国会は“北風びゅーびゅー”!?
08年03月27日
No.751
昨日は初めてコートを着ないで外出した。セーターは着ていたが、暑ったのでこれも脱いだ。もっとも長袖の下着とズボン下を着ていたが・・・。いよいよ本格的な春となった。夜に外出したときはとても寒く、やはりレインコートが必要だった。所と日によって、春の様相はかなり違うのだろう。しかし、間違いなく春本番に向かっているのである。冬に遡ることはない。自然の摂理である。
ところが、国会は相変わらず“北風びゅーびゅー”である。衆議院で3分の2を超える化け物のような議席をもっている自公“合体”体制は、なんでもできると思っている。昨日の都議会予算特別委員会で「新銀行東京への400億円追加出資」議案が自民党と公明党の賛成多数で可決された。28日の都議会本会議で正式に議決される予定である。これも自公“合体”体制の “北風びゅーびゅー”を嵩にきた石原都知事の暴挙であろう。人気絶頂といわれる宮崎県の知事も“北風びゅーびゅー”に便乗しようとしているお調子者である。
“北風びゅーびゅー”の最たるものが、福田首相が3月31日ころ記者会見で租税特別措置法改正案を再可決することを表明するという報道である。混乱を防止するために、わざわざ記者会見で再可決の決意表明するというのだ。ご丁寧なことである。しかし、要らぬお世話である。そんなことは最初からおり込み済みである。どうしたら再可決を阻止できるかとこっちは智恵を巡らしているところだ。白昼堂々の30兆円の強盗を見逃すことは絶対にできないのである(永田町徒然草No.725「詐欺でなく強盗である」参照)。国民を舐めるのも、いい加減にした方がいい!!
自公“合体”政権の幹部たちは、“つなぎ法案”を通しておかなかったことをいまになって悔やんでいることだろう。最初から租税特別措置法改正案を再可決するつもりだったのだから、混乱を回避するためには2ヶ月でよいから暫定税率の期限を延長しておくことが必要だったのである。要するに自公“合体”政権は先の見通しが悪いのである。この程度の先の見通しがつかないのであるから、4月28日ころ衆議院で本当に3分の2で再可決できるか危ういものである。
次の衆議院選挙の最大の争点は、ガソリン税の暫定税率を維持するか廃止するかになる。今回再可決に賛成の投票をした者は、暫定税率維持派という烙印を押されることになる。選挙になってたとえ暫定税率廃止派に転向したとしても信用されない。道路の際限のない建設など所詮は道路官僚の利権に過ぎないのである。為にする屁理屈で選挙民を騙すことはできない。道路官僚の利権のために自公“合体”政権の与党議員全員がこの烙印を刻されることを本当に堪えられるのか。脚下照覧あれと忠告しておこう。
ガソリン税の暫定税率がなくなると、ガソリン価格がどうなるかと心配している。福田首相はそれを“混乱”といっている。それも要らぬお世話である。消費者は賢明であるし、ガソリンスタンドの経営者も賢明である。まさに市場原理によって混乱などなく決定され、円満に取引されるであろう。民間のことは民間に委ねるというのが、自公“合体”体制の“改革派”の口癖ではなかったのか。この辺にも“似非改革派”の馬脚が現れる。
道路特定財源の暫定税率で、自公“合体”政権は本当に追い詰められているのだ。新テロ特措法は再可決で成立させた。しかし、数百億円と30兆円では、桁が二つも三つも違うのである。道路特定財源は自民党が強いとされている地方部において負担がはるかに重いのである。いま地方部はギリギリのところまで追い込まれている。その地方部を直撃している暫定税率問題を軽く考えていたとしたら、自民党は壊滅的打撃を被(こうむ)る。道路特定財源の一般財源化など地方部の人たちには何の益もない。野党もこの辺のことを考えなければならない。戦いは、いよいよ本番である。そしてまだまだ長く続く。
それでは、また。