紀。
今、なぜ氏のような方が必要かと言えば、この変わり目に狡猾な官僚集団に対峙するには、内情に明るく手の内を知り尽くした人が先ず立たざるを得ないからではないでしょうか。そういう意味からすれば、今の布陣はこのタイミングでは必須で、本当の脱官僚がもし始まるなら内閣改造後か、次の4年からかと思うのですが、どうでしょう。
そうしないと、逆に官僚から絡め取られてしまう。一部既にそういう傾向があって、だからミッチーJr.が週刊誌にそんなことを書く、と。
まぁしかし、そうはいっても、亀井さんの郵政新社長人事は疑問です。
斎藤次郎。なんせあのノーパンしゃぶしゃぶなどの大蔵スキャンダルの引責辞任で、村山内閣時代に次官を辞任した方ですからねぇ。これは、藤井さんなんかとは全く次元の違う話のように思います。現職も東京金融先物取引所理事長と、つまりは大蔵天下りポスト。いったい何でこんな人選になったのやら…。まぁ財界は郵政見直し反対で、人を出さないつもりでいたようでもありますが(探りを入れた人たちからことごとく断られたとか)。
確かに正しいご指摘であろう。私がミソもクソも一緒に藤井財務大臣に言及したのは不適切であった。しかし、自由党幹事長時代の藤井氏と最近の藤井氏は変わってしまったような気がする。元の古巣に戻って、本卦還り(ほんけがえり)したようだ。“三つ子の魂、百まで”ということか。今後は疲れているときに永田町徒然草を書かないようにする。[注:本卦…生まれ年の干支(えと)に還ること。61年目に回ってくる]
それでは、また。