家業となった政治
08年02月14日
No.708
昨日は全国的に寒かったようである。私は一日自宅で書類を書いていたのだが、食事と買い物に出かけた時、本当に寒かった。今日もまた寒いという。今日は朝早くから出かけなければならない。洒落た手袋は持っていないが、軍手ならある。念のため軍手を持っていこうと思う(笑)。
それにしても次から次と大きな事件が起こる。また注意しなければならない政治的動きが出てくる。それらについて一つひとつ論評していたのでは、この永田町徒然草でひとつの論陣をはれなくなる。この永田町徒然草のテーマは政権交代の実現であり、当面は道路特定財源の暫定税率を廃止させることである。だから表からいったと思うと裏からもいう。左かと思うと右からも論点をここに絞って論じているのである。道路特定財源の6兆円は額も大きいし、問題とすべき論点は山ほどある。“ガソリン税一本槍で良し!”と檄を飛ばしたのはそのためである。
いろいろな事件や政治的動きがあり過ぎるために、ガソリン税の暫定税率に対する関心が少なくなっていると危惧するメールを期せずして何通か頂いた。しかし、心配は要らない。この攻防はあと1ヵ月半も続くのである。多少の浮き沈みは仕方がない。3月25日から3月31日までに山をもってくれば良いのである。国民はこの問題を決して見逃さない。心配なのは、攻める野党が息切れしてしまうことである。野党が息切れしないためには、この問題点を幅広く奥行き深く考えて議論をすることである。私などは消費税について10年間も議論させられたのだ。税は勉強すればするほど、政治の本質が見えてくる。
とはいっても、アメリカの大統領選に大きな動きが起こってきた。民主党の指名争いは、オバマ氏に勢いが出てきたようである。選挙であるから何が起こるか分からない。どこの国の選挙でも、勢いに乗った陣営は幾何学的に大きくなっていくのではないだろうか。オバマ氏の動きを支え原動力になっているのが、インターネットだという。私もインターネットも携わって約10年になるが、わが国では政治に関していえばインターネットが政治を動かすところになかなかいってくれない。
これは政治サイトで発信してきた政治家の側の責任が大きい。だが、もうひとつ忘れてならないことがある。わが国のインターネット普及率は、アメリカや韓国に遠く及ばないことにも原因があるのである。わが国をインターネット大国と思うのは、妄想のようである。専門家によれば、わが国のインターネットの水準は、世界ランキングの中の下と考えた方がよいというのである。わが国のインターネットの発達を阻害したのが、携帯電話だというのである。メールも“インターネットメール”を縮めたものであるから、インターネットといえばインターネットには違いない。しかし、携帯電話でインターネットに接続することは、コンピュータを使って接続するのと明らかに違いがあると思う。
私は携帯電話でインターネットをやらない。携帯電話ではもっぱら話をするだけである。この前、ショートメールが携帯電話に入ってきたが、返信できなかった。若い者に返信の仕方を教わろうとしたが、文字を入力することが昔ながらのやり方だったので私はやめた。私がタイピングを無理をしてでもやろうと思ったのは、“お”を打とうとして「あいうえお」と打つ。ところが行き過ぎれしまうと小さな「あいうえお」と打たなければならない。そしてまた「あいうえ」と打ってはじめて“お”を打つことに成功する。これはどう考えても効率が悪い。デスプレーも携帯電話ではどう考えても小さすぎる。
閑話休題。わが国では、マスコミが依然として大きな影響力をもっている。しかも自公“合体”体制になってから明らかに偏向している。しかし、これを変えることができるのは、現実的にはインターネットしか考えられない。だから私は政治サイトを開設しているひとりとして、良いコンテンツをもった政治サイトにしたいと思って努力しているのである。もっと端的にいえば、白川サイトにアクセスしたら少しは面白かった、ひとつでも参考になることがあったといってもらえるようなものを発信したいと思っているのである。
私がアメリカの大統領選の報道をみていて「ああ、なるほどなぁー」と思ったのは、ヒラリーが民主党の大統領候補になり大統領に当選したら、ブッシュ家とクリントン家で20年ないし24年間もホワイトハウスを独占することになるというコメントだった。アメリカでも二世政治家は多くなったようだが、この指摘はアメリカ人のメンタリティーに明らかに反するだろうと私は思った。オバマ氏が急速に勢力を強めた原因のひとつにこのことがあるのではないだろうか。いっぽうわが国では二世、三世議員の方が多いくらいだ。私は二世でないのでそのことをあまり強くいうつもりはないが、政治が家業となってしまったことにはどうしても賛成できない。わが国の政治がおかしくなったのは、政治が家業もなったことだだと思っている。
それでは、また。