ヘッダバイパス[j]ump
liberal-shirakawa.net 白川勝彦 Webサイト (HOMEへ)
白川勝彦へメールを送る
永田町徒然草を閲覧しています
自薦論文を閲覧します
白川文庫を閲覧します
フォトエッセイ即写一言を閲覧します
永田町徒然草
自薦論文
白川文庫
フォトエッセイ 即写一言
プロフィル
リンク

 

勝負は逃げ出した方が負け!

08年10月28日

No.974

昨日の永田町徒然草で「今週はこれからの日本を占う上で重要な週になるであろう」と書いた。そのキーは、もちろん解散と株価の動向である。どちらも直ちに顕著な動きがあった。今朝のニュース報道は「衆院選、11月30日投票日見送り」と一斉に報じている。一方、東京株式市場は7141円とバブル崩壊後の最安値を更新した。どちらも動きが早すぎる。

まず解散について述べよう。麻生首相の解散戦略などすでに完全に狂ってしまっていたのだ。自公“合体”政権は、首相になることが確実だった麻生氏を含めて自民党総裁選直後に解散をするつもりだった。これは絶対に間違いないことであった。そして、それは自公“合体”政権にとって的確な判断でもあった。逆にいえば、それは民主党を中心とする野党にとってきわめて不利なことであった。私はそう思った。だから永田町徒然草No.935「なに、10月3日解散だと・・・!?」で反対論を打ちかましたのだ。著書の出版が間に合わないなどというのは、私事に過ぎない(笑)。

10月26日投票日が民主党を中心とする野党に不利であると判断したのは、私の長年の経験に基づく直感であった。選挙で露出することの意味は大きい。スキャンダルや致命的な弱点が報道されるのでなければ、“悪名は無名に優る”はやはり選挙の真実なのである。この直感を数字に基づいて私が確信したのは、10月6・7日に実施された『朝日新聞』の世論調査の数値であった。“特殊合計自民党支持率”が26%→37%と11ポイントも増加したのに対し、“支持政党なし”が40%→31%と9ポイントも減少していたことであった(詳しくは永田町徒然草No.954「冷徹かつ冷厳な数値」参照)。

多少でも選挙を知っている者ならば、上記数値は野党にとってきわめて厳しい数値である。私は絶対に解散を延ばすべきだと思った。だから私はいろいろなところで論説を張った。しかし、民主党はなぜか解散を急いでいた。民主党が行った“極秘”世論調査がとても嬉しかったのだろうか。それとも早期解散を望む公明党と裏で連携しているのかと疑いたくなった。麻生首相は即時解散ではなく緊急経済対策をやると言い出した。さらに給油法案もやるとも言い出した。11月30日投票日説が浮上してきた。

野党にとっては好都合なことであった。インド洋における給油法案を通そうとしたら、麻生首相は2ヶ月解散を待たねばならなくなる。野党にとっては願ったり叶ったりの挙に出てくれたのであるが、それでも民主党は解散を急いでいた。給油法案の成立に手を貸すような行動に走ったのだ。奇異な行動であった。これは“特殊合計民主党支持率”にも影響する。そのことは永田町徒然草でも述べたが、平成海援隊BBSにも書込みをした。多くの人が同じような考えいた。当然のことである。こんなことが分からなくて政権を獲ろうというのか!?

11月30日総選挙は、まだ可能である。しかし、これだけ派手に報道されたのであるからもう元に戻すことはできないであろう。先送りしたからといって自公“合体”政権に展望が開けてくる訳ではない。民主党にとって最悪の事態は避けられた。“軍資金が持たない”などと恥ずかしい泣き言をいわないで欲しい。時の政権を倒すためには、軍資金も労力も必要なのだ。国民もそのことを理解しなければならない。政権の体を成していない自公“合体”体制を葬るためにも1万円や2万円は掛るのだ。勝負は逃げ出した方が負けである。敵が逃げ回るのならば、こちらは追い込んでいけばよいのである。

28日付朝刊イメージ

株価の動向はこれより複雑だろう。昨日のぶら下がりで、麻生首相は“実物経済”と言っていたぜ。実物経済と実体経済はどう違うのだ。実体経済というのも曖昧な概念である。経済とはそもそも実体のあるものである。経済の実体は、個々の“実態”を丹念に分析してはじめて把握できるものなのであろう。株価の動向だって実態のひとつである筈だ。株価の動向がバーチャルなものならば、株に失敗して自殺する人などいないであろう。実体経済という人は、実体経済でないもの即ち“バーチャル経済”の概念をもっと具体的に言う必要ある。バーチャル経済評論家がずいぶん多いと思うのだが・・・。今日の東京株式市場は揉み合っている。しかし、深刻な不況になることだけは明らかである

それでは、また。

  • 08年10月28日 09時53分AM 掲載
  • 分類: 2.国内政治

白川勝彦OFFICE   白川勝彦へメール送信 ]

Valid XHTML 1.0 TransitionalValid CSS!Level A conformance icon, W3C-WAI Web Content Accessibility Guidelines 1.0

Copyright©K.Shirakawa Office 1999-2016 - Web pages Created by DIGIHOUND L.L.C. All Rights Reserved ©1999-2016
Powered by Nucleus CMS. Page designed by James Koster.Ported to Nucleus by Joel Pan. Re-design and adjusted by DIGIHOUND L.L.C. © 2006-2016