どっちのperformance
08年12月19日
No.1025
昨日は木曜日であった。木曜日といえば、“鬼渡”である。私は“鬼渡”が始まる午後9時までに急いで帰ってきた。ひとつくらいは、こういう番組を持っていても好いのではないだろうか。夜9時過ぎに外を歩き回っていても好からぬことをやるだけである。それに橋田壽賀子の『渡る世間は鬼ばかり』は面白い。
12月になると忘年会などでけっこう夜遅くまで外にいることが多かった。夜10時ころ自宅にいるとき、私は古舘伊知郎の『報道ステーション』をみる。『報道ステーション』の古舘伊知郎のコメントはかなり好いモノになってきた。前身の『ニュースステーション』の久米宏もニュースを伝えた後コメントを付け加えていた。それが人気の原因であったが、自民党などからは批判された。久米宏のコメントは、ハッキリとしたものではなかったしシニカルであった。しかし、古舘伊知郎のコメントは率直である。それで良いのだと思う。
筑紫哲也がキャスターをやっていた頃は、『報道ステーション』を見た後は必ず『ニュース23』を見ていたが、後藤謙次がキャスターを務めるようになってから“必ず”しも見なくなった。私は後藤氏がキャスターに決まった時、『ニュース23』はつまらなくなるであろうとある席で言った。それは内輪の会であったので、その発言にこだわる訳ではない。しかし、つまらないモノはつまらないのである。後藤氏は記者の頃、私のところに取材によくきた。その時の私の印象は特徴のない記者という印象があったからである。取材する方も、実は取材・評価されているのである。
昨日の政治関連のトピックは、“雇用に関する民主党などの法案”の採決であった。民主党などの野党は参議院の委員会で採決した。自民党は強行採決といって騒いだ。それに対して官直人民主党代表代行は“迅速採決”と演説していた。これに対する評価は読者に委ねよう。少なくともあまり面白くない政治劇であった。パフォーマンス(performance)には演技という意味もあるが、実行・遂行というのが本来的意味である。これだけ押し詰まった状況におけるperformanceは、“演技”の方ではなく、実行・遂行の方にして欲しい。
筑紫哲也ではないが、「今日はこんなところで」で結ぶ。