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あまりにも空疎な所信表明

07年10月02日

No.568

昨日は午後に仕事が入っていたので、午前中に散歩をした。小雨が降っていて、少し肌寒いような中でも散歩だった。あんなに暑い暑いといっていたのにあの暑さが恋しくなる。人間というのは本当に贅沢な生き物である。昨日、十日町の友人のところに魚沼産コシヒカリを少し送ってもらおうと思い電話した。今年の「作」は、非常に良かったらしい。暑い暑いなどといっていると“バチが当たるぞ!”と私がいっていたことは間違いではなかったようである(笑)。

そんなに汗は出なかったが、散歩の後シャワーを浴びテレビのスイッチを入れると福田首相が所信表明をしていた。この日、所信表明をすることは知ってはいたが、興味がなかったのでわざわざ観るつもりはなかった。しかし、せっかく目に触れたのだから最後まで観たが、虚しい“所信”の表明であった。というより、福田首相には総理大臣としてどうしてもやらなければならない「所信」などそもそもあるだろうか。なんとなく引き受けただけの総理大臣職なのだから、仕方ないといえば仕方ないのだろう。

まさに官僚の作った作文を読んでいるという所信表明演説であった。官僚たちもこれまでの福田氏の演説や文章の中に、これといったキーワードがないから苦労したであろう。それでもあの馬鹿らしい総裁選の時の福田氏のフレーズを無理して入れていた。しかし、そもそも軽いノリで並べた言葉に過ぎないから、せっかくこれを引用してもこれを実現する手段としての具体的な政策を挙げることができない。これまで安倍内閣で採られていた政策を無理して貼り付けるだけである。パッチワークみたいな所信表明演説であった

一番重要なことは、「改革を継続しつつも影の部分には光を当てる」ということである。これは自公“合体”政権の大臣や与党の国会議員が馬鹿のひとつ覚えとしていっていることである。これは“改革”を進めるということなのか、“改革”を進めるスピードをちょっと緩めようということなのか、それとも“改革”そのものを止めようということなのか、さっぱり分からない。改革とは現状を是非は別として変えることである。現状を変えた場合、ある程度の痛みは避けられないものである。「改革に伴うある程度の痛みに耐えてくれ」といった小泉氏の方が正直である。改革を進めながら、問題は生じさせないようにするなどといった神様や仏様みたいなことはできるものではない。

所信表明演説の中で、確か“持続可能経済”とか“持続可能社会”とかいっていた。これはあまりにもお粗末な言葉である。自転車操業だって“持続可能経済”である。ただくたびれるだけのことである。「何を持続することが可能な」経済や社会にするかということをいわなければ、日本語としても政治的にもほとんど意味のないフレーズである。総理大臣がこんな意味不明のことをいうから、日本語が乱れるのである。“美しい星50”とかいう安倍首相が言い出した言葉もそっくり使っていた。福田首相が提唱した「200年住宅」ともいっていた。

要するに資源循環型社会のことをいいたいのであろう。そのためにはいまなお「大量生産・大量消費」を地でいっているアメリカと一線を画しなければダメなのである。しかし、このアメリカとは価値観を共有するという。日米同盟はもっとも大切だという。一方で、アジア外交を重視するともいう。要するにゴッタ交ぜなのである。こういう首相と付き合っていかなければいかなければならないのであるから、国民も“たいへん”である。だが、いずれ本性はバレるであろう。馬脚を露呈するであろう。それを明らかにするのが、野党の仕事である。明後日からの代表質問やその後の予算委員会の攻防は、時間の許す限りちゃんと観たいと思っている。

散歩の途中、八百屋に寄った。そこでTBSのラジオニュースを聴いた。TBSがこの土日に行った世論調査で、福田内閣の支持率が60数%といっていた。本当かと耳を疑いたくなるが、「国民にも考えてもらいたい」ともいいたくなる。安定感があるとか低姿勢のところが良いなどといったことで内閣を評価するようでは、ダメである。しかし、そもそも内閣支持率とはそんなものなのである。こんなものに一喜一憂する必要はない。私たちは、福田首相やその内閣が実際にやっていることをキチンとみて、批判していかなければならないのである。小沢民主党代表が「どなたが首相になろうとも、自公連立内閣である以上は対決していく」ということに尽きる。要するに、そういうことである

それでは、また明日。

  • 07年10月02日 12時10分AM 掲載
  • 分類: 2.国内政治

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