昔の名前が出ています
13年01月08日
No.1548
昨日からいよいよ、新しい年が動き出した。もっとも私は、“正月三が日”だけ休んだものの、日曜日も事務所に出た。日曜日に仕事をした関係で、ふつう土日のいずれかに更新してきた永田町徒然草だが、「やりたいこと」を優先させた結果として、更新が今日になった。今年は、こういうことが多くなると思うが、ご宥恕いただきたい。ニュース報道番組は、全局が「安倍内閣が景気回復・経済再生に全力を傾注している」と強調している。まるで、政府広報機関のようだ。
だが、わが国は自由主義経済の国である。政府が、笛や太鼓で“景気回復”といえば経済が再生するほど、事は簡単ではない。経済停滞から脱却するためには、経済成長を阻害していたものを取り除いていかなければならない。「失われた20年の原因がどこにあったか」を、まず、明らかにしなければならない。しかし、それについては、相変わらずほとんど議論されていない。原因があって、結果がある。20年余も経済成長がゼロあるいはマイナスなのには、かならず原因がある筈である。原因がなくて経済成長しなかったのなら、それに甘んじるしか仕方がないではないか。
私は、経済の勉強をしてこなかったことを、今いちばん後悔している。出来る限りその手のモノを読むようにしているが、そう簡単にマスターできるものではない。しかし、原理原則からいって「これは本物だ、これはいかがわしいぞ」くらいの判断は、できると思っている。最近になって、誰とは言わないが、日本経済をダメにした人々が、ニュース報道にまたぞろ登場してきた。私は、そういう類の経済専門家を信じない。経済も、結果がすべてだ。
政治面でも、同じだ。あちらこちらで、昔の名前が出ている。こういう人々は、現在の政治経済の停滞に責任がある人たちばかりだ。そういう人々に、現在の危機を救える力があるとは思えない。健全な社会ならば、危機に直面した時に新しいリーダーが登場して、それを乗り越えていくものだ。わが国では、あらゆる分野で、自由主義社会がもっている“しなやかなシステム”が壊れているのではないか。もし、そうだとしたならば、それこそが最大の危機である。
今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。