火事との闘い
09年01月09日
No.1046
この数日、火災のニュースがやけに多い。ニュースで報道される火災は、焼死がある場合がほとんどである。単なる火災はもっと多いのだろう。昨夜の新年会でこのことが話題になった。「晴天続きで、空気が乾燥しているからでしょう」という意見が多かった。晴天続きなのは関東地方だけである。ほとんどの家の気密性は良くなり、晴天でも雨天でも室内の乾燥度合はあまり変わらない。晴天続きだから火災が多いという意見に私は与(くみ)することができない。
私はヘビー・スモーカーである。一日に60本くらいのシガレットに火を点ける。火の点いたシガレットは十分に火災の原因になり得る。これまでに畳やカーペットを焦がしたことはあるが、火事やボヤになりそうになったことはない。私の親父もタバコ吸いであった。中風で寝たきりになってもタバコを止められなかった。よく布団を焦がしてお袋に叱られていた。寝タバコだけは絶対にしてならないと私は肝に銘じている。
タバコで大きな事故を起こしたことはないが、私には前科がある。お粥を作ろうと思って、鍋を火を点けたガス・レンジに置いたまま忘れてしまったのである。空炊きとなって、煙を家中に充満させてしまったのだ。これを2度もやってしまった。以来、私はガス・レンジを使うことを家内に禁じられている。だから、モノを温めるのは電子レンジしかないのである。だいたいの用は済ませるが、やはり困ることもある。鍋物を作りたい時である。そのフラストレーションのためか、鍋物を食べるとき私は“鍋奉行”を務めることになる。
最近の緊張関係は風呂と暖房にある。栓をしないで風呂のスイッチを入れると、わが家の風呂は空焚きとなる。これを何度もやってしまった。私の部屋の暖房はガスの床暖房である。過剰暖房にもならなく便利だが、点けっ放しで出かけてしまうのである。これは火事やボヤにはならないが、ガスを食うらしい。私の部屋のドアには「床暖房」と書いた紙が貼ってある。床暖房のスイッチを切ったことを確認して出かけるためである。
消防庁は自治省の外郭団体であった(現在は総務省)。自治大臣を務めていた時、消防大学校や東京消防庁の視察に行った。消防の現場で働く消防署員は厳しい訓練を積んでいる。いつもやっているのが実際に燃えている火の中に飛び込んで消火する訓練である。この訓練をしていないと火災の際、火の中に飛び込んで消火や救助することができないという。人間は火を恐れる動物だからなのであろう。
政治家も同じである。いつも戦いの訓練をしていないと大事な時に戦うことができない。自公“合体”政権はボウボウの火事なのに、これから脱却し、立て直す闘いができないのである。渡辺喜美前行革担当大臣の離党に連動する動きは自民党の中にないという。公明党は言わずもがなである。解散総選挙は長期化しているが、自公“合体”政権の打倒を望む者は“倦まず弛まず”戦いを続けていかなければならない。
それでは、また。