“実(じつ)”のある言葉とは
07年10月27日
No.593
このところちょっと無理が続いていた。その疲れと急な寒さ(少しオーバーだが涼しさは超えていた……)のためか、ちょっと風邪気味になった。昨日はどうしても済まさなければならない仕事がひとつあるだけだった。布団の中で休みながらテレビをかなり見た。亀田興毅の記者会見もみた。それをみて感じたこと。
私はあまりボクシングが好きの方ではない。若い頃、モハメッド・アリの試合に夢中になったこともあったが、以後そのように夢中になって応援したボクサーはいない。この1~2年間急に亀田一家が報道されるようになった。私はどうしても亀田一家のスタイルが好きになれなかった。それでもマスコミが報道するので見せられたが、見せられれば見せられるほど亀田興毅も亀田親父が嫌いになった。問題になった亀田大毅の試合も最後の方だけたまたま見た。素人ながらにこれはヒドいと思った。この前の亀田史郎と亀田大毅の記者会見もたまたま見た。これはダメだゎ、と思った。
昨日の亀田興毅の記者会見がどうなるのかと思って見てみた。以上のような次第で、私は亀田興毅にいい感情をもっていない。謝罪のための記者会見だというのに遅れて会場に到着したあたりから、やはりダメかと先ず思った。ある民放でかなりの時間、実況中継をしていた。私はそれを聴いていて、亀田興毅は完全にその目的を達成したと思う。自分を“オレ”というあたりは、仕方ないと思う。いつも使っている言葉はそう簡単には変わらないものである。特に本音を語る場合は……。亀田興毅は、自分の言葉で率直に今回のことを語り、謝罪した。そのことに私は好感を覚えた。直ぐに亀田興毅のファンになるとは思わないが、亀田バッシングはこれで収まるのではないかと思う。
政治家や官僚の不祥事が続いているが、彼らの釈明で問題が収まったことはない。それは彼らの言葉に“実(じつ)”がないからであろう。これまでは衆議院の化け物のような多数で、自公“合体”政権は大臣等の不祥事や問題を“実(じつ)”のない言葉で現象的には乗り切ってきた。しかし、そのことが参議院選挙で国民の怒りを買った。参議院で過半数を割ってしまった自公“合体”政権は、これからはいままでのよう釈明で不祥事や問題を乗り切ることはできないであろう。また乗り切らせてはならない。新聞記者もこれまでのようなおざなりの質問ではいけない。昨日の亀田興毅の記者会見では、スポーツ記者が非常にキツイ質問をしていた。政治部記者に見習ってもらいたい。
それでは、また明日。