己を知ること。
14年07月05日
No.1682
サッカーWCの準々決勝が、いよいよ始まる。私は、サッカーのことはほとんど分からない。しかし、ベスト16・ベスト8に至る試合を少し見ていると、日本代表が1勝もできなかったのは、実力の然らしめるところだったような気がする。盛り上がるのは結構だが、己の存在・己の力をみるのも、大切なような気がする。安倍首相とその仲間は、わが国の在り方・日本の実力を見失い、ひとつで舞い上がっていると思う。国民も、自重自戒しなければならない。
7月1日の集団的自衛権に関する憲法解釈変更の閣議決定以後、ニュース報道では、気味が悪いくらいに、これに関係するものがほとんどない。一方で、北朝鮮関連のニュース報道が、やけに突出している。北朝鮮問題については、いずれシッカリと書きたいと思っているが、安倍首相とその仲間は、集団的自衛権問題から国民の関心を逸らそうとしている。拉致問題がそれに使われていることに、国民は注意しなければならない。
とにかく、わが国のマスコミの現状は、酷過ぎる。これは今に始まったことではないが、最近のマスコミの偏向は、これまでのそれと明らかに質が異なっている。安倍首相とその仲間は、陰湿にマスコミ工作を行っているが、最近ではマスコミの方から安倍内閣に擦り寄っているようにに見える。戦前、マスコミが軍部に擦り寄り、日中戦争・太平洋戦争への突入を煽った姿が、二重写しに見えるようだ。
今日のような現状になったのは、わが国全体に自由の気風と批判精神が衰えてきたことに原因がある、と私は考えている。自由の希求は、己の個性を大切にすることである。すなわち、基本的人権の尊重である。批判精神は、基本的人権を守るために必要な知的営為である。日本国憲法は、自由の希求と批判精神を最大限に保障している。しかし、国民が不断の努力をしなければ、平和も基本的人権も国民主権も失われていくのだ。いま、その正念場に私たちはいる、と考えているのだが…。
それでは、また。