自民党の“極秘”世論調査!?
08年10月06日
No.952
自民党が最近極秘に行った世論調査では自民党にとって極めて厳しい数値が出た、とマスコミなどが伝えられている。私は流失した世論調査なる物を見ていない。また積極的に手に入れるつもりもない。こうした報道はなんだか胡散臭い気がする。
昨日のテレビ朝日の『サンデープロジェクト』に出演していた朝日新聞編集委員の某氏は、問題の世論調査なる物をみたことを得意そうにいっていた。しかし、極秘に行った世論調査が外部に流失したことをまず疑わなければならない。すべてのことに関し、冷厳な目で取材し批判的に報道するのが、健全なジャーナリズム精神である。国民や野党陣営を欺く謀略と疑ってみる必要がある。
政党が各選挙区の世論調査を行う場合、極秘に行うのが鉄則である。考えてみて欲しい。政党は候補者を擁立した当事者なのである。自党が擁立した候補者が強いか弱いか調査することに、果たして意味があるのだろうか。政党は擁立した候補者を支援し、当選させることが任務なのである。世論調査に使うお金があったらそのお金をくれ、というのが候補者の気持ちであろう。
政治の世界で極秘というのは、“絶対に秘密を守る”ということなのである。選挙実務では特にそうである。自民党は、極秘を極秘として守れない政党に成り下がったのかといいたい。古賀誠選挙対策委員長はずいぶん選挙に強い剛の者といわれている。確かに古賀氏は自民党総務局長を2回もやっている。しかし、古賀総務局長の下で行われた選挙はすべて惨敗であった。選挙は“ゲン”を担ぐものだ。ゲンの悪いことは、まず避けるものである。
細田博之自民党幹事長は選挙に関する情報や知識をもっている。しかし、詳しいのは故事来歴や外国の選挙制度である。実際の選挙の戦略や戦術ではない。私たちは細田氏を“選挙博士”と呼んでいた。麻生総裁は、民主党に勝つことが天命だといった。大将や社長の最大の任務は、適所に適材を据えることである。その眼力がなければ失格である。どうも麻生首相には、大した眼力がないようである。要するに大した総理・総裁ではないのである。自民党には困ったことだろうが、政権交代を目指す陣営には好都合だ。しめしめ…。
それでは、また。