問題のタイトル!
07年01月14日
No.305
『 FORUM21 』[フォーラム21]という雑誌をご存知だろうか。ほとんどの人が知らないと思う。「宗教と社会のかかわりを考える隔週刊誌」と表紙に記載されている。実は私もこんな雑誌があることを知らなかった。2007年1月1日号が通巻117号とあるから計算すると5年少し前から発行されたことになる。発行人は乙骨正生氏である。乙骨とい名前をみると思い当たる人がけっこう多いのではないだろうか。
乙骨氏とは、自民党が新進党と戦っているとき創価学会問題の知識や情報を得るためにときどき会った。乙骨氏を私に紹介したのは亀井静香氏の側近であった衛藤晟一代議士であった。彼は創価大学出身の根っからの創価学会員であったが、私が会ったときには創価学会と完全に対立しているジャーリストであった。平成12年の総選挙と翌年の参議院選挙まではときどき会う機会はあったが、その後は無沙汰していた。創価学会問題などを取扱う記事で乙骨氏のコメントなどをみることがあり、その後も元気で活躍していることは知っていた。昨年の12月上旬、乙骨氏と実に久しぶりに会った。
私の携帯電話の中に乙骨氏の携帯の電話番号があったので、かけてみたところ彼に通じた。最近の自公政権はあまりにもひど過ぎる。私はこのWebサイトでも公明党の政権参加を改めて問題にしたいと思っていた。最新の情報を教えてもらいたいということで会うことになった。創価学会を問題にするということは実に難儀なことである。創価学会の政権参加に関して私がこれまで書いたり述べたりしたことを変えるつもりはない。私のいってきたことはいまでも正しいと思っているからである。しかし、平成13年の参議院選後、私はこの問題の最前線で戦ってきたわけではない。私が最前線から離れた後も、一貫して戦っている乙骨氏の苦労が大変なものであることは想像に難くない。
いろいろと積もる話をした。そのとき乙骨氏が『 FORUM21 』[フォーラム21]を5年近くにわたって発行していることを私は初めて知ったのだ。彼は最近発行された同誌を持ってきてくれた。手にしてみるとたいへんな雑誌であった。創価学会問題の「専門誌」といっていいだろう。自公・創価学会問題は、いまや日本の大きな政治問題である。誰かがこの問題を専門に取り上げる必要がある。私は乙骨氏に敬意を表するとともに最近自公問題について考えていることがあるから、機会があったら書いてもいいよといったところ、『 FORUM21 』の巻頭言に「閻魔帳」というのがあるのでこれに一文を寄せてほしいと頼まれた。
その一文が年末お歳暮代わりに掲載した「自公連立の一考察」(永田町徒然草No.291)である。この一文に付けられたタイトルが、「公明党との連立で創価学会党に変質した自民党」であった。これをみて私は少し強烈過ぎるのではないかと感じた。私がいまでも自民党の国会議員だったとしたら、これはショックである。しかし、そんな感覚も矜持もいまの自民党国会議員にはないようである。それはそれでいい。どっぷり漬かればいいだろう。だがかつて私もいたことがある自民党が創価学会党となったという以上、もう少しそのようにいう理由を書かなければならない。このタイトルが私をして少し長い論文を書かなければならなくした。『 FORUM21 』の2007年1月15日号にはさっそくその論文が載っている。
それでは、また。