いまだ初夏にはあらず
07年04月27日
No.408
今日は全国的にほとんど天気が良いようである。東京は、昨日も良い天気であった。昨日は外でやらなければならないことがあった。一日中良い天気間違いなしと気象情報がいっていたので、今年はじめてコートを着ないで出かけた。外に出ると快晴であった。気持ちが良い。私だけでなく、コートを着ている人はほとんどいなかった。気温は暑からず寒からずで、気分は爽快であった。
午前中は、霞ヶ関にある弁護士会館の図書館でいろいろと調べ物をした。いま担当している事件に法律的に難しい問題があり、それに関するものである。7~8冊の本で調べた結果、論点はだいたい整理できた。これだけ仕込んでおけば、私の主張は書ける。連休中の仕事とはなるが……。午後から永田町方面に出かけた。神宮外苑の銀杏並木は、この前みたところではあまり芽吹いていなかったが、国会周辺の銀杏はだいぶ芽吹いていた。神宮外苑の銀杏並木もこの数日で芽吹いただろうか。今日確認にいってみるつもりだ。
4月25日の即写寸言に、私は次のように書いた。「私は新緑が好きである。桜の花より新緑の方がはるかに好きである。新緑を求めて近くを散策してみたが、まだ見事な新緑を目にすることができなかった。この日はすでに午後5時近くということもあったが、まだ新緑の候ではなかったのだ。それに今回新しいことに気が付いた。新緑というか樹木の芽吹きは“同時多発的 ”とばかり思っていたが、実はそうではなかった。この写真は同じ公園にある欅であるが、このように芽吹きは一緒ではないのである。このような状態であるから、樹木の種類によって様々なのは当然である。」
私の郷里の新潟県十日町市あたりでは、樹木の芽吹きは“同時多発的”である。それはそうだろう。4月の末ころまであたり一面にはまだ積雪があるのである。雪がある限り、天気が良くても気温はあまり上がらない。その雪が全部消えるのが、平地でもだいたい4月の中旬である。雪が消え、天気が良くなると気温も一挙に上がる。すると樹木は一斉に芽吹くのである。それが5月の上旬である。だから十日町市あたりの新緑は“同時多発的”なのである。“爽やかな新緑の候”というのは雪国の人々にとっては特別の感慨があるのである。これまでそう思っていたが自信がなくなった。これは私の印象であり、実際は違っているのかもしれない。今年は雪が少なかったので確かなところは判らないが、来年はシッカリと観てみたいと思う。
その日の会合は5時過ぎに終った。まだ辺りは明るかった。私は首相官邸の下の道路を歩いて“溜池山王駅”で地下鉄銀座線に乗り、渋谷に行った。もう10数年以上前になるが、“溜池山王駅”は新設された駅である。もしこの駅がなかったら、私は国会議事堂前駅か赤坂見附駅で乗るしかなかった。このように東京ではいたるところで新駅ができている。私はまだ地下鉄を十分に使いこなせないが、地下鉄を使いこなしている人は都心ならばほとんどの所に便利に行けるのではないか。この20年近くの間に、東京の地下鉄網が整備されたことだけは確かである。またほとんどの郊外線と相互乗り入れとなった。そのためであろう、最近の地下鉄は一部を除き本当に空いている。ラッシュアワー前後でも座れることが結構ある。
渋谷で夕食をとり、そして漫画喫茶にいった。でも最近いわゆる漫画喫茶はなくなり、ネットカフェが主流となった。私は漫画喫茶の方が好きだった。私がよく行っていた漫画喫茶もネットカフェに模様替えされた。ネットカフェというのは、コンピュータがあるのが特徴である。私のように漫画本を読みたい者には、机に置いてあるコンピュータが邪魔なのである。また照明も悪いのが多い。780円の3時間パックで入った。いま私がいちばん気に入っている“さいとう・たかを”の『鬼平犯科帖』を4冊読んだ。若干のネットサーフィンもしたので4時間いた。10時過ぎにネットカフェを出た。外気はひんやりしていた。夜になるとコートがないとやはり寒かった。晩春ではあるが、まだ初夏ではないことを実感した。新緑の初夏が間もなくやってくる。
それでは、また明日。