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真夏の儚い狂宴

08年08月02日

No.888

昨日報道されていたとおり党内閣人事の改造が行われた。昨夜私が自宅に帰ってきたのは10時過ぎであった。最終的に顔ぶれが決定した時刻は知らないが、認証式が行われるのは今日の午前だという。私が知る限り、内閣総理大臣の指名選挙が遅れたために深夜天皇陛下にご迷惑をかける場合でなければ、即日認証式が行われるのが通例であったような気がする。新しい内閣が発足した“気迫”を示すためにも大事なことなのである。今回は総理大臣指名選挙があった訳ではない。もし天皇が東京に不在のためにそうなるのだとしたのなら、そもそもそういう日を選んで改造したこと自体がおかしい。

私が午前中に出かける時、麻生幹事長の就任と町村官房長官の留任が決まったと報じられていた。このことを聞いただけで、私は今回の党内閣改造の基本的性格を察することができた。“これじゃ、今回の改造は大したことにならないなぁ”ということであった。考えてみれば分かるだろう。官房長官は内閣のスポークスマンであり、省庁の利害を調整し内閣の政策を決めるキーマンである。「内閣とは私のことである」といって時の総理大臣だった池田勇人氏から叱られたのは、池田内閣の官房長官だった大平正芳氏だった。福田内閣の支持率低迷の過半の責任は、町村官房長官にあるのだ。その人物を留任させるというのだから、福田首相はおめでたい。何のための改造なのか理解できない。

今回の改造は“福田カラー”を強く出して、人気回復を図ることに目的があるといわれている。福田首相にどのような政治的カラーがあるのか知らないが、自分に人気がないからといって人気があるといわれている麻生氏を幹事長に据えたのでは、福田カラーとは何かますます分からなくなる。違ったカラーを合わせると色はだんだん黒ずんでくる。これは私でも知っている色彩学の単純な原則だ。麻生氏は“挙党一致”の必要性を理由に福田首相の要請を受諾した。自公“合体”政権の危機は、“挙党一致”や“結束”で乗り切れると考えているのだろうか。麻生氏は“政権はいつも自民党にある”と信じ切っている傲慢・不遜な政治家である。

党内閣改造人事のもっとも中核である幹事長と官房長官をみただけでも、福田首相が“政権構想力”をまったく持ち合わせていないことは明らかであろう。森元首相をはじめいろいろな人物が今回の改造に関与したといわれている。まさに目立たがり屋のお節介以外の何物でもない。福田首相の周辺にはその程度の政治的人物しかいないのである。政策的には硬直した考えに固執する官僚しかいないのである。福田首相の人気などでる筈がない。それでも総理大臣を務められるのは自分だけだと思っている。実は麻生氏と同じように傲慢であり、不遜な政治家なのである。騙されてはならない

町村氏を除いて3人が留任した。高村正彦外務大臣、舛添厚生労働大臣、増田寛也総務大臣である。なぜこの3人だけを留任させたのだろうか。私にはその理由がまったく理解できない。福田首相は有能だとでも考えているのだろうか。高村外相の外交はすべて失敗してきたというか、外交的には何もしなかったのではないか。総務大臣はいまや絶大な権限をもっている。知事出身というだけで何か特別なことをやったのだろうか。

舛添厚生労働大臣は、確かに派手に動き弁じまくってきた。派手に動き弁じまくってきた点では、石破防衛大臣と相並ぶ存在であった。しかし、多々弁ずれども結局は何もできない大臣であった。この両大臣は“巧言令色、鮮(すく)ないかな仁”を地でいく大臣であった。石破防衛大臣を更迭したのは結構なことだが、舛添厚生労働大臣をわざわざ留任させたのは福田首相の人物鑑定力のお粗末さを露呈するものであろう。舛添氏がマスコミで多少もっている人気にあやかろうとことなのだろう。要するにそのように浅薄な首相なのである。

論評すること自体が馬鹿らしくなってくる。残りの大臣についてもいかに不適格な人事であるか、一つひとつ挙げることができる。馬鹿らしく不毛な作業ではあるが、誰かがやらなければならないことなのであろう。まぁ、気が向いたら、残りの大臣についても論評することにしよう。今回の改造により福田内閣の支持率がある程度は上がるであろう。国民の政治をみる目もいい加減なところもある。よく言われることだが、その国の政治は国民の水準を超えることは所詮できないのである。最近私はそのよう気になることもある。

それでは、また。

  • 08年08月02日 02時20分AM 掲載
  • 分類: 2.国内政治

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